倉庫での原価ペグ転送

原価ペグ転送の処理では、変更内容は永続的です (過剰在庫を移動する場合)。ただし、在庫を転送して元に戻すことができます。過剰在庫は、倉庫レベルではなく、計画クラスタレベルでチェックされます。

ソースペグとターゲットペグは、非ペギング在庫 (プロジェクト、要素、および活動が入力されていない) とペギング在庫 (プロジェクト、要素、または活動に属する) のいずれかにすることができます。原価ペグ転送ラインについて、ソースペグまたはターゲットペグを指定する必要があります。原価ペグ転送は、[在庫 - 引当済転送] (転送元ペグ) と [オーダ済転送] (転送先ペグ) 内の引当も変更します。

原価ペグ転送は LN 内の以下のソースから生成できます。

• [企業計画]
• [出庫勧告]
• [マニュアル]
• [一括プロジェクト原価ペグ転送]

[企業計画]

原価ペグ転送は、計画実行時に企業計画で生成され、ユーザまたは LN により倉庫管理に転送できます。原価ペグ転送は、計画実行時に特定された不足を処理する目的で、[プロジェクトペギング在庫 (whwmd2560m000)] セッションを使用して生成されます。原価ペグ転送の処理時に、ソースペグからターゲットペグに原価が転送されます。原価ペグ転送の処理時に、会計取引が作成されます。

[出庫勧告]

原価ペグ転送は、出庫勧告の生成時に不足を処理する目的で生成できます。不足が発生した場合、オープン原価ペグ転送が検索されて出庫勧告にリンクされます。原価ペグ転送は、出庫勧告のピッキング時に処理されます。また、マニュアルでの処理もできます。

不足が満たされない場合、異なるペグについて過剰在庫または転送可能 (ATT) 在庫が存在するときに原価ペグ転送が作成されます。過剰在庫または転送可能在庫が、在庫が不足しているペグに転送されます。

[マニュアル]

原価ペグ転送をマニュアルで作成できます。これらの原価ペグ転送は、特定の処理では作成されません。ユーザは転送するペギング在庫を指定できます。

[一括プロジェクト原価ペグ転送]

一括原価ペグ転送は、ソースペグからターゲットペグに対するすべての過剰在庫の転送をユーザに許可する個別の処理を実行することにより作成されます。

原価ペグ転送の処理

原価ペグ転送の処理では、次の動作が実行されます。

1. ソースペグの在庫レベルをチェックします。在庫が不足の場合、原価ペグ転送は処理されません。
2. 原価ペグ転送の数量を、ソースペグからターゲットペグに移動します。
3. 原価ペグ転送の会計取引を作成します。

原価ペグ転送は、マニュアルで処理することも、ピッキングの処理時に自動で処理することもできます。マニュアル処理を実行するには、オプションを使用するか、原価ペグ転送のすべてのセッションで利用可能なバッチセッションを使用します。

原価ペグ転送の変更

LN では、すべての発生元の原価ペグ転送を修正できます。在庫が不足の場合、原価ペグ転送は処理されません。出庫勧告にリンクしている原価ペグ転送を修正することはできません。

原価ペグ転送の数量が増加し、ソースペグの過剰在庫および転送可能在庫が要件を満たさなくなると、ソースペグで利用可能な在庫がチェックされます。在庫が利用可能な場合は、転送に、過剰在庫および転送可能在庫から移動されない商品が含まれることを示す警告メッセージが表示されます。在庫が不足している場合は、エラーメッセージが表示されます。

出庫勧告の変更

出庫勧告の勧告数量が増加した場合、出庫勧告にリンクされている原価ペグ転送も更新されるか (十分な在庫がある場合)、勧告数量に一致する新しい原価ペグ転送が作成されます。

原価ペグ転送の分割

出庫勧告の作成の実行時に不足が特定された場合、既存の原価ペグ転送を使用してこの不足が解消されます。次の 2 つのシナリオがあります。

• 原価ペグ転送の数量が不足数量よりも多い
• 原価ペグ転送の数量が不足数量よりも少ない

原価ペグ転送の数量が不足数量よりも多い場合、原価ペグ転送の合計数量は使用されません。同一の発生元および不足数量に等しい数量を持つ新しい原価ペグ転送が作成されます。したがって、オリジナルの原価ペグ転送の数量が減少します。

原価ペグ転送の数量が不足数量よりも少ない場合、出庫勧告を使用して原価ペグ転送を更新する必要があります。不足の処理に使用できる他の原価ペグ転送の有無がチェックされます。