契約タイプ

契約タイプや請求条件は、顧客に対する契約の請求を実行するための条件や合意をリストします。

次の契約タイプを定義できます。

  • [固定価格]: 合意した固定価格で履行される契約。この価格は、契約の締結時に合意されます。これは、契約のリードタイムが長く、契約価格が高額である場合に使用されます。
    • デフォルトの請求方法は分割払です。
    • 納入基準請求書は、品目の出荷時か、またはサービスの納入時に送信されます。納入基準請求書は、分割払請求書の代わりとして使用できます。
    • 分割払 (マイルストーン支払)、段階的な支払、実績ベースの支払の場合、特定のマイルストーンへの到達に基づいて、合意価格の一部が支払われます。
    • また、前払要求を分割払や進捗請求書と組み合わせて使用できます。前払要求は、すべての契約タイプで行うことができます。前払は契約ラインの 1 つにリンクする必要があり、前払は要素または活動にリンクすることができます。
  • [原価補償]: 原価補償および利益率に基づいて実行される契約。請求は、原価に基づいて定期的に実施されます。ただし、すべての単位原価を請求できない場合もあります。上限 (超過してはならない金額) は、顧客と合意の上で設定できます。

    一般に、直接費 (材料費や労務費など) は、顧客に直接請求されます。ただし、次のような制限があります。

    • 法的:

      法的規制を理由として、一部の原価が顧客に請求されない場合があります。たとえば、一部の国では、寄付、交際費、与信チェック費などのタイプの原価は顧客に請求できません。
    • デューデリジェンス:

      たとえば、在庫調整など。契約のために材料を購入したが、契約の一部が取り消されたとします。この場合、その材料を廃棄する必要があるため、それにかかった原価を顧客に請求できます。
    • 合意: 

      顧客は、材料費の一定の割合を廃棄に割り当てることができます。廃棄費がこの合意レベルを上回らない場合、その原価を直接材料費として顧客に請求できます。廃棄費がこのレベルを上回った場合、顧客は合意した割合のみを支払います。
  • [時間と材料]: : この契約タイプは、通常、長期の研究開発プロジェクトの場合に使用されます。これは、材料費や労務費が合意された販売単価で請求されるタイプの契約です。販売単価は固定額とすることが可能であり、原価の値上げ率が発生します。例: 労務費の場合、固定額は、従業員のレートや、従業員が所属する部門またはジョブ分類に応じて決定されます。これらのレートや価格は契約に固有です。また、時間と資材タイプの契約の場合、上限を適用できます。間接費の請求処理は、原価補償契約に同じです。
  分割払 原価加算 単位レート 進捗請求 納入基準
固定価格 ×
原価補償 × × ×
時間と材料 × × ×

請求方法

上記の契約タイプに対応する請求方法は次のとおりです。

  • 分割払請求書
  • 進捗請求を使用するには
  • 原価加算請求を使用するには
  • 単位レート請求を使用するには
  • 納入基準請求を使用するには
注: 

請求処理を開始できるのは、契約、契約ライン、(納入基準請求の場合) 契約成果物ラインそれぞれの状況が 「有効」 に設定されている場合だけです。

その他の請求タイプには次のものがあります。

  • 前払金の使用
  • 留保の使用