調整グループの詳細

[調整グループ (tcfin0120m000)] セッションでは、組織における調整/財務会計分析に必要な詳細および生成済調整グループの詳細を表示し、すべての設定を行うことができます。

入力可能なデータは次のとおりです。

  • [調整要素]

    調整グループごとに、調整グループ用に使用可能な要素から最大 5 つの調整要素を選択できます。パフォーマンス上の理由から、最も特殊な要素には番号 1 を割り当て、最も一般的な要素には最も大きな番号を割り当てるようにしてください。

    調整データは統合取引とは別個にログ記録されるため、調整要素は調整グループの統合伝票タイプに使用したマッピング要素に対応している必要はありません。

  • [記述] 記述

    ほとんどのセッション (たとえば [作業管理 - 財務調整 (tfgld4595m000)] セッション) では、調整プロセスでデータの表示および処理が調整グループ別に行われます。

    調整グループを構成するのは、調整エリアおよびサブエリアです。複数のサブエリアが含まれている調整エリアについて作成された記述は、調整グループの判別には十分ではありません。調整エリアの記述だけでは判別しづらいグループについては、サブエリアの記述をより詳しく入力することをお勧めします。複数の統合伝票タイプを含めることの可能なサブエリアについては、記述の作成が許可されていません。

    たとえば、「在庫」 調整エリアの場合、含まれるサブエリアが 1 つだけなので、調整グループの判別には 「在庫」 という記述だけで十分です。ただし、「未着買掛金」 調整エリアに含まれている 14 個のサブエリアについては、記述を入力しておくことをお勧めします。

    サブエリアの記述を確認するには、[調整グループ (tcfin0120m000)] セッションの適切なメニューで、[調整グループ別統合伝票タイプ] をクリックします。[調整グループ別統合伝票タイプ (tcfin0115m000)] セッションが開始され、サブエリアに属する取引タイプを示す統合伝票タイプがリストされます。リストされた記述のいずれかを、サブエリアの記述として使用することもできます。

    • 「未着買掛金」 調整サブエリア 12 の場合、含まれている統合伝票タイプは 「入庫/入庫 (請求済)」 および 「入庫/出荷差異 (請求済)」 です。したがって、その記述は 「入庫」 のように入力できます。
    • 「未着買掛金」 調整サブエリア 13 の場合、含まれている統合伝票タイプは 「サービスオーダ/三者間請求」 だけなので、このタイプ名を記述として使用できます。
  • [調整データ の記録 ]

    このチェックボックスをオンにすると、LN調整グループに属する統合伝票タイプの取引の調整データがログに記録されます。

    []: デフォルトでは、終了勘定のほとんどに対してこのチェックボックスがオンになっています。

    デフォルトでは、このチェックボックスはオンになります。パフォーマンス上の理由から、調整グループをレポートに使用しない場合は、チェックボックスをオフにすることをお勧めします。たとえば、損益終了勘定のデータをログ記録するよりも、中間勘定 (たとえば、未着買掛金、仕掛品、在庫) の調整グループの調整データをログ記録することのほうがはるかに重要であるのが一般的です。

    複数会社構造の財務会社において調整グループの調整データに未転記取引が存在する場合、このチェックボックスはオン/オフの変更は不可能になります。

  • [すべての調整要素の記録 ]

    このチェックボックスをオンにすると、LN調整グループに利用可能な調整要素それぞれの値がログに記録されます。

    [すべての調整要素の記録 ] チェックボックスがオフの場合、調整グループに割り当てられた調整要素の値のみが LN によりログ記録されます。

    デフォルトでは、このチェックボックスはオンになります。調整グループの設定が適正であることと調整要件が満たされていることを確認した後、チェックボックスをオフにすることによってパフォーマンスを向上させることができます。

  • [最終受入基準]

    調整グループごとに [最終受入基準  ] が LN で生成されます。この最終受入基準は、取引の調整および受入の可能な最も特殊なレベルの詳細を指定します。

    たとえば、[最終受入基準  ] が [ビジネスオブジェクト ID] (購買オーダの場合、オーダ番号を示す ID) の場合、各購買オーダラインの調整取引の調整/受入はできません。

    このフィールドには、次の値を使用できます。

    • [ビジネスオブジェクト ID]

      ビジネスオブジェクト ID ごと、または特殊性の低いレベルで取引を調整し受け入れることができます。
    • [廃止]

      ビジネスオブジェクト ID ごと、およびソート位置 (たとえば、オーダライン番号や特殊性の低いレベル) で取引を調整し受け入れることができます。
    • [ビジネスオブジェクト ID + 残高参照]

      ビジネスオブジェクト ID およびビジネスオブジェクト参照ごとに、または特殊性の低いレベルで取引を調整し受け入れることができます。
    • [ビジネスオブジェクト間の参照リンク]

      参照リンクを介して、各調整グループからの取引を調整し、受け入れることができます。
    • [適用なし]

      ビジネスオブジェクト ID ごとまたは参照リンクごとに取引を調整し受け入れることはできません。調整要素ごとまたは特殊性の低いレベルでは、取引を調整し受け入れることができます。

      この値は、次の調整エリアの調整グループに適用されます。

      • [在庫]
      • [委託/顧客所有在庫]
      • [組立ライン仕掛品]
  • [為替差の記録]

    調整グループごとに、為替差のログ記録の要否、および為替差のログ記録方法を指定します。このフィールドには、次の値を使用できます。

    • [自動]

      統合マッピング体系において [為替差] 統合伝票タイプのマッピングを定義する必要があります。
    • [マニュアル]

      [為替差] 統合伝票タイプは調整データをログするためだけに使用されます。為替差取引は生じません。調整前に、各種の為替差セッションを実行して、統合勘定から為替差を消去することができます。詳細は、為替差勘定を参照してください。
    • [なし]

      為替差はログ記録の対象外です。[為替差] 統合伝票タイプは作成されません。
  • 特殊な統合伝票タイプ

    調整グループごとに、作業管理取引を表す統合伝票タイプのほか、次の統合伝票タイプの一部または全部が作成されます。

    • [為替差]
    • [端数修正]
    • [訂正]
    • [開始残高]
  • [削除ブロック]

    作業管理におけるビジネスオブジェクトのアーカイブ/削除方法を示します。

    • [非最終受入済取引のビジネスオブジェクト]

      このチェックボックスをオンにした場合、調整グループの調整データが [調整データの最終受入 (tfgld4295m100)] セッションで最終受入される前に作業管理でビジネスオブジェクトをアーカイブ/削除することはできません。調整データの用途がレポートだけに限られている場合は、このチェックボックスをオフにすることをお勧めします。
    • [未削除のビジネスオブジェクトの最終受入済取引]

      このチェックボックスをオンにした場合、作業管理にビジネスオブジェクトがまだ存在すると、つまり、ビジネスオブジェクトがアーカイブ/削除されていないと、調整データをアーカイブ/削除することはできません。必要に応じて、たとえばプロジェクトを会計年度を超えて運用するといった場合は、このチェックボックスをオフにすることができます。

    詳細については、調整データをアーカイブおよび削除するにはを参照してください。