購買品目リードタイムの計算
購買品目および取引先の組合せについて複数のリードタイムを指定および計算できます。
[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションおよび [購買契約ラインロジスティックデータ (tdpur3102m000)] セッション:
- 計算されたリードタイムが計算済リードタイム (日数) フィールドに表示されます。
- 計算された完全リードタイムが計算済完全リードタイム (日数) フィールドに表示されます。
[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションまたは [購買契約ラインロジスティックデータ (tdpur3102m000)] セッションを開いたり閉じたりするたびに、リードタイムが (再) 計算されます。
(完全) リードタイムの計算
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1 日の平均利用可能時間の計算
(完全) リードタイムを計算するために、まず [調達パラメータ (tdpur0100m000)] セッションの [デフォルトの利用性タイプ] フィールドで指定される利用性タイプの週労働時間に基づいて、各稼働日の平均利用可能時間数が決定されます。
LN では、利用可能日の平均利用可能時間の計算のために次の処理が実行されます。
- 開始時間と終了時間に基づいて利用可能日の利用可能時間が決定されます。
- 各日の利用可能時間の合計によって週あたりの合計利用可能時間が計算されます。
- 週あたりの合計利用可能時間が週あたりの利用可能日数で除算されます。この結果が、利用可能日の平均利用可能時間になります。
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時間単位でのリードタイムの計算
各利用可能日の平均利用可能時間によってリードタイム構成要素が時間に変換され、[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)]/[購買契約ラインロジスティックデータ (tdpur3102m000)] セッションのリードタイム構成要素を合計してリードタイムが計算されます。
- 内部処理時間
- 安全時間
- 供給時間または完全供給時間
- [輸送時間(日数)].
輸送時間の計算は、導入された輸送に基づきます。これは [導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0500m000)] セッションで定義できます。輸送が導入されていない場合は、都市別距離テーブル (tccom4137s000) セッションまたは郵便番号別距離テーブル (tccom4138s000) セッションからの関連する距離テーブル (利用可能な場合) に基づいて、出荷元取引先の住所と入庫倉庫の住所との間の輸送時間が取得されます。どちらのセッションから輸送時間を取得するかは、[COM パラメータ (tccom0000s000)] セッションの [距離テーブルの使用] フィールドの値によって変わります。
輸送が導入されている場合は、運送業者と経路に基づいて輸送時間が算出されます。経路計画とサービスレベルは、この時点では不明です。輸送時間は次のように取得されます。
- 経路、運送業者、発送元住所、および目的地住所がわかっている場合、最初に経路、運送業者、および住所に一致する経路計画が検索され、次にこれらに一致する標準経路が検索されます。
- 一致する経路計画または標準経路が複数検出された場合、輸送手段グループが運送業者の輸送手段グループに一致する経路計画または標準経路が選択されます。
- それでも複数の経路計画または標準経路が検出された場合は、標準経路よりも経路計画が優先されます。標準経路だけが検出された場合は、[輸送計画パラメータ (fmlbd0100m000)] セッションの運送業者/LSP 選択基準パラメータの設定に従って標準経路が選択されます。
- それでも複数の経路計画が検出された場合は、データベースに最初に現れる経路計画が選択されます。
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日数単位でのリードタイムの計算
利用可能日の平均利用可能時間によって、計算済リードタイムが時間から日数に変換されます。1 日に満たない端数が残っている場合、この端数は丸められて 1 日にされます。このため、計算リードタイムは必ず丸 1 日の日数で表されます。
例 - 購買利用性タイプ
購買利用性タイプは PURAT です。利用性タイプ PURAT の 1 週間の労働時間は次のようになります。
日 | 利用可能 | 開始時間 | 終了時間 | 利用可能時間 |
---|---|---|---|---|
月曜日 | Yes | 8:30:00 | 16:30:00 | 8 |
火曜日 | Yes | 8:00:00 | 16:00:00 | 8 |
水曜日 | Yes | 9:00:00 | 16:30:00 | 7.5 |
木曜日 | Yes | 8:00:00 | 16:30:00 | 8.5 |
金曜日 | Yes | 8:00:00 | 16:00:00 | 8 |
上記の 1 週間の労働時間に基づくと、毎週合計で 40 時間が利用可能です。各利用可能日の利用可能時間は平均で 8 時間です。これは、毎週 40 時間、日数で 5 日間利用できることになります。
各利用可能日の平均利用可能時間を 8 時間として、次のリードタイム構成要素が時間単位のリードタイムに変換されます。
リードタイム構成要素 | リードタイム | 時間によるリードタイム |
---|---|---|
内部処理時間 | 6 時間 | 6 時間 |
安全時間 | 6 時間 | 6 時間 |
(完全) 供給時間 | 1 日 | 8 時間 |
例 - 商品輸送の利用性タイプ
[輸送時間(日数)] は、購買利用性タイプの代わりに、[COM パラメータ (tccom0000s000)] セッションで指定されている [商品輸送の利用性タイプ] を使用して計算されます。
[商品輸送の利用性タイプ] は EXPO です。利用性タイプ EXPO の 1 週間の労働時間は次のようになります。
日 | 利用可能 | 開始時間 | 終了時間 | 利用可能時間 |
---|---|---|---|---|
月曜日 | Yes | 8:00:00 | 17:00:00 | 9 |
火曜日 | Yes | 8:00:00 | 17:00:00 | 9 |
水曜日 | Yes | 9:00:00 | 17:30:00 | 8,5 |
木曜日 | Yes | 8:00:00 | 17:30:00 | 9.5 |
金曜日 | Yes | 8:00:00 | 17:00:00 | 9 |
上記の 1 週間の労働時間に基づくと、毎週合計で 45 時間が利用可能です。各利用可能日の利用可能時間は平均で 9 時間です。これは、毎週 45 時間、日数で 5 日間利用できることになります。
各利用可能日の平均利用可能時間を 9 時間として、[輸送時間(日数)] が時間単位のリードタイムに変換されます。
リードタイム構成要素 | リードタイム | 時間によるリードタイム |
---|---|---|
輸送時間 | 2 日 | 18 時間 |
例 - 計算リードタイム
[内部処理時間]、[安全時間]、および [供給時間] の合計は 20 時間です。日数に変換すると、合計リードタイム時間の 20 時間を利用可能日の平均利用可能時間の 8 時間で除算して、2.5 日になります。計算リードタイムは必ず丸 1 日の日数で表されるため、リードタイムは 3 日に丸められます。[輸送時間(日数)] は 18 時間です。日数に変換すると、合計リードタイム時間の 18 時間を利用可能日の平均利用可能時間の 9 時間で除算して、2 日になります。この結果、計算済リードタイム (日数) は 5 になります。