支払差額の償却 (tfacr2240m000)
セッションの目的: 支払差額の償却
請求書に対して完全に支払われていないが残余金額が極めて少額なために請求書金額を未決済にしておくことが有用でない場合、このセッションで支払差額を償却できます。これは支払差額が最高値以下の場合に実行されます。最高値は [処理可能限度額] および [処理可能限度額率] フィールドに表示された値によって決まります。これらのユーザ固有値は、[償却のユーザ許容範囲 (tfacr0118m000)] セッションで定義されます。
支払差額が両方の条件を満たしている場合は、総勘定元帳で次の入力が行われます。
支払差額 |
売掛金へ |
例
請求書金額は 1000.00 です。このデータの定義は次のとおりです。
- 処理可能限度額: 10.00
- 処理可能限度額率: 5%
支払差額 (未決済請求額) は 20.00 です。この金額は最大割合未満ですが、限度額未満ではありません。その結果、LN は差異を償却しません。
例
請求書金額は総額 600.00 です。税金はこの金額の 20% です。計請求書金額のうち 588.00 のみが支払われました。残余額は次のように記帳されます。
支払差額 | 12.00 |
売掛金へ | 12.00 |
[現預金管理パラメータ (tfcmg0100s000)] セッションの [控除の税金調整] チェックボックスをオンにする場合、残余額に含まれる税金も記帳されます。
支払差額 | 10.00 |
税金 | 2.00 |
売掛金へ | 12.00 |
パフォーマンスについて
このセッションの設定は、システムパフォーマンスとデータベースの増大に影響することがあります。詳細については、次のトピックを参照してください: 支払差額の償却
- 支払差額の転記
-
このチェックボックスがオンの場合、支払差額が総勘定元帳に転記されます。
- 特定請求書の選択
-
個々の伝票を選択するには、このチェックボックスをオンにして[
]をクリックします。連番ではない複数伝票の支払差額を償却する場合は、[[償却の特定の請求書 (tfacr2520m001)] セッションを開始します。
]をクリックして - 選択範囲
-
- 請求先取引先
-
請求書を送付する取引先。通常、これは顧客の買掛金管理部署になります。この定義には、デフォルト通貨と為替レート、請求方法と請求の回数、顧客の与信限度額情報、支払の条件と方法、関連の回収先取引先が含まれます。
- 取引タイプ
-
伝票の識別に使用するユーザ定義の 3 桁のコード。取引タイプにリンクされたシリーズは伝票に連番を付与します。
- 伝票
-
伝票番号 (請求書 ID の一部)
- 請求期間
-
会計取引がリンクされている会計年度
- 期間セパレータ
-
年度と期間を区切るセパレータ
- 請求期間
-
会計取引がリンクされている会計年度
- 許容範囲
-
- ユーザ
-
ユーザデータ (ttaad2500m000) セッションで定義されたユーザのログオンコードと名前
- ユーザ
-
取引を入力するユーザの名前
- 処理可能限度額
-
支払差額として償却される請求書ごとの処理可能限度額。請求書の未決済金額がこの金額よりも小さい場合、LN はこれを支払差額として償却します。
注:未決済請求額は、[処理可能限度額率]フィールドに表示された条件を満たしている必要もあります。一致していない場合、LN は何も償却しません。
例
請求書金額は 1000.00 です。このデータの定義は次のとおりです。
- 処理可能限度額: 10.00
- 処理可能限度額率: 5%
支払差額は 20.00 です。この金額は最大割合未満ですが、限度額未満ではありません。その結果、LN は差異を償却しません。
支払差額が両方の条件を満たしている場合は、次の入力が行われます。
支払差額 売掛金へ - 処理可能限度額率
-
支払差額として償却される未決済残高を超える合計請求書金額の最大割合
注:未決済請求額は、[処理可能限度額率]フィールドに表示された条件を満たしている必要もあります。一致していない場合、LN はその金額を支払差額として償却しません。
- 日付および期間
-
- 伝票日付
-
支払差額の償却による取引が作成される日付
- 会計期間
-
支払差額取引が転記される会計期間の年度
- 会計期間
-
支払差額取引が転記される会計期間
- レポート期間
-
転記が必要な支払差額取引のレポート年度
- レポート期間
-
支払差額取引が転記されるレポート期間
- 税金期間
-
支払差額取引が転記される税金期間の年度
- 税金期間
-
支払差額取引が転記される税金期間
- 伝票
-
LN はこの実行中に選択された支払差額を、表示された取引タイプで転記します。この取引タイプは[売掛金パラメータ (tfacr0100s000)] セッションの[支払差額の取引タイプ]フィールドで定義されます。
- 伝票
-
支払差額 (場合によりその差額の税額を含む) の償却が登録される伝票番号を入力します。同じ伝票番号が同じ実行の全取引に使用されます。
- バッチ
-
バッチは取引のグループからコンパイルされ、すべてのバッチは同じ期間で発生します。
- 明細を出力
-
このチェックボックスがオンの場合、償却される支払差額の詳細データを含むレポートを出力します。
- 未選択請求書の出力
-
このチェックボックスがオンの場合、請求書が選択されなかった理由を示すレポートが LN により出力されます。