マスタデータの設定

Infor LN 内での管理機能のマスタデータ設定処理

注: 

このトピックに記載されている情報は、管理機能のマスタデータ設定を網羅しています。ただし、固定予算、変動予算、原価配賦、原価管理などの要件に基づいて手順を実行できます。

  • 次のパラメータの定義
    • 財務予算システム
    • 原価計算
    • 財務会社
    • 標準原価計算
    • 品目 - 原価計算
    • 従業員

管理のマスタデータを設定するには、次の手順を実行します。

  1. [財務会計予算編成パラメータ (tffbs0500m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    階層
    財務予算システムの原価計画および原価計算の分析で使用されるデフォルト階層
    管理の自国通貨
    デフォルトとして使用される自国通貨。財務予算システム/原価計算では、データが 1 つの自国通貨で保存されます。
    変更済業績予算に対する反応
    業績データの変更の影響を示すオプション。有効値
    • [レートの変更]: 業績変更で、新しいレートの計算だけが行われます。
    • [変動額の変更]: 業績変更で、新しいレートを計算する前に変動費が更新されます。
     
    注: 

    予算がすでに作成されている場合に、予算業績データを修正すると、レートが自動的に再計算されます。

     
    有効レートを使用
    変動予算の有効レートを定義する場合は、このチェックボックスをオンにします。有効レートは、投資から期待する価格または代替の投資によって得られる価格を示す比較レートです。
    固定予算のサブレベルを自動的に再作成
    予算を作成した直後に親元帳勘定と親ディメンションを計算する必要がある場合は、このチェックボックスをオンにします。
  2. [原価計算パラメータ (tfcat0500m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    原価計算システム
    コストセンタや原価対象への配賦と差異の計算を行うための原価レートを決定する場合に使用される会計システム
    • [全部原価計算]: 「吸収原価計算」 とも呼ばれている全部原価計算を実行すると、直接費、固定費、および変動間接費がすべて製品 (完成品) に配賦されます。商品またはサービスが販売された場合は、固定費が経費として計上されます。この方法では、柔軟な管理処理を使用して次の差異を求めることができます。
      • 固定間接費 (または占有差異)
      • 能率差異 (または消費差異)
      • 政策的価格差異 (または適用範囲超過/適用範囲未満)
    • [変動費計算]: 変動費計算方法の場合、固定製造間接費は発生した期間内に経費として計上されます。この方法では、柔軟な管理処理を使用して次の差異を求めることができます。
      • 能率差異 (または消費差異)
      • 政策的価格差異 (または適用範囲超過/適用範囲未満)
    総勘定元帳中の費用転記評価勘定
    総勘定元帳内のこの評価勘定を実際原価の貸方勘定として使用します。これらの貸方転記は、総勘定元帳 (GLD) から原価をインポートする場合には無視されます。例: 

    ある会社では、予期しない販売原価がレート/付加費用の計算に含まれるようにするために、販売部署からメインコストセンタに追加コストを定期的に配賦する方針を採用しています。一方で、これらの原価を総勘定元帳には入れないようにしています。このため、月末に次の仕訳帳取引が作成されます。

    D) 中間配賦費用 €5.000,00

    部署販売

    CR) 中間配賦費用 €5.000,00

    部署販売

    総勘定元帳の場合、この取引は収支に影響しません (中間)。ただし、使用されている元帳勘定は、原価計算パラメータで 「総勘定元帳中の費用転記評価勘定」 としても定義されているため、原価配賦では (貸方ではなく) 借方取引がインポートされます。したがって、この元帳勘定は部署販売の原価配賦処理に使用されます。

    作業実績の取引タイプ
    作業実績が転記される取引タイプ
    配賦結果の取引タイプ
    [原価配賦差額の統合および/または転記 (tfcat4211m000)] セッションに従って、この取引タイプで配賦済の実際原価が転記されます。
    活動のディメンションタイプ
    このディメンションタイプでは、活動基準原価計算で使用されているすべての活動が保存されます。
  3. [財務会社パラメータ (tfgld0503m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    実際予算
    総勘定元帳の実際データと予算数値を比較する際にデフォルト予算として使用できる予算を選択します。また、実際予算は、財務予算システム (FBS) および原価計算 (CAT) 機能のいくつかのセッションでデフォルト予算としても使用されます。この予算では、実際データと予算データ間のすべての差異が自動的に算出されます。
  4. [標準原価計算パラメータ (ticpr0100m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    標準原価計算コード
    標準原価を決定する際に使用される価格計算コード。他の価格計算コードはシミュレーションの目的に使用されます。
    作業費レートタイプ
    このパラメータは、標準原価の計算方法を決定する稼働率のタイプを示します。
    評価額に固定費を含める
    このチェックボックスをオンにすると、固定付加費用と稼働率が評価額に含まれます。また、このパラメータを使用して、実際製造オーダ原価を決定することもできます。このパラメータは、すべての評価方法で標準品目を扱う際に必要となります。
    注: 

    付加費用と稼働率は固定費または変動費として定義することができます。

  5. [品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    体系
    必要な詳細レベルまでの品目の原価内訳を示す原価構成要素体系を定義できます。
    品目別付加費用
    このチェックボックスをオンにすると、該当する品目の付加費用を定義できます。
    倉庫別付加費用
    このチェックボックスをオンにすると、該当する品目の倉庫付加費用を定義できます。
  6. [製造オーダパラメータ (tisfc0500m000)] セッションにアクセスして、次の情報を指定します。
    時間処理に使用するレート
    時間の登録に使用するレートを定義します。[見積作業費レート] または [実際の労務単価] のいずれかを選択できます。