自己請求購買請求書の作成例

オーダ例

次の 2 つのオーダラインは、自己請求関係のある同じ発注元用に存在します。自国通貨は US ドルで、オーダ通貨はユーロです。

  • オーダ: 品目 A を 10 個、10000010/10/0

    • 単価 = 10 ユーロ
    • 課税国コード = NL-001 (高課税 20 パーセント)
    • レート換算基準 = 伝票日付
    • 購買タイプ = PUR
    • レート: 1 ユーロ = 1 US ドル
  • オーダ: 品目 B を 5 個、10000011/10/0

    • 単価 = 5 ユーロ
    • 課税国コード = NL-002 (低課税 10 パーセント)
    • レート換算基準 = 伝票日付
    • 購買タイプ = PUR
    • レート: 1 ユーロ = 2 US ドル

オーダラインが集約され、集約基準がすべて同じである場合は、これらの 2 つのオーダラインが 1 つの請求書にまとめられます。この場合の集約基準は会社、オーダタイプ、請求元取引先、通貨、課税国、レート換算基準、および購買タイプです。

レート換算基準が伝票日付の場合

レート換算基準が [伝票日付] の場合は、請求書の作成時に請求書のレートが決定されます。未着買掛金転記ごとに、自国通貨に差分があるかどうか決定する必要があります。差分がある場合、この差分は為替差として統合勘定に転記されます。

自己請求請求書の作成時のレートが 1 ユーロ = 3 US ドルの場合、次の転記が行われます。

タイプ 勘定科目 EUR USD
借方 未着買掛金勘定 A 100 300
借方 租税勘定 (NL-001) 20 60
借方 未着買掛金勘定 B 25 75
借方 租税勘定 (NL-002) 2.5 7.5
貸方 統制勘定 147.5 442.5

レート換算基準が [伝票日付] であり、レートが 1 ユーロ = 3 US ドルの場合は、次の [為替差] 統合取引が作成されます。

  • [未着買掛金] 勘定科目 A の転記に関して、為替差統合から –200 US ドルが借方記帳されます (借方側が未着買掛金側になる)。
  • [未着買掛金] 勘定科目 B の転記に関して、為替差統合から –25 US ドルが借方記帳されます。為替差統合転記の取引額は常にゼロになることに注意してください。自己請求に対しても、作成した請求書は常にオーダ通貨になり、常に回収と同額になるため、実際の価格差額は発生しません。

伝票日付以外のレート換算基準

レート換算基準が [伝票日付] でない場合は、次の転記が行われます。

タイプ 勘定科目 EUR USD
借方 未着買掛金勘定 A 100 100
借方 租税勘定 (NL-001) 20 20
借方 未着買掛金勘定 B 25 50
借方 租税勘定 (NL-002) 2.5 5
貸方 統制勘定 147.5 175

未着買掛金勘定は入庫と同じレート情報で転記されるため、為替差を転記する必要はありません。統制勘定のレート情報および請求書自体の平均レートは、1 ユーロ = 1.186441 US ドルです。