請求処理

通常、組織では顧客に販売する商品の輸送を手配します。また、多くの場合、発注先から購入する商品の輸送も手配します。どちらの場合でも、通常、このような商品の輸送は運送業者に外注します。

組織は、商品の輸送にかかった金額を運送業者に支払う必要があります。運送業者に支払う必要のある輸送費を補償するために、組織は顧客または発注先に請求書を送付できます。輸送請求では、内部取引先と外部取引先の両方に対する請求書を作成できます。内部取引先の場合は、関係会社間取引モジュールで輸送請求が作成されます。詳細については、次のトピックを参照してください: 内部および外部輸送請求

ほとんどの組織では、輸送に請求できる金額について運送業者への全額支払、特別レート、または完全に無料など、顧客や発注先との合意があります。輸送では、取引先に請求する輸送費の金額は、その取引先に定義されている請求方法によって決まります。詳細については、請求方法を参照してください。

輸送費の請求書は、輸送オーダを基にします。請求書を作成するには、そのオーダの請求情報が請求に発行されている必要があります。請求で、請求書が作成され、取引先に送付されます。

販売および輸送オーダ情報を請求に発行するには

販売オーダ請求データの発行は、販売で行うことができます。販売オーダ (詳細) ラインに計算済の金額が記載された販売請求書が請求に発行されると、LN でも、輸送請求書を請求に発行できるようになります。請求 はこのオーダ請求書と輸送請求書を一緒にして、1 通の請求書を送付します。

LN で輸送請求情報が販売請求情報と一緒に発行されるようにするには、[販売オーダ/スケジュールの請求への発行 (tdsls4247m000)] セッションの [輸送費を含む] チェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにしない場合は、[請求への発行 (fmfri0210m000)] セッションまたは [輸送請求情報 (fmfri0110m000)] セッションを使用して輸送情報を発行する必要があります。

販売オーダに対して輸送オーダが生成されている場合、発生元の販売オーダの前に輸送オーダを発行できます。この場合、販売では、販売された商品の価格に関する請求書が作成され輸送では、輸送費に関する請求書が作成されます。

注: 

他の発生元のオーダに対しては請求データを直接発行することはできませんが、これらのオーダから作成された輸送オーダから請求情報を発行することはできます。この理由は、これらのオーダに対しては請求オプションがないためです。

輸送またはサービスで処理される輸送請求

輸送請求は輸送またはサービスによって処理できます。

サービスで処理すると、[輸送請求情報 (fmfri0110m000)] セッションで請求書状況が [適用なし] になります。

輸送オーダを請求に発行するには

輸送オーダを請求に発行するには、この輸送オーダの状況が少なくとも [出荷済] でなければなりません。そのため、出荷数量がオーダ数量と異なる場合に、輸送費を再計算することができます。輸送費計算の詳細については、出荷差異の再計算を参照してください。また、状況が [出荷済] よりも前の輸送オーダは取り消されたり変更される可能性が高いため、このようなタイプのオーダを請求しても無意味になる場合があります。

[請求への発行 (fmfri0210m000)] セッションで、輸送オーダをバッチで発行できます。または、[輸送請求情報 (fmfri0110m000)] セッションで輸送オーダラインを個別に請求に発行することもできます。

輸送費またはクライアントレートに基づく請求

輸送オーダから請求を開始した場合は、輸送オーダの状況が [出荷済] であるか、[出荷済] よりも上位であれば、輸送オーダを請求用に発行できます。輸送オーダは、次の場合に状況が [出荷済] になります。

  • 輸送オーダから作成された積荷および出荷の状況が [出荷済] になった後
  • 輸送オーダに関連する倉庫オーダの状況が [出荷済] になったとき

輸送費に基づく請求 (更新可能)

取引先に請求した輸送費の金額と実際にかかった輸送費との間に差異が生じた場合は、この請求方法により、別の請求書を取引先に送付して差異分を請求することができます。

運送業者請求書に基づく請求

請求が運送業者請求書に基づく場合、運送業者請求書が示された時点より前に請求した輸送費金額と運送業者請求書の金額との間の差異を取引先に請求できます。

運送業者の請求書が受領され、買掛金モジュールで承認されると、LN は運送業者請求書の実際の輸送費を輸送に転送し、出荷と積荷または輸送オーダクラスタを実際の輸送費で更新します。また、LN は、積荷、出荷、またはクラスタの発生元の輸送オーダも実際原価で更新します。このために、出荷および積荷またはクラスタの実際原価が、この出荷および積荷またはクラスタが基づく輸送オーダに分けられます。

請求が運送業者請求書に基づくよう指定するには

  • 積荷の場合、[積荷 (fmlbd4100m000)] セッションの [運送業者/LSP 請求書] チェックボックスをオンにします。
  • 輸送オーダクラスタの場合、[輸送オーダクラスタ (fmfoc3100m000)] セッションで [運送業者/LSP 請求書] チェックボックスをオンにします。

最終出力になっている見積原価に基づく請求

たとえば、ユーザの組織自体で商品の輸送を行うなどのために、請求が運送業者請求書に基づいていない場合、顧客に輸送費の請求書を送付した後に、実際にかかった輸送費がこの請求書の金額と違っていた場合は、更新された輸送費の金額も取引先に請求できます。

請求が運送業者請求書に基づいていない場合に輸送費を更新するには、必要に応じて出荷またはクラスタの金額を変更し、[輸送オーダクラスタ (fmfoc3100m000)] セッションまたは [積荷 (fmlbd4100m000)] セッションの適切なメニューで [実際原価の設定] → [最終出力] の順にクリックします。このオプションは、積荷またはクラスタの状況が [完了] の場合に使用できることに注意してください。詳細については、次のトピックを参照してください:最終出力

請求が運送業者請求書に基づかないように指定するには、[輸送オーダクラスタ (fmfoc3100m000)] セッションまたは [積荷 (fmlbd4100m000)] セッションで、[運送業者/LSP 請求書] チェックボックスをオフにします。

更新済輸送費の請求への発行

ユーザが見積原価を 最終出力に設定した後、または輸送費が買掛金モジュールの運送業者請求書金額で更新された後は、更新済の輸送費を請求に発行する必要があります。そこで更新済の輸送費はさらに処理され、取引先に請求されます。

請求では、実際原価がさらに処理され、請求書が作成されて取引先に送付されます。

注: 

更新実際原価は、それ以前に発行済の輸送費との差異が [輸送請求パラメータ (fmfri0100m000)] セッションで指定された差異より大きい場合にのみ請求に発行される点に注意してください。[輸送請求パラメータ (fmfri0100m000)] セッションの [右記値より大きい場合] フィールドおよび [金額が右記値より大きい場合] フィールドで、これらのマージンを指定できます。

請求方法の [輸送費] および [輸送費 (更新可能)] が適用される場合は、内部取引先は常に実際の輸送費を請求されます。原価加算と追加コストは異なる概念です。追加コストは、運送業者が行った追加サービスに対して支払われる金額です。

[請求先取引先 (tccom4112s000)] セッションで [追加の割合] チェックボックスまたは [追加金額] チェックボックスがオンの場合、運送業者のコストに対する値上が請求書に追加されます。