アプリケーションのカスタマイズ

LN 開発環境では、LN ソフトウェアをカスタマイズできます。セッション、フォーム、レポート、多言語データフィールドラベル、質問、メッセージなどの各種ソフトウェア構成要素をカスタマイズできるパッケージ VRC を作成することができます。

  • 開発パラメータと権限

    ソフトウェア構成要素を作成またはメンテナンスする場合、開発者には、デフォルトの開発用設定/パラメータと少なくとも 1 つのパッケージ VRC に関する権限が必要となります。

  • バージョン/リリース管理

    ソフトウェアには絶えず変更が加えられています。したがって、異なるバージョンのパッケージ、そのリリース、および標準ソフトウェアのさまざまなカスタマイズを管理する必要があります。Infor Enterprise Server は、バージョン/リリース管理のコンセプトを使用した包括的なソリューションを提供しています。

  • ソフトウェア構成管理 (SCM)

    開発者はソフトウェア構成管理 (SCM) システムを使用してソフトウェア構成要素のコピーを作成し、専用の開発 VRC に配置できます。こうすれば、その構成要素を変更してバグの修正などができます。構成要素が完成し、テストが完了したら、その構成要素をランタイム環境に戻すことができます。このプロセスをチェックアウトおよびチェックインプロセスと呼びます。構成要素には、そのまま同じ VRC コードが使用されることがありますが、別の改訂番号が設定されます。構成要素の旧改訂を取得することもできます。

  • メッセージ

    メッセージは言語非依存のソフトウェア構成要素であり、これを使用すると、ダイアログメッセージをカスタマイズできます。

  • 質問

    質問は言語非依存のソフトウェア構成要素であり、これを使用すると、ユーザが答える必要のある状況依存の質問をすることができます。ランタイムに、現行ユーザ向けに指定された言語で質問が表示されます。

  • メニュー

    LN ユーザは、独自にカスタマイズされたメニューを使用できます。LN のメニューは、LN 開発者または開発者権限のある LN 管理者が作成します。ユーザの開始メニューは LN ユーザデータで定義する必要があります。

  • SQL 問合せ

    オンプレミス環境で、「簡易 SQL」 または 「テキストマネージャ」 を使用して単独のクエリを作成することができます。「簡易 SQL」 を使用した場合は、簡単なメニュー方式のクエリを定義できます。「テキストマネージャ」 を使用した場合は、より複雑なクエリを作成できます。

    単独の SQL クエリを定義して実行する機能は、クラウド環境では利用できません。

  • フォーム

    フォームは、セッションのユーザインターフェイス部分になります。ユーザに提示されるフォームには、データとそのデータに対してユーザが実行できるアクションが取り込まれています。セッションとフォームは統合されており、1 つのセッションに 1 つのフォームが定義されています。セッション内のフォーム定義は、そのセッションの概要表示ウィンドウと詳細ウィンドウに表示されるフィールド、ラベル、およびオプションを示します。

  • レポート

    レポートを使用すると、データを画面に表示したり、プリンタやその他の出力デバイスに出力したりすることができます。レポートは (出力) セッションと SQL 問合せで使用されます。1 つのセッションに複数のレポートを取り込むことができます。複数のレポートが取り込まれたセッションを実行すると、使用可能なレポートのリストが表示されます。1 つの SQL 問合せには 1 つのレポートしか取り込むことができません。

  • レポートスクリプト

    レポートスクリプトを使用すると、レポートの処理をカスタマイズできます。レポートスクリプトは複数のイベントセクションで構成され、各セクションには、レポート処理が特定の状態になった時点で実行されるアクションを取り込むことができます。レポートスクリプトのセクションに取り込まれるステートメントは、3GL 言語ステートメントとレポートスクリプト関数の組合せになります。

  • チャート

    チャートはデータをグラフ形式でユーザに提示します。チャートはセッションと SQL 問合せで使用されます。1 つのセッションに複数のチャートを取り込むことができます。1 つの SQL 問合せには 1 つのチャートしか取り込むことができません。

  • ビジネスオブジェクトモデリング

    ビジネスオブジェクトリポジトリ (BOR) は、ビジネスオブジェクトが保存される仮想空間です。ビジネスオブジェクトはビジネス向けのユーザインターフェイスを含むオブジェクトであり、すべてのビジネス関連データを保存し、そのデータに対する処理を実行するための単一のエントリポイントとして機能します。

  • データディクショナリ

    データディクショナリは、データモデルまたはシステムに関する記述の集まりです。LN で使用される固有のデータディクショナリには、「ランタイムデータディクショナリ」 と 「アプリケーションデータディクショナリ」 の 2 種類があります。