前払分割払

通常の販売オーダでは、配送済商品の代金が取引先に請求されます。販売請求書の請求額は、統制勘定に転記されます。税額は、販売請求書の作成時に計算され転記されます。

ただし、長期のプロジェクト (たとえば、造船) では多くの場合、支払は分割払です。販売分割払の場合、分割払ラインごとに請求書が作成されます。

商品配送前に分割払の前払金を取引先から要求された場合は、前払分割払請求書用の個別の統制勘定に前払分割払請求書を転記することができます。各財務取引先グループについて、販売タイプごとの前払分割払請求書用に個別の統制勘定を定義することができます。

請求額支払時に前払分割払に課される税金を計算し登録するには、前払分割払請求書で [支払] 税金タイプの税金コードを使用します。

また、レポート作成目的で請求済前払分割払と支払済前払分割払を区別するには、請求済および支払済の前払分割払を別個の元帳勘定にマップして転記します。詳細については、次のトピックを参照してください: 前払分割払用の個別元帳勘定

前払請求書の統制勘定

前払請求書の統制勘定は、[取引先グループ別統制勘定 (tfacr0515m000)] セッションの [統制勘定 (前払請求書/前払要求)] フィールドで選択することができます。請求で転記された前払分割払請求書は、この勘定に転記されます。

前払請求書の統制勘定は、未決済取引明細に取り込まれます。前払分割払請求書および以降の取引すべて (たとえば回収や為替差) に対して統制勘定が使用されます。

現預金管理において前払分割払請求書の支払、償却、ファクタリングが行われるか、または [不良請求書] に設定されると、統制勘定が振り戻されます。

取引先の販売タイプを変更すると、統制勘定が変更されます。以降の取引については、新規の統制勘定が使用されます。ただし、請求書を [不良請求書] に設定した場合、統制勘定は変更されません。

前払請求書の処理

前払分割払請求書の支払処理手順は、次のとおりです。

  • 前払分割払請求書に対する前払金または仮受金の割当
  • 販売請求書に対する回収の適用
  • 回収予定を販売請求書に合わせて調整
  • 電子銀行勘定照合表の処理
  • ファクタリング
注: 

前払分割払請求書の訂正は、[販売請求書訂正 (tfacr2110s000)] セッションではできません。