補充方法 (VMI)

VMI 発注先が顧客の在庫を補充する方法について説明します。補充計画は通常、発注先と顧客間で合意されます。

計画方法および補充方法

この説明では、計画および補充という用語を次のように定義します。

  • 計画

    計画は、顧客の所要に基づいて顧客の倉庫を補充するための計画オーダを生成する処理です。この処理によって、計画製造オーダ計画購買オーダ、および計画物流オーダが生成されます。これらは、発注先が顧客に供給を行う供給倉庫の在庫を構築するために使用されます。
  • 補充

    補充は、計画物流オーダ実行レベルに転送し、顧客のサイトで実際に倉庫への品目納入を開始する処理です。直送の場合は、計画物流オーダではなく計画購買オーダを使用します。

計画と補充に対して同じ方法を選択すると、計画に続いてすぐに補充が行われます。すべての計画オーダは、遅延なく実行レベルに転送されて実行されます。

注: 

計画と補充に対して異なる方法を使用すると、一部の計画オーダはすぐには転送および実行されません。この設定を使用して、計画方法に従って自分の拠点に在庫を構築し、補充方法に従って後から品目を出荷できます。

利用可能な方法

補充方法を指定するには、[条件ライン (tctrm1620m000)] セッションの [計画] タブにある補充基準 フィールドを使用します。

次の表は、利用可能な設定を示したものです。

補充基準 説明 詳細情報
[合計予測] LN は、顧客から受領したメッセージに含まれる合計予測に基づいて補充を行います。  
[確認済予測] [合計予測] と似ていますが、LN確認済予測だけを考慮します。  
[確認済供給] 顧客に伝える確認済供給を決定します。確認済供給は、合計予測または確認済予測に基づき、必要に応じてマニュアルで調整します。LN は確認済供給データに基づいて補充を行います。 確認済供給に基づく VMI 計画
[在庫レベル] LN は、合意された最小在庫レベルに基づいて補充を行います。 最小在庫に基づく補充
[マニュアル] LN は、どの計画オーダも転送しません。納入は、計画オーダとは関係なく、マニュアルで行います。後の計画実行で実際納入を考慮する場合、既存の計画オーダは再び生成されません。 最小在庫および最大在庫を指定するには

計画方法と補充方法の可能な組合せ

この計画方法を指定するには、[条件ライン (tctrm1620m000)] セッションの [計画] タブで、適切な条件合意を定義します。

注: 

[計画基準] フィールドを入力するには、事前に [補充基準 ] フィールドに入力しておく必要があります。

次の表は、計画方法と補充方法の許可されるすべての組合せを表しています。

  補充基準
[合計予測] [確認済予測] [確認済供給] [在庫レベル] [マニュアル]
計画基準 [合計予測] A B - D E
[確認済予測] - A - D E
[確認済供給] - - A/C D E
[在庫レベル] - - - A/D -
[マニュアル] - - - - F

用例:

A = [計画基準] フィールドの値は、[補充基準 ] フィールドの値と同じです。計画に続いてすぐに補充が行われます。すべての計画オーダは実行レベルに転送され、遅延なく実行されます。
B = 合計予測に基づいて計画し、確認済予測に基づいて補充する場合
C = 確認済供給に基づく VMI 計画および補充。詳細については、次のトピックを参照してください: 確認済供給に基づく VMI 計画
D = 計画オーダの実行は、最後の瞬間まで遅延されます。詳細については、次のトピックを参照してください: 最小在庫に基づく補充
E = マニュアル補充
F = 計画なし
- = 許可されない組合せ

計画方法と補充方法が異なる場合

計画と補充に対して異なる方法を使用する場合、計画オーダは 2 つのグループに分割されます。

  • オーダ発行 = [発行予定]

    LN で、これらの計画オーダをただちに実行レベルに転送できます。
  • オーダ発行 = [発行予定外]

    ただちに補充する必要のない計画オーダ。LN では、これらの計画オーダを実行レベルに転送できません。状況が変わると、後の計画実行によってこれらの計画オーダが [発行予定] の計画オーダに置換されます。

緊急の場合は、マニュアルで [オーダ発行] フィールドを [発行予定外] から [発行予定] に変更できます。

計画品目の [オーダ発行] フィールドの値を表示するには、[計画オーダ (cprrp1100m000)] セッションを使用します。