年度末処理

会計年度をクローズすると、LN で損益勘定の貸方と借方の均衡がとられ、新年度に向けて貸借対照表勘定の開始残高が作成されます。会計年度を本締めした後は、クローズ年度に関する会計取引の作成または転記はできません。

会計年度をクローズする前に、統合取引および定期取引をすべて処理し、全取引をファイナライズして、最終 [GLD] 期間以外のすべての期間をクローズする必要があります。最終 [GLD] 期間は、通常、訂正期間です。LN に端数修正の調整および損益勘定の精算のためのエントリを作成する必要があるので、[GLD] 会計期間は未決済のままにしておく必要があります。

[期間状況 (tfgld0107m000)] セッションを実行し、個々のモジュールの期間を [クローズ] に設定します。

会計年度をクローズするには

  1. 財務会計データの整合性確認

    このステップはオプションです。ただし、最良の結果を得るためには、[取引からの開始残高/履歴の再作成 (tfgld3203m000)] セッションを実行して、すべての履歴取引がファイナライズ済取引と一致することを確認してください。このセッションでは、元帳履歴およびディメンション履歴を同時に再作成できます。

    再作成プロセス中に、会計取引を現在の財務会社に入力または作成してはなりません。入力または作成してしまうと、再作成が失敗するか、結果が不正になる可能性があります。

  2. 年度の仮締

    このステップはオプションであり、用途は情報提供のみに限られています。年度クローズをシミュレートする場合は、[年度のクローズ - 仮締 (tfgld6201m000)] セッションを実行します。取引作成または転記なしに、すべての損益勘定の金額が LN で累計され、新会計年度における貸借対照表勘定すべてについて仮の開始残高が作成されます。新開始残高は、総勘定元帳で表示することができます。

    [財務会社パラメータ (tfgld0503m000)] セッションに表示される当会計年度について年度の仮締を実行します。年度の仮締後、当会計年度の取引の処理を続行することができます。年度内の期間に対する訂正を転記し、必要に応じて年度のクローズを繰り返し実行することができます。

  3. 損益勘定の消去

    損益勘定を貸借を一致させるには、[自動調整 (tfgld6202m000)] セッションを実行します。

  4. 丸めの修正 (オプション)

    [年度のクローズ - 仮締 (tfgld6201m000)] セッションまたは [自動調整 (tfgld6202m000)] セッションで、元帳勘定の残高は、通貨について計算されませんなどのエラーメッセージが表示された場合は、金額の丸めを修正する必要があります。

    修正が完了したら、次のことを行います。

    1. [取引からの開始残高/履歴の再作成 (tfgld3203m000)] セッションを実行します。
    2. [年度のクローズ - 仮締 (tfgld6201m000)] セッションまたは [自動調整 (tfgld6202m000)] セッションを再実行します。後のセッションを再実行して新規バッチが作成された場合は、先に進む前にこのバッチをファイナライズしてください。
  5. 会計期間の本締め

    [期間のクローズ (tfgld1206m000)] セッションを実行し、どの期間タイプについてもすべての [GLD] 期間の期間状況を [本締め] に設定します。

  6. 年度のクローズ

    [年度のクローズ (tfgld6203m000)] セッションを実行し、現在の年度を本締めして、新年度の開始残高を作成します。これにより、新規バッチが作成されます。このバッチは次年度でファイナライズする必要があります。

    現在の年度の本締めを終えると、当年度については取引を処理できなくなります。年度の仮締め時に作成された開始残高は上書きされます。

  7. 履歴データのアーカイブ

    現在の財務会社で義務付ける財務詳細の保持年数は、[グループ会社パラメータ (tfgld0101s000)] セッションの [データ保存年数] フィールドで指定します。年数の期限が切れたら、[期間合計のアーカイブ/削除 (tfgld6206m000)] セッションを実行して、会計年度の財務会計データのアーカイブや削除を実行することができます。このアクションは LN では自動実行されません。