購買スケジュール構成品目

自動車やトラックの製造元などの組立環境では、完成品は組立ラインで生産され、多数の構成があります。販売プロセスにおいて、必要な完成品の馬力、色、サイズなどのオプションが指定されます。これにより、顧客に販売される製品の特定の構成が生じます。組立計画によってトリガされる需要に基づいて、さまざまな構成の組立部品を購買する必要があります。

これらの構成品目は購買スケジュールを介して購買できます。購買スケジュールには、発注先が製品を生産するために必要な構成情報 (オプションおよび特徴) が含まれます。計画所要量が、資材発行で発注先に送付されます。これはオーダ計画によって生成されます。実際所要量は連続出荷スケジュールを使用してコールオフされます。これは、組立ラインのコールオフによってトリガされます。連続出荷スケジュールに基づいて、構成品目は正しい順序で受領され、構成情報と一緒に保存されます。

マスタデータ

購買スケジュール手順で構成品目を使用したい場合、次のマスタデータを指定します。

  • [品目基準データパラメータ (tcibd9199m000)]

    オプションリスト会社オプションリスト番号グループ、およびオプションリストシリーズパラメータを指定します。
  • [品目 (tcibd0501m000)]

    デフォルト供給ソースを [購買] に設定します。
  • 品目の構成可能チェックボックスをオンにします。その結果、[品目 - 購買 (tdipu0101m000)] セッションで、購買スケジュールを使用チェックボックスが自動的にオンになり、購買スケジュールタイプフィールドが [プルスケジュール] に設定されます。
  • [購買契約ライン (tdpur3101m000)]

    構成可能品目を[品目]フィールドに入力します。その結果、オプション基準価格チェックボックスが自動的にオンになり、品目価格が購買契約価格 (tdpur3103m000) セッションからではなく製造一般価格リストから取得されることを示します。
  • [購買契約ラインロジスティックデータ (tdpur3102m000)]

    連続出荷スケジュールの使用チェックボックスおよび (オプションで) 資材発行の使用チェックボックスをオンにします。

一般購買スケジュールマスタデータについては、購買スケジュール処理の概要を参照してください。

プル予測スケジュール

[購買契約ラインロジスティックデータ (tdpur3102m000)] セッションで構成可能品目の資材発行の使用チェックボックスがオンの場合、まず 「計画」 スケジュール所要量を通知する必要があります。したがって、プルコールオフ連続集荷スケジュールの前に常にプル予測スケジュールが生成されます。

プル予測スケジュールは、購買スケジュール (tdpur3610m000) セッションで生成され、企業計画における実際の需要オーダに基づきます。通常契約は自動的に購買スケジュールにリンクされます。ただし、通常契約の代わりに特別契約をマニュアルでリンクすることもできます。契約が購買スケジュールにリンクされると、構成可能品目およびリンクされた契約のデフォルト値とともに、スケジュールヘッダがロードされます。スケジュールラインのオプションリスト ID が入力されている場合、スケジュールラインに構成品目が含まれます。

プル予測スケジュール手順で実行される各ステップの詳細は、プル予測スケジュールを参照してください。

連続出荷スケジュール

構成品目をオーダするために、購買スケジュール (tdpur3610m000) セッションで、連続出荷スケジュールタイプのプルコールオフスケジュールが組立管理によって生成されます。品目のオプションおよび特徴は [購買スケジュールライン (tdpur3111m000)] セッションおよび連続出荷データ (tdpur3517m000) セッションに保存されます。

連続出荷スケジュールに基づいて、構成品目は正しい順序で受領され、構成情報と一緒に保存されます。

詳細は、次を参照してください。

  • プルコールオフスケジュール手順で実行される各ステップについては、プルコールオフスケジュールを参照してください。
  • 連続出荷スケジュールの作成および更新については、連続出荷スケジュールを参照してください。

構成品目の価格

構成可能品目[購買契約ライン (tdpur3101m000)] セッションで指定されていると、オプション基準価格チェックボックスが自動的にオンに設定されて使用不可になります。このチェックボックスがオンの場合、品目価格は、購買契約価格 (tdpur3103m000) セッションからではなく[一般価格リスト (tipcf4101m000)] セッションの一般価格リストから取得されます。一般価格リストには、構成品目のその日付に有効な価格が含まれます。

値引は常にリンクされた購買契約価格改訂から取得され、購買契約価格 (tdpur3103m000) セッションに記録される必要があります。しかし、値引はオプションなので、オプション基準価格を使用する契約ラインは購買契約価格改訂にリンクされていなくてもかまいません。

注: 

[価格設定パラメータ (tdpcg0100m000)] セッションの購買価格日付タイプフィールドによって決定されるスケジュールラインの日付を使用して、一般価格リストまたは購買契約価格改訂で現在の価格が検索されます。

構成変更

組立オーダでの構成変更に対応するために、調達で次のことが行われます。

  • 構成変更が連続出荷スケジュールラインに通知されます。構成変更の処理方法は、購買発行で連続出荷スケジュールラインが送付済かどうかによって異なります。詳細については、次のトピックを参照してください: 連続出荷スケジュール
  • オーダ済の構成品目から逸脱した構成品目が入庫されます。

逸脱した構成品目の入庫

オーダ済の構成品目から逸脱した構成品目が入庫された場合は、入庫時に間違った品目に対処するためのどのシナリオが適用されるかを判断できます。

  • 品目を即時返品する

    (実際の) 商品が入庫された際に、逸脱した構成品目は LN に登録されませんが、運送業者によって即時返品されます。
  • 品目を保管する一方で、スケジュールラインに正しい品目を要求する

    逸脱した構成品目は、予測外の倉庫入庫として入庫され、発生元が [入庫] の購買オーダとして [購買オーダ (tdpur4100m000)] セッションに登録されます。これにより、逸脱した品目はスケジュールラインで入庫されなくなり、スケジュールラインは正しい構成品目を入庫するためにオープンのままになります。このシナリオを利用するには、[品目 - 購買取引先 (tdipu0110m000)] セッションの予測外倉庫入庫のオーダの生成チェックボックスをオンにする必要があります。
  • 品目をスケジュールラインで入庫し、後から返品する

    逸脱した構成品目はスケジュールラインで入庫されますが、後から [購買オーダ (tdpur4100m000)] セッションの返品オーダで返品されます。返品オーダは、オリジナルの購買スケジュールまたは購買スケジュール入庫にリンクさせることができます。購買スケジュール履歴からオーダラインをコピーすることもできます。
  • 品目をスケジュールラインで入庫した後で不合格として扱い、正しい品目を要求する

    逸脱した構成品目はまずスケジュールラインで入庫されますが、入庫済構成の評価の後で、入庫を削除してスケジュールに登録しないという判断が下されます。計画入庫はオープンのままになります。逸脱した構成品目は、運送業者を利用して返品することも、予測外の倉庫入庫として入庫することもできます。このシナリオが主に適用されるのは、入庫をスケジュールに登録することが必要となる ASN が使用されている場合です。
  • 品目を保管し、顧客と合意した上で使用する

    逸脱した構成品目がスケジュールラインで入庫されてそのまま使用されます。この場合は、組立オーダ上で構成を変更する必要があります。
注: 

[購買オーダ (tdpur4100m000)] セッションで、逸脱した構成品目が予測外の倉庫入庫として登録されているか、または [返品在庫] タイプの返品オーダで返品された場合は、オプションリスト ID フィールドが [購買オーダライン (tdpur4101m000)] セッションにも指定されます。

逸脱した構成品目の価格と値引

オーダ済の構成品目から逸脱した構成品目の入庫を確認すると、入庫された構成品目の価格と値引もオーダ済の構成品目の価格と値引から逸脱している場合があります。[連続出荷データ (tdpur3517m000)] セッションで入庫済構成の価格と値引を常に使用するために、入庫された構成品目と一致した構成品目を含む最後の [送付] 連続出荷スケジュールライン改訂から価格と値引が取得されます。