企業計画でのシナリオ
シナリオは、各種ビジネス状況の計画実行のシミュレーションに使用されます。実際シナリオになれるのは 1 つのシナリオだけです。そのシナリオが、製造、購入、倉庫に転送される実際の計画です。
シナリオ計画範囲は、さまざまな長さの計画期間に分割できます。これにより、短期の予測と計画については短い期間を使用し、長期の予測と計画については比較的長い期間を使用することができます。シナリオはローリングとして定義され、今日の日付を開始日として、計画期間のシナリオ計画範囲を定期的に再分割します。そうすると、時間の経過とともに、期間の分割を一貫して行えるようになります。
供給やソーシング戦略などの静的データと計画オーダなどの動的データは、シナリオ間でコピーできます。
複数会社環境で中央シナリオとローカルシナリオ間の関係を定義すると、ローカル計画の実行をトリガする中央計画を実行できるようになります。予測やオーダなどのデータは、ローカルシナリオと中央シナリオ間で総計したり分散することができます。
シナリオは、(可能な) いくつかの総合的な計画状況の中の 1 つを表します。
企業計画では、計画は、特定のシナリオのコンテキスト内で、そのシナリオの設定に従って実行されます。いくつかのシナリオを設定して、可能な計画解決策を比較することができます。
そのうちの 1 つが実際シナリオとして指定されます。その他のシナリオは what-if 分析に役立ちます。実際シナリオの計画オーダ (と製造計画) を確認して実行レベルに転送し、実際のオーダにすることができます。
新規シナリオを定義するには、シナリオ (cprpd4100m000) セッションを使用します。
- シナリオを長期にわたって使用し続けたい場合は、そのシナリオをローリングシナリオとして定義できます。
- 中央複数会社計画のシナリオを使用したい場合には、シナリオを中央複数会社シナリオとして指定する必要があります。
シナリオは、計画期間に細分割されます。計画期間は、マスタ計画のタイムバケットとして使われます。範囲とタイムフェンスは、常に計画の終了時に丸められます。
シナリオ依存データ
企業計画の基本エンティティの多くは特定のシナリオに依存せず、すべてのシナリオにおいて使用できます。
- 計画品目
- 資源
- チャネル
- 計画クラスタ
- 計画単位
ただし、いくつかのタイプの計画データはシナリオのコンテキスト内で定義されるため、シナリオ間に違いが生じることがあります。
- マスタ計画
- 計画オーダ
- ソーシング戦略
- 供給戦略
あるシナリオから別のシナリオへデータをコピーすることができます。シナリオのコピー (cprpd4201m000) セッションにはいくつかのオプションがあり、コピー元シナリオからコピー先シナリオにすべてをコピーしたり、特定のシナリオデータのみをコピーしたりすることができます。[上書き] チェックボックスは、企業計画がコピー先シナリオのデータにコピー元シナリオのデータを追加するのか、企業計画がコピー先シナリオのデータを上書きするのかを決定します。計画品目のデータを範囲を決めて選択し、あるシナリオから別のシナリオへその選択したデータをコピーすることもできます。