輸送請求と購買請求の統合

商品の輸送責任が購買側の会社にあり、この会社が商品を輸送する運送業者を雇う場合、輸送後に運送業者は購買側の会社に請求書を送付します。会社が運送業者に支払わなければならない輸送レートは、輸送費と呼びます。

マスタデータ

輸送について外部の取引先に請求するには、次のマスタデータを指定します。

  • [購買元取引先 (tccom4120s000)] セッションで、[輸送に対する請求取引先] チェックボックスをオンにして、運送費の支払を求める取引先を指示します。
  • [請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションで、[輸送請求基準] フィールドを次のように定義します。

    • [輸送費]

      出荷または積荷の輸送費を現在利用可能な最善の情報に基づいて決定する場合に指定します。輸送請求額は、価格設定運送業者レート帳に基づいて決定されます。この費用は、見積輸送費とも呼びます。
    • [輸送費 (更新可能)]

      運送業者の請求を特定の積荷または出荷と照合してから輸送費を請求する場合に指定します。基本的に、輸送請求額は価格設定の運送業者レート帳に基づいて決定されます。これらの費用は、実際輸送費とも呼びます。
    • [クライアントレート]

      価格設定クライアントレート帳に基づいて輸送請求額を決定する場合に指定します。このレート帳簿は、特定の取引先についての輸送サービスレートを保存します。
  • [輸送請求基準] フィールドが [輸送費] または [輸送費 (更新可能)] に設定されている場合と、原価加算金額または原価加算率を請求書に追加する場合は、[請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションの次のフィールドを指定します。

    • [追加の割合]

      輸送請求額を増加させる割合
    • [追加金額]

      輸送請求額を増加させる金額
注: 

これらのマスタデータのフィールドは、[購買オーダ (tdpur4100m000)] セッションおよび [見積依頼入札者 (tdpur1505m000)] セッションの同じフィールドのデフォルトとして使用されますが、それぞれのセッションで上書きできます。

請求方法

会社は、次の費用をもとに外部の取引先に輸送レートを請求できます。

  • [輸送費]
  • [輸送費 (更新可能)]
  • [クライアントレート]

輸送費

輸送では、現在利用可能な最善の情報に基づいて輸送請求額が計算されます (見積輸送費)。この輸送費は価格設定の運送業者レート帳から取得され、出荷/積荷に変更が加えられるたびに更新されます。輸送請求を請求に発行するのは、輸送です。

輸送費 (更新許可)

輸送は、輸送のすべての積荷に基づいて輸送費額を購買オーダ (見積輸送費) に配分します。輸送が、見積輸送費をもとに輸送請求書を請求に発行する場合、実際費用を運送業者から受領する前に請求書が送信されます。この場合、価格設定に保存されている運送業者レート帳に基づいて、先に見積輸送費が決定されます。その後、運送業者の請求書が受領され、買掛金と照合されると、実際原価が指定可能になります。これにより、見積費用と実際原価の差異を取引先に請求できます。

注: 

取引先に差異を請求する場合、追加の請求書を生成できます。請求書は、[輸送請求パラメータ (fmfri0100m000)] セッションの [金額が右記値より大きい場合] フィールドまたは [右記値より大きい場合] フィールドに指定したデータに基づきます。

クライアントレート

請求方法が [クライアントレート] の場合、請求額は、輸送レートに関する確定した顧客との合意に基づきます。このため、運送業者に支払う輸送費を補てんするために、顧客に請求できます。