PCS での概略能力消費

PCS ネットワーク計画を使用する場合、[資源オーダ計画 (cprrp0530m000)] セッションまたは [資源マスタ計画 (cprmp3501m000)] セッションに表示されているワークセンタ能力は、PCS 概略能力 (PCS での活動に対して定義されている能力) と企業計画のジョブショップ管理製造オーダおよび計画製造オーダに必要な能力によって必要以上に消費されることがあります。

このオンラインマニュアルトピックでは、[ワークセンタ (tirou0101m000)] セッションにある [PCS 概略能力所要量を使用] チェックボックスの使用方法について説明します。このチェックボックスは、ワークセンタ能力が二重に消費されるのを防止する目的に使用できます。

活動とネットワーク計画の概要

PCS で、活動を定義できます。活動は、たとえば設計、製造、最終組立、検査など、プロジェクトの実行におけるステージを表します。活動の定義が終了したら、活動関係を定義して、活動間の依存関係を示す必要があります。活動と活動関係を使用すると、PCS プロジェクトの計画全体を表すネットワーク計画を実行できます。

[活動 (tipcs4101m000)] セッションで活動を定義する場合、その活動のワークセンタを入力する必要があります。また、ワークセンタの概略能力所要量を表す時間数も入力する必要があります。ネットワーク計画を実行したら、そのワークセンタの能力を [資源オーダ計画 (cprrp0530m000)] セッションまたは [資源マスタ計画 (cprmp3501m000)] セッションに表示できます。[活動 (tipcs4101m000)] セッションから得られる概略能力所要量は、[PCS 活動で使用された能力] フィールドに示されます。ワークセンタの [空き 能力] は、[使用可能 能力] から [PCS 活動で使用された能力] を減算して計算されます。

製造を伴う活動の場合は、JSC 製造オーダまたは計画製造オーダ (あるいはこの両方) が企業計画に存在します。ワークセンタの能力は、活動と製造オーダの両方で求められます。製造オーダにあるワークセンタと活動に対して定義されているワークセンタが同じである場合は、そのワークセンタの能力が二重に消費される可能性があります。[資源オーダ計画 (cprrp0530m000)] セッションまたは [資源マスタ計画 (cprmp3501m000)] セッションで、必要とされる JSC 能力は [SFC オーダで使用された能力] フィールドで、概略能力は [PCS 活動で使用された能力] フィールドで参照できます。二重消費では、ワークセンタの [使用可能 能力] が [SFC オーダで使用された能力] と [PCS 活動で使用された能力] の両方で消費されます。

[PCS 概略能力所要量を使用] チェックボックスの使用法

ワークセンタ能力の二重消費は必ずしも望ましくありません。[ワークセンタ (tirou0101m000)] セッションの [PCS 概略能力所要量を使用] チェックボックスを使用すると、二重消費が回避されます。

  • [PCS 概略能力所要量を使用] チェックボックスをオンにすると、PCS での活動に対して定義されている PCS 概略能力と企業計画の JSC 製造オーダおよび計画製造オーダに必要な能力がワークセンタの使用可能能力から減算されます。この場合は、ワークセンタ能力の二重消費が発生します。
  • [PCS 概略能力所要量を使用] チェックボックスをオフにすると、ワークセンタの使用可能能力は、企業計画の JSC 製造オーダおよび計画製造オーダに必要な能力でのみ消費されます。[活動 (tipcs4101m000)] セッションで定義されている概略能力所要量は考慮されません。