請求方法
以下の請求方法を使用して、輸送料に対して取引先に請求する金額を決定することができます。
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[輸送費]
輸送費は、価格設定でメンテナンスされている運送業者レートと輸送準備が整った商品、現在輸送中の商品、または実際に輸送された商品の数量、容積、重量に関して入手可能な最新情報に基づく輸送コストです。取引先に請求する輸送費の金額は、輸送費の計算がどの時点で行われるかによって異なります。
商品の輸送準備が整う前に輸送費を計算する場合は、輸送する必要のある商品の合計オーダ数量、重量、容積に基づいて輸送費が計算されます。商品が破損したり、十分な輸送能力を確保できないなどの理由により、積込時、輸送時、または転送時に、数量、重量、容積が変更になることがあります。
このような輸送サイクルのいずれかの段階で輸送費を計算した場合、輸送が実行される前に計算した輸送費の金額と異なる金額になる可能性があります。輸送の実行後に輸送費が計算される場合は、輸送費の金額は実際にかかった輸送費と等しくなります。これは、運送業者が輸送サービスについて請求する金額です。
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[輸送費 (更新可能)]
輸送費は、価格設定でメンテナンスされている運送業者のレートを基に算出されます。これは [輸送費] の請求方法と同じです。
取引先に請求された輸送費と、実際に発生した輸送費に差が生じた場合は、この請求方法によって、差額を請求する別の請求書を取引先に送付できます。
以下のシナリオでは、取引先が更新された輸送コストを請求されます。
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運送業者請求書に基づく請求
運送業者から請求書を受領しないうちに輸送費を計算して顧客に請求し、顧客に請求した金額が運送業者請求書の金額と異なった場合、この差異を顧客に請求できます。 -
最終出力になっている見積原価に基づく請求
実際にかかった輸送費がわからないうちに輸送費を計算して顧客に請求し、顧客に請求した金額が実際にかかった金額と異なった場合、この差異を顧客に請求できます。
請求済の輸送コストと実際に発生した輸送コストとの差異を取引先に請求できるかどうかは、パラメータ設定によって制御されます。差異が所定の割合と金額より大きい場合、顧客は差異について請求されます。これらのパラメータは、[輸送請求パラメータ (fmfri0100m000)] セッションの [右記値より大きい場合] フィールドと [金額が右記値より大きい場合] フィールドで設定できます。
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[クライアントレート]
クライアントレートは、組織の取引先との間で合意した輸送費です。レートは、価格設定のクライアントの輸送レート帳でメンテナンスされます。
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[適用なし]
請求はありません。
- 請求方法の [輸送費] および [輸送費 (更新可能)] については、実際の輸送費および見積輸送費は原価加算で増加できます。原価加算は、取引先に請求する金額になるまで、運送業者のコストに値上を適用することを意味します。
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LN で原価加算金額または原価加算割合が請求書に加算されるようにする場合は、[請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションで以下のフィールドを定義します。
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[追加の割合]
輸送請求額を増加させる割合 -
[追加金額]
輸送請求額を増加させる金額
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- 原価加算と追加コストは異なる概念です。追加コストは、運送業者が行った追加サービスに対して支払われる金額です。
- 原価加算があるかどうかに関係なく、請求方法は [請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションおよび [販売先取引先 (tccom4110s000)] セッションで取引先レベルで指定できます。また、個々の販売オーダ、購買オーダ、輸送オーダラインでこれらのオプションを選択することもできます。輸送オーダラインの場合、これらのオプションは [輸送請求情報 (fmfri0110m000)] セッションで使用できます。このように、個々のオーダごとに、取引先レベルで行った設定を無効にできます。
- 内部取引先の場合は、関係会社間取引モジュールで輸送請求が作成されます。詳細については、次のトピックを参照してください: 内部および外部輸送請求