販売オーダのブロック

販売では、販売オーダまたは販売オーダ (構成要素) ラインをブロックできます。

ブロックは次のような理由で発生します。

  • 未決済オーダ残高が顧客の与信限度額を超えたため
  • 取引先への請求が支払期限超過請求書である
  • 取引先への請求が要注意顧客である
  • 経験の乏しいオペレータが販売オーダを作成
  • 取引先への請求の信用再審査期間が超過している
  • 販売オーダに無効または要注意の郵便番号を含む
  • いずれかのオーダラインの販売マージンを超えている
  • オーダの総マージンが超過しているため
  • 販売オーダを電子データ交換 (EDI) から受信した
  • 販売オーダが輸出コンプライアンスチェックで不合格になった
  • 販売オーダが信用状 (L/C) チェックで不合格になった
  • オーダラインの価格ステージがオーダ処理の継続を妨げる
  • 一般ユーザが定義した特定の理由

ブロックは、ある特定の時点における、おおよその状況を示すものです。オーダ入力時に顧客の請求書の支払期限が切れていても、指定された納期までに支払われている場合があります。

設定と手順

  1. 販売オーダまたは販売オーダ (構成要素) ラインをブロックする理由と理由の分類を保留理由 (tcmcs2110m000) セッションで指定します。
  2. [販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションで、オーダをブロックするタイミングとブロックする理由を指定します。これらのいずれかの理由のためにオーダをブロックする必要がある場合、オーダは生成時に自動的にブロックされます。
  3. [販売オーダタイプ (tdsls0594m000)] セッションの活動時点でブロックフィールドで、手順を中断するステップを指定します。オーダ (構成要素) ラインをブロックする場合、このオーダ手順は部分的にのみ実行できます。このセッションでブロックステップを指定しない場合、オーダ手順は中断されません。

    販売オーダと販売オーダ (構成要素) ラインは次のセッションでもマニュアルでブロックできます。

    • [販売オーダ (tdsls4100m900)]
    • [販売オーダ (tdsls4100m000)]
    • [販売オーダライン (tdsls4101m000)]
    • [販売オーダライン構成要素 (tdsls4163m000)]
  4. ブロックオーダおよびブロックオーダ (構成要素) ラインは、ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000) セッションを使用してマニュアルで発行する必要があります。

    [販売ユーザプロファイル (tdsls0139m000)] セッションでは、オーダに設定された保留のタイプに基づいて、オーダのブロック解除権限をユーザに与えるかどうかを指定できます。ユーザが次の作業を行うことができるかどうかを指定できます。

    • [信用保留オーダ発行可]
    • [マージン保留オーダ発行可]
    • [販促チェック保留オーダ発行可]
    • [一般保留オーダ発行可]
注: 
  • [ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションでは、ブロックされているすべてのオーダを表示するか、表示する一連のオーダをまとめて選択することができます。一連のブロックオーダ (ライン) の選択基準は、ブロック販売オーダ (ライン) の選択 (tdsls4220m000) セッションで指定します。
  • [ブロック販売オーダ (ライン) の出力 (tdsls4420m000)] セッションを使用して、一連のブロックオーダ (ライン) をまとめて出力します。[発行販売オーダ (ライン) の出力 (tdsls0492m000)] セッションを使用して、一連の発行済オーダ (ライン) をまとめて出力します。
  • [ブロック販売オーダ (ライン) 履歴 (tdsls0592m000)] セッションには、これまでにブロックまたは発行された販売オーダおよび販売オーダ (構成要素) ラインの情報が表示されます。

信用評価

販売オーダが継続するかどうかは、取引先の信用チェックにより決まります。顧客ごとに、[請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションで信用評価を選択する必要があります。信用評価によって、その取引先に対する販売オーダを処理するとき、および発生する未決済請求書の金額がその取引先の与信限度額を超えたときに実行されるアクションが決定されます。

信用チェックによって販売オーダがブロックされた場合、[ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションで次の発行タイプを使用できます。

  • [予備発行]

    信用チェックのためにオーダ (構成要素) ラインがブロックされたときに発行のソートタイプを選択すると、その理由による基準が引き続き販売オーダまたはオーダ (構成要素) ラインに当てはまる場合、オーダは次のフェーズで再度ブロックされます。オーダが別の理由でブロックされた場合、このオプションを使用してのみオーダを発行できます。
  • [確定発行]

    販売オーダ (構成要素) ラインが確定発行済の場合、オーダ (構成要素) ラインが発行され、同じ理由で再度ブロックされることはありません。
注: 
  • 発行の確定タイプおよび予備タイプの差異は、信用チェックにのみ適用されます。他のブロック理由の場合、発行のこれらのタイプは同じ結果になります。
  • [分類] が [信用チェック] であり、オーダ (ライン) が [確定発行済] の場合は、発行金額 (販売オーダの正味額合計) がブロック履歴レコードに記録されます。

マージン管理

[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [マージン管理] チェックボックスがオンの場合、オーダラインまたは見積ラインの品目の販売価格目標価格と大きく異なっていないかがチェックされます。

[マージン管理パラメータ (tdsls0120m000)] セッションで、実行するアクション (ブロック、シグナル、またはログ) を決定できます。目標価格は、[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの [マージン管理の目標価格] フィールドで指定します。

注: 

マージン管理では、目標価格からの許容偏差を [品目 - 販売 (tdisa0501m000)] セッションで上限マージンと下限マージンとして指定できます。

コンプライアンスチェック不合格

[ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションには、輸出コンプライアンスチェックまたは信用状 (L/C) チェックで不合格となったためにブロックされた販売オーダラインが表示されます。ここで、[保留理由] の値は、[販売オーダパラメータ (tdsls0100s400)] セッションの事前定義保留理由 - ライセンスコンプライアンスチェックまたは事前定義保留理由 - 信用状チェックフィールドから取得されます。

ブロックされたラインを [ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションで解除することはできません。ラインをブロック解除するには、必要なコンプライアンスデータを更新して、コンプライアンスチェックを再実行する必要があります。また、権限のあるユーザは、伝票のコンプライアンスチェック結果 (tcgtc1510m000) セッションまたはコンプライアンスチェック結果の上書きワークベンチ (tcgtc1610m100) セッションを使用して、ブロックをマニュアルで無効にすることができます。

価格ステージ

価格ステージによってブロックされた販売オーダラインは、[ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションに表示されます。[保留理由] フィールドの値は、価格ステージにリンクされたブロック定義から取得されます。

販売オーダラインは、次のフェーズの間に、ブロック定義のブロックフェーズに基づいてブロックできます。

  • オーダ入力
  • 倉庫管理への発行
  • 出荷の確認
注: 

ブロックフェーズが [発行] (倉庫管理への発行) に設定されている場合でも、取引先タイプ別保留理由 (tdsls0193s000) セッションで保留理由および取引先タイプの [倉庫へ発行可能] チェックボックスがオンになっていれば、販売オーダラインを倉庫管理に発行することができます。この場合、ブロックは関連する出庫オーダラインに適用されます。

ブロックされたラインを [ブロック販売オーダ (ライン) (tdsls4520m000)] セッションで解除することはできません。ラインのブロックを解除するには、価格ステージを更新する必要があります。新しい価格ステージを基に、オーダ処理を継続するか、または新しいブロックを作成できます。あるいは、シグナルの表示のみを行うことも可能です。