輸入仕入原価 – 請求書の照合

購買オーダラインの輸入仕入原価ラインは追加または変更できるので、買掛金では [購買入庫と照合] が適切な照合方法となります。

輸入仕入原価のみの請求書を入力するには、[輸入仕入原価関連請求書] 請求タイプを選択します。

複合請求書を受け取った場合は、[購買オーダ関連請求書] 請求タイプを使用して請求書を入力する必要があります。最初に購買オーダをオーダ、入庫、または消費 (委託の場合) と照合し、その後、輸入仕入原価を輸入仕入原価入庫ラインと照合することができます。照合手順はその後、購買オーダ部分にのみ適用され、輸入仕入原価部分には適用されません。これは、輸入仕入原価は入庫ラインレベルでの照合時にのみ利用可能だからです。

倉庫移動からの請求書は、[輸入仕入原価関連請求書] 請求タイプでのみ入力できます。

注: 
  • 購買輸入仕入原価ラインが照合済の場合でも、請求タイプを [輸入仕入原価関連請求書] から [購買オーダ関連請求書] に変更できます。倉庫移動の輸入仕入原価ラインが照合されると、請求タイプは変更できなくなります。
  • 他の数量基準の照合処理とは違って、輸入仕入原価照合処理はすべて金額基準です。
  • 購買または倉庫移動オーダラインに輸入仕入原価ラインがリンクされており、その計算方法が [輸送管理] である場合、運送業者請求書は、輸入仕入原価ラインではなく、輸送オーダラインに対して照合および承認されます。[輸入仕入原価ライン (tclct2100m000)] セッションでは、そのような輸入仕入原価ラインの輸送管理請求書チェックボックスがオンになっています。

登録済の輸入仕入原価ラインとの照合

請求書の請求元取引先は、輸入仕入原価ラインの取引先と一致する必要があります。照合セッションでは、オーダ、梱包票、および取引先を変更できるので、まったく異なる取引先から発生したオーダを照合することもできます。これができるのは、[買掛金パラメータ (tfacp0100m000)] セッションの取引先関係必須チェックボックスがオフの場合のみです。

輸入仕入原価が複合請求書の一部である場合、輸入仕入原価ラインはおそらく (照合済または未照合の) 入庫ラインの一部になります。その場合、輸入仕入原価ラインの照合は必須ではなく、警告は表示されません。

未登録の輸入仕入原価ラインとの照合

調達または倉庫管理で定義されていない原価について、請求書に指定された輸入仕入原価を登録できます。輸入仕入原価ラインは、[輸入仕入原価ラインの変更] コマンドを使用して、いつでも変更または追加できます。このコマンドは入庫別輸入仕入原価ライン (tclct2100m100) セッションを開始します。照合セッションで選択したラインに入庫が存在する場合は、その入庫が渡されます。

注: 

倉庫または購買従業員に輸入仕入原価を作成させることもできます。また、輸入仕入原価が記載された請求書の照合と承認を実行しないで、その請求書を追加コストとして処理することもできます。

自動照合

[輸入仕入原価関連請求書] として登録された請求書は、次の条件に該当する場合、自動的に照合されます。

  • [買掛金パラメータ (tfacp0100m000)] セッションの自動照合が選択されている
  • 梱包票番号またはオーダ番号が入力されている

自動照合は次のレベルで実行できます。

  • [購買オーダと照合]
  • [購買入庫と照合]
  • [購買消費と照合]
注: 

自動照合処理には、以下が適用されます。

  • 購買オーダおよび倉庫オーダのビジネスオブジェクトが検索されて照合されます。
  • 輸入仕入原価は最下位レベル、つまり入庫レベルでしか照合できませんが、複合請求書はすべてのレベルで照合できます。
  • 全面照合されていない輸入仕入原価のみが考慮されます。そのため、自動照合処理を再開することはできません。
  • 特定の購買オーダに関連する輸入仕入原価の請求元取引先は 1 つに限られないため、請求元取引先が請求書の請求元取引先と厳密に同じ輸入仕入原価入庫ラインのみが選択されます。

価格差

照合中に、請求書ヘッダレベルで価格差が計算されます。

正しくない価格差を防ぐために、ユーザは次を実行できます。

  • 輸入仕入原価ラインの 「照合済請求額」 をメンテナンスします。
  • 輸入仕入原価ライン金額のうち、照合中の請求書に属する部分を選択します。