タクソノミ

タクソノミは、事前に決められた体系に基づく分類方法です。タクソノミ分類では、1 つのグループの要素を相互排他的かつ具体的なサブグループに分けることが重要であると見なされます。LN では、新たなレポート構造 (タクソノミ) を追加する際に、IFRS、GAAP、会社に固有のタクソノミなど、さまざまなタクソノミを定義することができます。

タクソノミは、グループ会社に含まれる財務会社間で共有できます。必要に応じて、勘定科目表 (COA) を共有することもできます。ただし、勘定科目表を共有する場合には、財務会社間でタクソノミも共有する必要があります。

勘定科目表の共有

会社間で勘定科目表を共有する場合は、関連する勘定科目が各タクソノミの一部でなければなりません。タクソノミごとに勘定科目 ID も定義する必要があります。また、勘定科目表に含まれる勘定科目ごとにマッピングを定義することも必要となります。

注: 

勘定科目表が共有されており、特定の会社向けの元帳勘定が用意されている場合でも、会社に固有のタクソノミを作成できます。

会社に固有の総勘定元帳勘定科目を勘定科目 ID にマッピングした後で、総勘定元帳勘定科目が ID にマッピングされていないインスタンスが存在する場合があります。このような総勘定元帳勘定科目は会社で使用されませんが、LN で一貫性チェックを実行した場合に不合格の結果をもたらす可能性があります。タクソノミを使用できるのは、すべての総勘定元帳勘定科目がマッピングされている場合に限ります。この状況に対処するには、使用していないすべての総勘定元帳勘定科目をダミー勘定科目にマッピングする必要があります。ダミー勘定科目の金額はレポートにゼロとして出力されます。マッピングされていないすべての総勘定元帳勘定科目が勘定科目 ID に自動的にマッピングされます。この自動マッピングは、元帳勘定レベルでのみ実行できます。

勘定科目表を共有しない

勘定科目表が共有されていないか、一部だけ共有されている場合は、タクソノミの作成の対象となる会社を定義する必要があります。これは、すべての元帳勘定がタクソノミで利用可能かどうかをチェックするために必要となります。ただし、このチェックは、[タクソノミ別会社 (tfgld1173m000)] セッションで定義されている会社にしか適用されません。

タクソノミ設定

タクソノミの定義: タクソノミは、[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションで定義できます。タクソノミのレポートタイプは、[タクソノミ] の名前、[バージョン]、および [記述] で識別します。[状況] フィールドは、タクソノミをレポート目的で使用できるかどうかを示します。[二重勘定インジケータ] フィールドで会計体系を 「法定」 または 「補完」 (あるいは両方) に設定することもできます。

タクソノミ会社の定義: タクソノミ用の会社は、[タクソノミ別会社 (tfgld1173m000)] セッションで定義できます。[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションの [全会社] チェックボックスがオフの場合は、少なくとも 1 つの会社を定義する必要があります。この会社は、会社のグループごとの財務会社のサブセットにする必要があります。

勘定構造の定義: タクソノミ用の勘定構造は、[タクソノミ勘定 (tfgld1171m000)] セッションで定義できます。このセッションでは、[勘定科目] ID、[サブレベル]、および [勘定タイプ] を定義することができます。サブレベル (階層) は、親/子構造内の位置を示します。[サブレベル]が 0 のタクソノミに限り、総勘定元帳勘定科目にマッピングすることができます。構造化されたリストを出力するには、[勘定科目] ID ごとに [親勘定] も定義する必要があります。[マッピング詳細] チェックボックスを使用して、マッピングの定義の対象となる勘定科目を表示することもできます。マッピングされていない勘定科目を表示する場合は、このチェックボックスをオフにする必要があります。[ツリーの表示] オプション (汎用ブラウザフレームワーク) を使用すると、「タクソノミ」 をより明確に理解できます。汎用ブラウザフレームワーク (GBF) からマッピングを開始することもできます。

マッピングの定義: [タクソノミ勘定別マッピング (tfgld1172m000)] セッションを使用して、タクソノミを総勘定元帳勘定科目にマッピングできます。マッピングを行うには、[会社]、[元帳勘定]、および [終了ディメンション] の範囲を定義します。

タクソノミの状況

次に示すとおり、タクソノミにはさまざまな状況があります。

初期ドラフト

[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションでタクソノミを定義すると、そのタクソノミの[状況] が [ドラフト] に設定されます。

検証

[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションの [タクソノミのチェック] オプションを使用すると、サブレベルが 0 の勘定科目がすべてマッピングされているかどうかを検証できます。次の検証チェックが実行されます。

  • すべての元帳勘定が新しいタクソノミで使用可能でなければいけません。このチェックでは、ディメンションが考慮されません。ディメンションが考慮されるようにすると、LN にエラーが記録されます。[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションで [テキスト] チェックボックスがオンになっている勘定科目はチェックの対象外です。
  • タクソノミ要素の勘定タイプがマッピング済の総勘定元帳勘定科目の勘定タイプおよび貸借インジケータと一致しているかどうかのチェックが実行されます。一致していない場合は、警告メッセージが表示されます。[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションで [テキスト] チェックボックスがオンになっている勘定科目はチェックの対象外です。
  • 総勘定元帳勘定科目が複数の 「タクソノミ」 勘定科目 ID に割り当てられているかどうかのチェックが実行されます。
    • ディメンションが使用されていない場合、1 つの元帳勘定が複数の勘定科目 ID に割り当てられていると、エラーメッセージが表示されます。このエラーを解決して、タクソノミの [状況] を [有効] に設定する必要があります。
    • ディメンションが使用されている場合は、元帳勘定に使用する勘定科目 ID の基準をディメンションにする必要があります。この状況では、警告メッセージが表示されます。この警告は無視してもかまいません。

[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションの [履歴を使用した検証済タクソノミのチェック] オプションを使用して、[履歴を使用した検証済タクソノミのチェック (tfgld1270m100)] セッションにアクセスすることもできます。このセッションでは、[タクソノミ]、[バージョン]、[会計年度]、[元帳勘定] などに関して定義された範囲に基づいてタクソノミのチェックを実行できます。

有効化

これらのチェックが終了した後、エラーがないことを確認し、警告を受け入れたら、タクソノミの [状況] を [有効] に設定して、タクソノミをレポートに使用することができます。

有効なタクソノミのチェック

[タクソノミ (tfgld1170m000)] セッションの [タクソノミのチェック] オプションを使用すると、有効なタクソノミのチェックを実行できます。元帳勘定が存在しないためにエラーが発生した場合は、エラーメッセージがレポートに出力されます。

タクソノミのクローズ

エラーが含まれているか、新しいタクソノミが作成されたために、現在のタクソノミが使用されなくなった場合は、そのタクソノミの [状況] を [クローズ] に設定できます。クローズしたタクソノミは、アーカイブ/削除することができます。

有効なタクソノミの一貫性チェック

タクソノミを定義して有効化した後でも、勘定構造を修正できます。新しい一般勘定科目を追加した場合、この勘定科目はタクソノミの一部でないため、タクソノミに一貫性がないと見なされます。

  • 未割当勘定科目の使用: [タクソノミ勘定 (tfgld1171m000)] セッションの [未割当勘定科目] チェックボックスがオンの場合は、既存の勘定科目 ID にマッピングされていないすべての取引がグループ化されます。未割当勘定科目の金額がレポートに表示されている場合は、マッピングが完了していないことを意味します。理由: 
    • タクソノミがすでに有効になっている場合は、総勘定元帳勘定科目が追加されます。有効なタクソノミに関する検証がすでに実行されているので、総勘定元帳勘定科目はマッピングされません。
    • マッピングの実行には、一連のディメンションが使用されます。ディメンションを新規に追加できるため、「タクソノミ」 マッピングの設定時にディメンションの範囲はありません。

アーカイブ

タクソノミをアーカイブ/削除するには、そのタクソノミの [状況] を [クローズ] に設定します。