ファミリ確約可能在庫

個々の品目に対して確約可能在庫チェックを実行できますが、製品ファミリレベルで確約可能在庫をチェックすることもできます。実際、ある品目の確約可能在庫チェックを他の品目に転送することができます。

ファミリ確約可能在庫チェックは次の 3 つの状況において有効です。

  • 1 つの製品ファミリ内の各品目が非常に似ていて、大部分の資材所要量および能力所要量が同じ場合。その場合、これらの品目の製造計画は容易に交換可能であり、確約可能在庫は製造計画、需要予測および顧客オーダの合計に対してチェックできます。
  • 長期の需要予測を、品目レベルではなく製品ファミリレベルで行う場合。計画品目に対する短期の需要予測は、最も低い計画レベルで行われます。後の期間に顧客オーダが納入予定の場合、確約可能在庫チェックは製品ファミリレベルで実行されます。
  • 確約可能在庫チェックを、中央のロジスティック会社で実行しなければならない場合。これは特に、複数のロジスティック会社が確約可能在庫に関して交換可能な状況において有効です。確約可能在庫チェックの実行対象の製品ファミリは、別の (中央) ロジスティック会社で定義できます。製品ファミリの全ロジスティックデータは、その子品目のロジスティックデータの合計です。

ファミリ確約可能在庫の使用方法

ファミリ確約可能在庫チェックの実行は、[品目 - 計画 (cprpd1100m000)] セッションの以下の設定に依存します。

  • [ファミリ確約可能在庫] チェックボックス
  • [ファミリ確約可能在庫範囲の開始] フィールド
  • [ファミリ会社] フィールド
  • [ファミリ品目] フィールド

[ファミリ確約可能在庫範囲の開始] フィールドにはファミリ確約可能在庫範囲を開始するまでの作業日数を設定します。

  1. 仮の開始日が [ファミリ確約可能在庫範囲の開始] フィールドの値を使用して計算されます。
  2. この開始日は、計画期間の最後に丸められます。事実上、これは、次の計画期間がファミリ確約可能在庫範囲の最初の期間であることを意味します。

例: ファミリ確約可能在庫範囲

現在の日付 (A): 5 月 12 日
この日数の後にファミリ確約可能在庫範囲が開始:  25 日
現在の日付 + 25 日 (B):  6 月 6 日
ファミリ確約可能在庫範囲の開始 (C):  6 月 14 日

期間 2、3、4、5 での確約可能在庫チェックは品目レベルです。期間 6 以降、確約可能在庫チェックは製品ファミリレベルです。

ファミリ確約可能在庫の終わりは確約可能在庫タイムフェンスと同じです。

計画品目のファミリ確約可能在庫チェックが有効になっている場合、ファミリ確約可能在庫範囲内のその品目に対するすべての確約可能在庫チェックが [ファミリ品目] フィールド内の品目にリダイレクトされます。

注: 

[ファミリ品目] フィールドには任意の計画品目を入力できます。その計画品目のタイプが [ファミリ] である必要はありません。

確約可能在庫チェックを製品ファミリから別の製品ファミリに転送することができます。これは、製品ファミリの確約可能在庫パラメータによって決まります。すなわち、実際のチェックの対象となる品目が見つかる前に、手順においていくつかのステップを実行できます。

ファミリ確約可能在庫が適用される場合、以下のチェックはファミリレベルに転送されます。

  • 標準有効在庫 (ATP) チェック
  • 構成確約可能在庫チェック
  • 確約可能在庫能力チェック
  • チャネル有効在庫 (ATP) チェック
注: 

チャネル有効在庫 (ATP) チェックは、より高いファミリレベルには転送されず、常に品目自体のレベルで実行されます。

[有効在庫 (ATP) 処理 (cprrp4800m000)] セッションの確約可能在庫能力チェックを無効にするには、同じセッションの [ファミリ] チェックボックスをオフにします。