販売見積 (予算 PCS) 構造の生成 (tdsls1201m100)

セッションの目的: 販売見積ラインの品目に関する予算構造または製品構造を生成します。

予算構造または製品構造が品目に関して生成されるかどうかは、次のチェックボックスの設定によります。

  • [品目 (tcibd0501m000)] セッションのカスタマイズ可能品目およびPCS 使用の各チェックボックス
  • [販売見積ライン (tdsls1501m000)] セッションの カスタマイズ対象 チェックボックス
  • 現在のセッションの [原価/サービス品目の予算パートを生成] チェックボックス
  • 現在のセッションの [全見積の予算パートを生成] チェックボックス

有効化構成品目のカスタマイズ

[販売見積 (予算 PCS) 構造の生成 (tdsls1201m100)] セッションで有効化構成品目をカスタマイズするには、フルコピー方法を使用します。つまり、部品表全体を、すべての有効化コードに適用されるすべての作業手順とともに、予算にコピーする方法です。また、部品表ラインおよび作業手順にリンクしたすべての例外もコピーします。

たとえば、リンクしている販売見積上の有効化コードを変更することで予算内の有効化コードを変更する場合、予算を再生成する必要はありません。なぜなら、その有効化構成品目に関連するすべてのデータがすでに存在するからです。

注: 
  • 有効化構成工順は、予算にコピーされません。有効化構成以外の工順と同様に、有効化構成品目のデフォルト工順または固定オーダ数量/経済発注量に基づく工順は、予算にコピーされます。
  • この機能は、一般品目には適用されません。
注: 
  • 販売見積を販売オーダに変換する際に、該当する品目に関して [品目 (tcibd0501m000)] セッションのPCS 使用チェックボックスがオンになっている場合は、予算をプロジェクトにコピーする必要があります。一般品目に関して [PCS 使用] チェックボックスがオフになっている場合、その一般品目は、カスタマイズ品目ではなく、新規に構成された標準品目に変換されます。予算をリンクせずに一般品目を構成すると、予算原価の計算が不要になります。
  • 各販売見積にそれぞれ予算構造を生成したり、複数の販売見積を 1 つの予算構造に統合したりできます。
  • 見積ごとに 1 つの予算構造を作成することを選択した場合、販売見積番号を予算番号として使用することができます。
  • 予算をリンクせずに一般品目の構造を生成した場合、新規に構成された標準品目には弁別的特徴としての予算コードがありません。品目コードを区別できるようにするには、[製品構成パラメータ (tipcf0100m000)] セッションで [品目コードを識別] をオフにします。これにより、一般品目の品目コードに連番が追加され、製品バリアントごとに新規の品目コードが生成されます。この連番の正確な位置は、[製品構成パラメータ (tipcf0100m000)] セッションの [品目コードの連番開始位置] フィールドと [品目コードの連番終了位置] フィールドで指定することができます。新規の品目コードは、一般品目から派生した完成品だけでなく、[カスタマイズ可能品目] チェックボックスがオンになっている完成品のすべての資材にも生成されます。
生成方法

販売見積に対する品目構造の生成に使用した方法を選択します。

  • [受注設計]

    販売見積ラインに入力した品目ごとに、カスタマイズ品目およびカスタマイズ部品表、カスタマイズ工順が作成されます。これにより、部品表内の子の[カスタマイズ可能品目]チェックボックスが[品目 (tcibd0501m000)] セッションでオンに設定されている場合、カスタマイズ品目はその子に関して作成され、その後で親のカスタマイズ部品表に挿入されます。
  • [標準オーダ]

    販売見積ライン上の品目に関してのみカスタマイズ品目が作成されます (該当する品目の[カスタマイズ可能品目]チェックボックスが[品目 (tcibd0501m000)] セッションでオンに設定されている場合)。カスタマイズ部品表またはカスタマイズ工順は、予算構造のいかなるレベルでも作成されません。
注: 

[品目 (tcibd0501m000)] セッションでカスタマイズ可能品目チェックボックスがオフになっている一般品目の構造は、常に[受注設計]生成方法に基づいて生成されます。そのため、カスタマイズ部品表およびカスタマイズ工順を伴なう販売見積ライン上の品目ごとに、構成済の標準品目が作成されます。

予算シリーズ

予算コードの生成に使用されるシリーズ

計算グループ

同一の予算コードを使用する見積ライン代替の識別のための、計算グループを選択します。見積ラインが販売オーダラインに変換される際、選択された代替を含む計算グループに関してのみ、予算が実際のプロジェクトに転換されます。

見積別一予算の作成

このチェックボックスがオンの場合、各販売見積によって、個別の予算構造が作成されます。予算が生成される際に、販売見積にあるすべての品目に同一のコードが与えられます。

予算と見積を一致

このチェックボックスがオンの場合、予算で販売見積と同じ番号が使用されます。このチェックボックスがオフの場合、 [予算シリーズ]を定義して、予算コードを生成する必要があります。

標準品目在庫チェック

このチェックボックスがオンの場合、在庫をチェックして、カスタマイズ完成品が標準品目として在庫にあるかどうかを調べます。在庫にある場合は、新規のカスタマイズ完成品は作成されません。

注: 

このチェックは、[品目 (tcibd0501m000)] セッションで[カスタマイズ可能品目]チェックボックスがオンになっている一般完成品に関してのみ行われます。[カスタマイズ可能品目]チェックボックスがオフになっている一般完成品に関しては、在庫のチェックが行われず、常に新規のカスタマイズ品目が生成されます。

事前定義デバイスに出力

このチェックボックスがオンの場合、レポートはデフォルトのプリンタに出力されます。

ファントムの見積ラインを作成

このチェックボックスがオンの場合、 ファントム品目に対する販売見積ラインが、その同じファントムの構成要素に対する販売見積ラインで置き換えられます。

注: 

構成要素の販売見積価格は、以下に基づいて計算されます。

  • もともと販売見積ライン上に入力されていた一般品目に対する価格、値引および数量
  • 異なる構成要素の数
  • 各構成要素に対するオーダ数量

親 (一般) 品目のオリジナル価格/値引は、構成要素の販売価格に組み込まれます。構成要素の販売価格が計算された後、オリジナル価格とのリンクは解除されます。

注意: 
構成要素のある見積ラインに対する販売価格が計算された後、[価格および値引の再計算パラメータ (tdpcg0240s000)] セッションで構成要素について価格/値引を再計算する場合は、製品バリアント価格がそのラインに割り当てられるとともに、親品目の価格や値引は使用されないことを考慮に入れてください。そのため、構成要素のある異なるラインに対する新規価格の分割と計算は、自分で行う必要があります。

品目 価格 (ユーロ)
製品バリアント GEN1 120
一般品目 A 90
構成要素 1 30
構成要素 2 30
構成要素 3 30
  1. 一般品目 A および製品バリアント GEN1 が、販売見積ライン 10 に入力されています。製品バリアント GEN1 にリンクされている一般品目 A は、ファントム品目と定義されます。30 ユーロの値引がこの販売見積ラインに入力されているので、価格は 90 ユーロになります。
  2. 製品バリアントは、特徴 (構成要素) 1、2 および 3 で構成されます。
  3. [販売見積 (予算 PCS) 構造の生成 (tdsls1201m100)] セッションが、[ファントムの見積ラインを作成]チェックボックスがオンの状態で開始されます。
  4. 販売見積ライン 10 上で、自動で一般品目 A が構成要素 1 で置き換えられ、見積ライン 20 および 30 が構成要素 2 および 3 に追加されます。 

    構成要素 3 を 2 回オーダする必要がある場合は、見積ライン上の価格は次のようになります。

    • 見積ライン 10: 30 ユーロ
    • 見積ライン 20: 30 ユーロ
    • 見積ライン 30: 15 ユーロ
  5. 見積ライン 20 の価格/値引を再計算すると、製品バリアントの価格は 120 ユーロになります。 

    その結果、次のことを行う必要があります。

    • 見積ライン 10 に対する価格を 30 から 40 ユーロに変更する
    • 見積ライン 10 に対する価格を 120 から 40 ユーロに変更する
    • 見積ライン 10 に対する価格を 15 から 20 ユーロに変更する

原価/サービス品目の予算パートを生成

このチェックボックスと[全見積の予算パートを生成]チェックボックスとの組合せにより、[品目 (tcibd0501m000)] セッションでカスタマイズ可能品目チェックボックスがオフに設定されている購買品目、製造品目、原価品目、またはサービス品目を予算パートとして予算にリンクできるかどうかが決まります。

設定 1

[原価/サービス品目の予算パートを生成]チェックボックスおよび[全見積の予算パートを生成]チェックボックスが、両方ともオフ

この場合、LN で考慮されるのは、[カスタマイズ]チェックボックスがその品目に関してオンになっている販売見積ラインを最低 1 つ含む販売見積のみです。

これらの見積に関しては、

  • 原価品目およびサービス品目は、予算パートとしてリンクされません。
  • 購買品目および製造品目は、予算パートとしてリンクされます。

設定 2

[原価/サービス品目の予算パートを生成]チェックボックスがオンで、[全見積の予算パートを生成]チェックボックスはオフ

この場合、LN で考慮されるのは、[カスタマイズ]チェックボックスがその品目に関してオンになっている販売見積ラインを最低 1 つ含む販売見積のみです。

これらの見積に関しては、

  • 原価品目およびサービス品目は、予算パートとしてリンクされます。
  • 購買品目および製造品目は、予算パートとしてリンクされます。

設定 3

[原価/サービス品目の予算パートを生成]チェックボックスがオフで、[全見積の予算パートを生成]チェックボックスはオン

この場合、LN では[カスタマイズ]チェックボックスがラインのいずれかに関してオンになっている販売見積のみでなく、すべての販売見積を考慮します。

これらの見積に関しては、

  • 原価品目およびサービス品目は、予算パートとしてリンクされません。
  • 購買品目および製造品目は、予算パートとしてリンクされます。

設定 4

[原価/サービス品目の予算パートを生成]チェックボックスおよび[全見積の予算パートを生成]チェックボックスが、両方ともオン

この場合、LN では[カスタマイズ]チェックボックスがラインのいずれかに関してオンになっている販売見積のみでなく、すべての販売見積を考慮します。

これらの見積に関しては、

  • 原価品目およびサービス品目は、予算パートとしてリンクされます。
  • 購買品目および製造品目は、予算パートとしてリンクされます。
注: 
  • 同一の見積を処理したり、同一の品目を予算パートとしてリンクしたりするのを防ぐために、このセッションでは、[カスタマイズ]チェックボックスがオフになっていて、[予算]が[販売見積ライン (tdsls1501m000)] セッションで入力されている販売見積ラインは考慮されません。
  • 予算パートは、[プロジェクトパーツ (tipcs2111m000)] セッションで表示およびメンテナンスできます。
全見積の予算パートを生成

このチェックボックスと[原価/サービス品目の予算パートを生成]チェックボックスとの組合せにより、[品目 (tcibd0501m000)] セッションでカスタマイズ可能品目チェックボックスがオフに設定されている購買品目、製造品目、原価品目、またはサービス品目を予算パートとして予算にリンクできるかどうかが決まります。

注: 

たとえば、新規の販売見積ラインを予算構造がすでに生成されている現行の見積に追加する場合、このチェックボックスをオンにして、その新規品目もまた予算パートとして予算にリンクする必要があることを示すことができます。また、[見積別一予算の作成]チェックボックスをこのセッションでオンにした場合、販売見積の予算が使用されます。[見積別一予算の作成]チェックボックスをオフにした場合は、予算パートは新規予算にリンクされます。

注: 
  • 同一の見積を処理したり、同一の品目を予算パートとしてリンクしたりするのを防ぐために、このセッションでは、[カスタマイズ]チェックボックスがオフになっていて、[予算]が[販売見積ライン (tdsls1501m000)] セッションで入力されている販売見積ラインは考慮されません。
  • 予算パートは、[プロジェクトパーツ (tipcs2111m000)] セッションで表示およびメンテナンスできます。

詳細は、次のオンラインヘルプを参照してください: 原価/サービス品目の予算パートを生成チェックボックス