発生元オーダのリードタイム計算

発生元オーダでは、輸送のリードタイム計算エンジンを使用して、販売先取引先または購買元取引先とリンクしている品目の輸送時間を計算できます。このエンジンは輸送が導入されていて、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションで [販売から輸送オーダを生成] チェックボックスがオンになっているか、または [購買オーダライン (tdpur4101m000)] セッションで [購買から輸送オーダを生成] チェックボックスがオンになっている場合に有効になります。

発生元オーダのタイプに応じて、輸送時間は、オーダにリストされている商品の計画納期の場合と計画入庫日の場合があります。リードタイムエンジンを使用するには、[販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションまたは [品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションで [計画納期] フィールドの隣にある [計算] をクリックします。

詳細な輸送計画に輸送積荷作成を使用しながら、発生元オーダレベルでリードタイム計算を使用することで、オーダの輸送リードタイムの公正な見積を迅速に取得できます。発生元オーダレベルで計算されたリードタイムが、積荷作成で計算されたリードタイムと異なる場合があります。

輸送リードタイム計算エンジンで生成される結果の精度は、提供されるデータによって大きく左右されます。計算エンジンでは、以下のデータが使用されます。

  • 出発地住所
  • 目的地住所
  • 輸送サービスレベル
  • 運送業者
  • 経路

このデータの中で、出発地住所と目的地住所は必須で、これらの住所は必ず計算エンジンに提供されます。

運送業者および [輸送サービスレベル] は、発生元オーダまたはオーダラインに入力するか、または [品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションでオーダの品目に定義することができます。詳細については、輸送管理での品目の使用および輸送サービスレベルの使用を参照してください。

これ以外のデータは、発生元オーダまたはオーダラインにのみ入力します。

運送業者または輸送サービスレベルが発生元オーダと [品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションの両方に存在する場合は、発生元オーダの運送業者または輸送サービスレベルが優先されます。

発生元オーダ、オーダライン、または品目について運送業者が存在しない場合でも、[品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションでオーダの品目について輸送手段グループ、輸送タイプ、または組合せコードが定義されていれば、計算エンジンは運送業者を探すことができます。このような場合、計算エンジンは品目の輸送手段グループと一致する運送業者を探します。詳細については、輸送タイプの使用組合せコードの使用、および輸送手段グループの使用を参照してください。

品目に対して輸送手段グループが存在しない場合、計算エンジンはこの品目の組合せコードまたは輸送タイプと一致する輸送手段グループを探した後、この輸送手段グループとリンクする運送業者を探します。

輸送手段グループに複数の運送業者がリンクしている場合、デフォルト輸送手段グループとしてこの輸送手段グループが定義されている運送業者が選択されます。

与えられたデータの各組合せに対して、リードタイム計算エンジンは以下の結果を生成します (出発地住所と目的地住所は必須なので、必ず指定します)。

  • 出発地住所と目的地住所

    リードタイム計算エンジンに発生元オーダの出発地住所と目的地住所のみが提供された場合、[都市別距離テーブル (tccom4137s000)] セッションまたは [郵便番号別距離テーブル (tccom4138s000)] セッションでメンテナンスされている時間が輸送リードタイムとして返されます。

  • 輸送サービスレベル、出発地住所、目的地住所

    出発地住所と目的地住所に加えて [輸送サービスレベル] が提供された場合、[輸送サービスレベル (fmfmd0170m000)] セッションでメンテナンスされているリードタイムが輸送リードタイムとして返されます。発生元の販売オーダラインまたは購買オーダラインに [輸送サービスレベル] を入力するか、または [品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションで品目に対して [輸送サービスレベル] を定義することができます。

  • 運送業者、出発地住所、目的地住所

    出発地住所と目的地住所の他に [運送業者/LSP] が提供された場合、出発地住所から目的地住所までの輸送時間を運送業者の輸送手段グループの平均速度で割ることで、輸送リードタイムが算出されます。

    運送業者に複数の輸送手段グループがリンクしている場合、輸送手段グループに対するリードタイム計算の検索順序は以下のとおりです。

    • [品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションで品目について定義されている輸送手段グループが返されます。
    • [品目 - 輸送管理 (fmfmd1100m000)] セッションで品目に定義されている組合せコードまたは輸送タイプと一致する輸送手段グループが返されます。

      これらの値と複数の輸送手段グループが一致する場合、輸送手段グループが組合せコード値または輸送タイプ値と一致していれば、運送業者のデフォルト輸送手段グループが返されます。

      運送業者のデフォルト輸送手段グループがこれらの値と一致しない場合、最も平均速度が遅い輸送手段グループが返されます。これは、最も遅い輸送手段グループが最も安いという前提に基づきます。

      LN価格設定 からの運送業者レート情報は、輸送リードタイム計算エンジンの範囲外です。最も平均速度が遅い運送業者が複数存在する場合、計算エンジンはデータベースから最初に検出された運送業者を選択します。

  • 経路、出発地住所、目的地住所

    出発地住所と目的地住所に加えて [経路] が提供された場合、輸送リードタイム計算エンジンはまず、経路および住所が一致する経路計画を検索した後、標準経路を検索します。一致する経路計画または標準経路が複数見つかった場合は、[輸送計画パラメータ (fmlbd0100m000)] セッションの指定 (最安値、最速、または最短) に基づいて標準経路が選択され、標準経路よりも経路計画が優先されます。ここでも経路計画が複数見つかった場合、計算エンジンはデータベースから最初に検出された経路計画を選択します。詳細については、経路計画の使用および標準経路の使用を参照してください。

  • 経路、運送業者、出発地住所、目的地住所

    経路、運送業者、出発地住所、目的地住所が提供された場合、輸送リードタイム計算エンジンはまず、経路、運送業者、住所が一致する経路計画を検索した後、標準経路を検索します。

    一致する経路計画または標準経路が複数見つかった場合、計算エンジンは運送業者の輸送手段グループと一致する輸送手段グループを持つ経路計画または標準経路を選択します。

    計算エンジンで、一致する経路計画または標準経路が複数見つかった場合は、[輸送計画パラメータ (fmlbd0100m000)] セッションの指定 (最安値、最速、または最短) に基づいて標準経路が選択され、標準経路よりも経路計画が優先されます。

    さらに経路計画が複数見つかった場合、計算エンジンはデータベースから最初に検出された計画を選択します。

注: 
  • 計算された輸送時間は、運送業者のカレンダーと突き合わされます。
  • 計算されたリードタイムに、住所リードタイムおよび積込/荷降日許容範囲が追加されます。各積荷住所に対しては、積込時間および積込の待ち時間が追加されます。各荷降住所に対しては、荷降しの時間および荷降しの待ち時間が追加されます。

    住所リードタイム、積込/荷降の待ち時間、および積込/荷降日許容範囲は、[住所 - 輸送管理 (fmfmd0110m000)] セッションで定義します。詳細については、住所リードタイムおよび積荷および荷降日/時間許容範囲を参照してください。