標準原価

LN ではすべての品目に標準原価が指定された後ではじめて、品目のオーダの生成が可能になります。

企業単位別標準原価機能が有効な場合、品目の標準原価は、ロジスティック会社または企業単位ごとに設定されます。標準原価は、品目の評価額の基準として用いられ、1 日に複数回計算して品目に保存することができます。

標準原価は標準原価計算 (CPR) モジュールで計算されます。品目の変更による影響を調べたい場合、このモジュールで品目の原価をシミュレートすることもできます。

品目の標準原価を計算するには、原価に影響する情報が必要です。たとえば、品目に用いられる資材 (部品表 (BOM) から派生)、品目の製造に費やされる時間 (工順から派生)、適用される付加費用 (マスタデータから派生) などの情報です。

注: 
  • 企業単位別標準原価機能が有効である場合、標準原価は、品目と企業単位の組合せごとに計算されます。
  • 原価およびサービス品目標準原価は常に [会社] レベルで定義されます。

  • 特定の品目および企業単位の組み合わせについて、品目 - 原価計算 (ticpr0107m000) セッションで標準原価基準チェックボックスをオンにすると、選択した品目の原価計算データが品目の標準原価基準として使用されます。

    [標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000)] セッションのEU ごとの標準原価必須チェックボックスがオフで、特定の品目および企業単位の組み合わせの品目原価計算データが利用できない場合、標準原価基準の原価計算データが使用されます。

  • 製造部品表 (PBOM)

    品目の製造に必要な資材を求める場合、原価計算に製造部品表 (PBOM) を使用します。品目の製造部品表に含まれる情報は、次のとおりです。

    • 品目を構成する資材
    • 品目に用いられる資材の数量
    • 資材の仕損および産出率

    製造部品表は会社レベルで品目にリンクされ、品目とあわせてサイトにコピーされます。[注意]: 資材のソースは、品目にリンクされた計画クラスタに応じて、サイトごとに異なる場合があります。そのため、資材の原価も同様に異なる場合があります。

  • 工順

    特定のサイトの品目の製造に必要な人時間および機械時間の数を求める場合、原価計算に工順を使用します。品目の工順に含まれる情報は、次のとおりです。

    • 品目製造のために実行された作業
    • 作業の段取時間およびサイクル時間
    • 作業の仕損および産出率
  • 付加費用

    付加費用は、製造時の間接費 (たとえば、オーダ受注分の原価、検査費用、機械および建物の減価償却費) を補填する見積です。付加費用は品目または倉庫に対して定義できます。詳細については、付加費用を参照してください。

    LN では、原価の計算に用いる標準原価計算データが標準原価計算コードに格納されます。標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000) セッションで指定された標準原価計算コードには、標準原価計算のためのデータが格納されます。他の原価計算コードには、シミュレーション目的のデータが格納されます。

会社間取引の標準原価

異なる企業単位にリンクされた倉庫間で在庫が転送される場合、転送される品目の標準原価に値が加算されることがあります。

加算される値は、企業単位間で定義された会社間取引関係、および、受入倉庫の付加費用に左右されます。

[品目 - 原価計算 (ticpr0107m100)] セッションで指定した品目の原価計算ソースが [関係会社間転送] または [関係会社間購買] である場合、転送元である [供給企業単位] を指定する必要があります。

詳細については、関係会社間取引 - 概要を参照してください。