企業計画の品目オーダデータ

ロットサイズ

計画オーダのオーダ数量とは、計画オーダによって製造、購買、あるいは供給される数量を意味します。

[方法] フィールドの値によって、企業計画がオーダ数量の計算に適用するルールが決定されます。

一般ロットサイズパラメータ

  • [単位オーダ]
  • [最小]
  • [最大]

特定のオーダ方法のパラメータ

  • [固定オーダ数量]
  • [経済発注量]
  • [最大在庫]

異常な数量のオーダ (たとえば、32,142 個の鉄ボルトなど) を回避するためには、[単位オーダ] フィールドに 10、50、100 といった端数のない数字を設定します。企業計画は [単位オーダ] フィールドの倍数でオーダ数量を計画します。

異常に小さな数量 (20 インチの金属ワイヤなど) のオーダを回避するためには、[最小] フィールドに合理的な値を設定します。

異常に大きなオーダは、製造設備とハンドリング設備の計画柔軟性を損ねます。たとえば、ワークセンタを 3 週間占有する製造オーダがあると、システムはその間に小規模な急ぎのオーダをスケジューリングすることができません。こうした状況を回避するためには、[最大] フィールドを使用します。

[方法] フィールドには以下の値を指定できます。

  • [ロットフォーロット]
  • [固定オーダ数量]
  • [経済発注量]
  • [最大在庫に補充]

ロットフォーロット

最も簡単なオーダ方法は [ロットフォーロット] です。オーダ方法が [ロットフォーロット] に指定されている場合、企業計画はオーダ数量を以下のように計算します。

  • まず、オーダ数量に所要数量を設定します。
  • オーダ数量を [単位オーダ] フィールドの次の倍数に丸めます。
  • オーダ数量が最小オーダ数量に満たない場合、オーダ数量を最小オーダ数量に調整します。
  • オーダ数量が最大オーダ数量を超えている場合は、複数のオーダを生成します。
注: 
  • 最大オーダ数量によってオーダ数量が制約される場合、システムが生成されるオーダを最適化します。

  • LN は最大オーダ数量を計算するときに在庫バッファを考慮します。

固定オーダ数量

オーダ方法が [固定オーダ数量] に指定されている場合、企業計画は常に以下のようにオーダ数量と固定オーダ数量を等しくします。

  • 需要が固定オーダ数量以下の場合、企業計画はオーダを生成し、オーダ数量に固定オーダ数量と同じ数量を設定します。
  • 需要が固定オーダ数量を超えている場合、企業計画は複数のオーダを生成します。

経済発注量

経済発注量とは、オーダ原価と在庫処理原価を考慮した最低総原価に相当するロットサイズのことです。

経済発注量を計算するには、[EOQ の計算] をクリックします。

オーダ方法が [経済発注量] (EOQ) に指定されている場合、企業計画はオーダ数量に少なくとも経済発注量を設定します。

最大在庫に補充

オーダ方法が [最大在庫に補充] に指定されている場合に、予想在庫が在庫計画または在庫バッファを下回ると、企業計画はオーダを生成します。この場合、在庫を最大在庫レベルに戻せるだけのオーダ数量が設定されます。最大在庫レベルは [最大在庫] フィールドで設定できます。

[最大在庫に補充] オーダ方法は、特に以下の場合に適しています。

  • 品目の標準原価および保管原価が比較的低い場合。つまり、あまり費用をかけずに予備数量を保管しておくことができます。
  • 品目の需要予測が困難な場合またはリードタイムが長い場合。

  • オーダ方法 = 最大在庫に補充
  • 最大在庫 = 50 個
  • 在庫バッファ = 0
最大在庫に補充
  • 開始点での在庫は 0 です。
  • 「所要 1」 で、最初の販売オーダ (15 個) を受けます。予想在庫がマイナス値 (-15) になります。
  • 企業計画が 65 個のオーダを生成し、在庫を 50 に戻します。
  • 所要 4 で、時間フェーズの棚卸資産評価額が在庫バッファまたは 0 を下回って -1 まで減少します。
  • 企業計画は次のオーダを 51 個に増やし、予想在庫を 50 に戻します。

LN の旧バージョンでは、このオーダ方法は SIC (統計在庫管理) 品目に実装されています。この機能は計画品目にも使用できます。SIC ロジックはオーダ生成実行中に適用できます。