輸送オーダを作成するには

出荷オフィスは輸送を必要とする販売オーダや購買オーダ、その他のオーダを受け取ると、そのオーダの商品をリストした輸送オーダを作成します。その後、出荷オフィスはこの輸送オーダを使用して、商品の輸送を計画します。つまり、輸送計画は輸送オーダに基づきます。

通常、出荷オフィスは数多くの発生元オーダを受け取り、同時に処理します。発生元オーダの品目によっては、すでに存在する輸送オーダに取り込むことができるものもあります。これは、出発地住所、目的地住所、日付、時刻が一致した場合です。

LN では、輸送オーダは自動作成されるか、または次のタイプのオーダからバッチごとに作成されます。

  • 販売オーダ
  • 購買オーダ
  • 倉庫オーダ
  • 計画物流オーダ (企業計画から)

輸送オーダは、以下のいずれかの状況で生成されます。

  • 上記オーダタイプいずれかのオーダが作成および保存された場合
  • ユーザが処理すべきオーダとして上記オーダタイプいずれかのオーダのバッチを指定し、バッチ処理を有効化した場合

また、マニュアルで輸送オーダを作成することもできます。

輸送オーダの自動作成

次の場所で輸送オーダの自動作成を設定できます。

  • 販売オーダ

    [販売オーダタイプ - 活動 (tdsls0560m000)] セッションでは、販売オーダから輸送オーダの自動作成を設定できます。このセッションでは、特定の販売オーダタイプの販売オーダに対して輸送オーダを自動作成するよう指定できます。

    ただし、品目と取引先の組合せが [品目 - 販売取引先 (tdisa0510m000)] セッションに存在する場合は、[品目 - 販売取引先 (tdisa0510m000)] セッションで [販売から輸送オーダを生成] チェックボックスもオンにして、この組合せに対して輸送オーダの自動作成を有効にする必要があります。

    さらに、個々の販売オーダラインについて [販売オーダライン (tdsls4101m000)] セッションで [販売から輸送オーダを生成] チェックボックスをオンにします。ライン詳細が存在する場合、[販売オーダ計画納入ライン (tdsls4101m100)] セッションの [販売から輸送オーダを生成] チェックボックスもオンにします。この販売オーダタイプに対して輸送オーダの自動生成が指定されている場合、このチェックボックスはデフォルトでオンになります。

  • 購買オーダ

    [購買オーダタイプ - 活動 (tdpur0560m000)] セッションでは、購買オーダから輸送オーダの自動作成を設定できます。このセッションでは、特定の購買オーダタイプの購買オーダに対して輸送オーダを自動作成するよう指定できます。

    ただし、品目と取引先の所定の組合せに対するレコードを [品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションで作成した場合、この組合せに対して輸送オーダの自動作成を可能にするには、[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションで [購買から輸送オーダを生成] チェックボックスもオンにする必要があります。

    さらに、個々の購買オーダラインについて、[購買オーダライン (tdpur4101m000)] セッションおよび [購買オーダライン詳細 (tdpur4101m200)] セッション (ライン明細が存在する場合) で [購買から輸送オーダを生成] チェックボックスをオンにする必要があります。この購買オーダタイプに対して輸送オーダの自動生成が指定されている場合、このチェックボックスはデフォルトでオンになります。

    サービスオーダから生成された直送購買オーダでは、輸送オーダの生成をトリガする設定は発生元サービスオーダからデフォルトで設定されます。

  • メンテナンス販売オーダ

    メンテナンス販売オーダからの輸送オーダの生成は、[メンテナンス販売オーダ - 部品ライン (tsmsc1110m000)] セッションで設定します。
  • 倉庫オーダ

    倉庫オーダからの輸送オーダの自動作成は、[倉庫オーダタイプ (whinh0110m000)] セッションで設定します。ただし、入庫または出庫の倉庫オーダラインで [倉庫管理からの 輸送オーダの生成] チェックボックスがオフの場合、輸送オーダは生成されません。
  • 企業計画オーダ

    企業計画オーダからの輸送オーダの自動作成は、[計画パラメータ (cprpd0100m000)] セッションで設定します。

輸送オーダのバッチごとの作成

LN が輸送オーダの自動作成に設定されていない場合、次のセッションでバッチごとに輸送オーダを生成できます。

  • [輸送オーダの生成 (fmfoc1234m000)]

    このセッションでは、販売オーダ、購買オーダ、またはその他のオーダの範囲を選択し、そのオーダから輸送オーダを生成できます。
  • [輸送オーダの生成 (tdpur4220m000)]

    このセッションでは、購買オーダの範囲を選択し、それらのオーダから輸送オーダを生成できます。
  • [輸送オーダの生成 (tdsls4222m000)]

    このセッションでは、販売オーダの範囲を選択し、それらのオーダから輸送オーダを生成できます。
注: 

輸送オーダのバッチごとの作成を可能にするには、発生元オーダラインで [購買から輸送オーダを生成] チェックボックスをオンにする必要があります。さらに、該当する販売オーダタイプの [販売オーダタイプ - 活動 (tdsls0560m000)] セッションおよび該当する購買オーダタイプの [購買オーダタイプ - 活動 (tdpur0560m000)] セッションで、輸送オーダの生成を非自動活動として指定する必要があります。

さらに、品目と取引先の所定の組合せに対するレコードを [品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションで作成した場合、この組合せに対して輸送オーダのバッチごとの作成を可能にするには、[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションで [購買から輸送オーダを生成] チェックボックスもオンにする必要があります。

同じように、品目と取引先の所定の組合せに対するレコードを [品目 - 販売取引先 (tdisa0510m000)] セッションで作成した場合、この組合せに対して輸送オーダのバッチごとの作成を可能にするには、[品目 - 販売取引先 (tdisa0510m000)] セッションで [販売から輸送オーダを生成] チェックボックスもオンにする必要があります。

輸送オーダを倉庫オーダのバッチから生成する方法については、倉庫オーダに関する輸送オーダの生成および直送販売オーダについての輸送オーダの生成を参照してください。

バッチごとの作成および自動作成による輸送オーダ

LN では、すべてのオーダに品目、納入日時、出荷元または出荷先の名前や住所などが含まれます。

基本的には、バッチで生成または自動作成された輸送オーダは、発生元オーダから必要な情報 (品目、納入日付/時刻、住所など) がコピーされ、輸送によっていくつかの特定の輸送関連データが追加されたものです。

輸送マスタデータでは、ユーザは品目および住所に対して特定の輸送関連データを定義できます。発生元オーダ中の品目や住所に輸送関連データが定義されている場合、その発生元オーダから生成される輸送オーダには、定義された輸送関連データが追加されます。

ユーザは急速冷凍の魚介類という品目に対して輸送タイプ: 冷蔵のようなプロパティを割り当てることができます。これにより、急速冷凍の魚介類に関する発生元オーダから輸送オーダが生成された場合、この輸送オーダラインの品目の輸送タイプとして冷蔵が追加されます。

ただし、発生元オーダのオーダラインを異なる輸送オーダに追加することもできます。たとえば、販売オーダ 1 から輸送オーダ FO1 が作成された場合、販売オーダ 1 のオーダラインのほとんどは FO1 に取り込まれます。ただし、販売オーダ 1 の特定のオーダラインを既存の輸送オーダ FO2 および FO3 に追加することができます。これが可能となるのは、発生元、目的地、時刻、日付が共通する場合です。

マニュアルで作成された輸送オーダ

輸送では、[輸送オーダ (fmfoc2100m000)] セッションで輸送オーダをマニュアルで作成できます。

輸送オーダをマニュアルで作成する場合、該当するオーダ見出しおよびオーダラインデータを自分自身で入力できます。例: 

  • 名前
  • 住所
  • 日付
  • 時刻
  • 品目
  • オーダ/オーダライングループ基準
注: 

商品の倉庫処理の進捗状況について更新が必要なく、積込日や荷降日、経路、輸送費といった計画データが主に必要である場合、マニュアルで作成された輸送オーダを使用して、スタンドアロンでの輸送積荷作成を行うことができます。

マニュアルで作成された輸送オーダから生成された積荷および出荷により、倉庫処理の進捗状況について更新の必要がない、積込日や荷降日、経路、輸送費などの概要が示されます。計画データや輸送費データに加えて倉庫処理の更新が必要な場合は、発生元オーダに基づく輸送オーダを使用して、積荷作成を行います。

これは、積荷および出荷を処理したり、積荷および出荷の倉庫処理の進捗状況を反映して輸送を更新するには、倉庫管理ではこの積荷および出荷が基づく輸送オーダに対して倉庫オーダが必要になりますが、LN ではマニュアルで作成された輸送オーダの倉庫オーダを作成できないためです。

輸送オーダの発生元オーダが倉庫管理に発行されると、倉庫オーダが生成されます。マニュアルで作成された輸送オーダには発生元オーダがないので、倉庫管理には発行できません。同じように、発生元オーダが倉庫管理に発行されていない輸送オーダに基づく積荷および出荷は、倉庫管理では処理できません。

単一出荷輸送オーダ

単一出荷輸送オーダは以下の場合に生成されます。

  • 輸送オーダが出荷ごとに 1 オーダチェックボックスがオンになっている倉庫オーダタイプの倉庫オーダから生成されている場合
  • 輸送オーダが出荷ごとに 1 オーダチェックボックスがオンになっている倉庫オーダタイプと関連するオーダタイプの販売オーダから生成されている場合
  • 輸送オーダが倉庫オーダタイプと関連しないオーダタイプの販売オーダから生成されているが、販売オーダのデフォルト倉庫オーダタイプで出荷ごとに 1 オーダチェックボックスがオンになっている場合。発生元別デフォルトオーダタイプ (whinh0120m000)セッションでデフォルト倉庫オーダタイプを定義できます。

発生元オーダから生成された輸送オーダの他のすべてのインスタンスではこのチェックボックスは使用不可になり、値は [輸送オーダタイプ - デフォルト (fmfmd0165m000)] セッションの [単一出荷オーダ] チェックボックスから取得されます。

マニュアルで作成された輸送オーダでは、その輸送オーダが未処理の場合は [出荷ごとに 1 オーダ] チェックボックスをオンまたはオフにすることができます。

注: 
  • 輸送オーダの生成は、マスタデータの設定が正しくないと失敗する場合があります。詳細は、

    • 輸送手段グループの使用
    • 輸送管理での住所の使用
    • 輸送タイプの使用
    • 経路計画の使用
    • 輸送で地域を定義して使用するには
  • 発生元オーダに倉庫オーダがない輸送オーダに基づく積荷および出荷は、倉庫管理で処理できません。つまり、倉庫管理はこのような積荷および出荷を確認またはクローズできません。ただし、倉庫処理を伴わない積荷および出荷を使用することで、可能な計画データおよび輸送費の概要を把握できます。