マルチサイト有効化の概要

マルチサイトコンセプトの有効化が必要かどうかは、現在の LN バージョンの発生元によって異なります。

最初の LN インストール

現在の LN が、新たに初回インストールで導入されている場合、マルチサイトコンセプトが有効になります。そのため、マルチサイトコンセプトの有効化は必要ありません。したがって、[マルチサイト] 全体のコンセプトは [コンセプトの有効化 (tcemm4600m100)] セッションに表示されず、マルチサイトの有効化処理に関係する他のセッションおよび機能は使用不能になります。

注: 

サイトを使用しない場合は、[サイト]、[サイト別ジョブショップ] および [Resources by Site] コンセプトを無効化する必要があります。マルチサイトコンセプトのリセットを参照してください。

以前の LN バージョンからの移行

現在の LN バージョンがサイトのない以前のバージョンから移行されている場合は、[マルチサイト] 総合コンセプトを有効化する必要があります。

[マルチサイト] 総合コンセプトは、[マルチサイト] 総合コンセプトのすべてのコンセプトが有効になると有効になります。このコンセプトは [コンセプトの有効化 (tcemm4600m000)] セッションで有効化されます。

[マルチサイト] 総合コンセプトは、次のコンセプトで構成されています。

  • [品目タイプ製品]
  • [企業単位別標準原価]
  • [計画クラスタ必須]
  • [サイト]
  • [サイト別ジョブショップ]
  • [Resources by Site]

最初の 3 つのコンセプトは任意の順序で有効化できます。

[サイト] コンセプトは第 4 のコンセプトでなければならず、[サイト別ジョブショップ] コンセプトは最後から 2 番目、[Resources by Site] コンセプトは最後に有効化する必要があります。

[サイト] コンセプト

[サイト] コンセプトには 2 つの準備段階があります。最初の準備段階では、企業構造マスタデータが定義されます。この段階の状況は [企業モデルの準備] です。2 つ目の準備段階では、品目データとその他のマスタデータが定義されます。この段階の状況は [準備中] です。

注: 

マルチサイトコンセプトを[有効]に設定するには、スーパユーザの権限が必要です。通常の権限を持つユーザは、有効化活動を実行して、コンセプトの状況を [企業モデルの準備] または [準備中] に設定できます。

コンセプト別の有効化活動

マルチサイトコンセプトごとに、複数の有効化活動を実行します。次の表は、マルチサイトコンセプト別の有効化活動に関する情報を示しています。

マルチサイトコンセプト トピック
品目タイプ製品 マルチサイト向けに品目タイプ製品を有効化
企業単位別標準原価 マルチサイト向けに企業単位別標準原価の有効化
計画クラスタ必須 マルチサイトに必須の計画クラスタの有効化
サイト サイトの有効化
サイト別ジョブショップ マルチサイト向けの 「サイト別ジョブショップ」 の有効化
Resources by Site マルチサイト向けにサイト別資源を有効化

有効化段階

有効化活動の実行後、マルチサイトコンセプトを有効化できます。これにより、有効化処理で完了した設定に基づいて有効化処理が開始され、コンセプトの状況が[有効]に設定されます。

ほとんどのコンセプトで、有効化処理を開始するには、[有効化]をクリックします。[企業単位別標準原価] コンセプトでは、有効化活動の完了後に有効化が開始されます。

マルチサイトコンセプトが [有効] であるときは、有効化活動の実行やコンセプトの状況の変更はできませんが、有効化データを表示して [有効化活動 (tcemm4610m000)] セッションで一部の活動にアクセスすることができます。

複数会社環境

ほとんどの有効化活動は、個々の会社について実行されますが、

[サイトの割当]などの一部の有効化活動は、複数会社環境全体についても実行されます。これは、企業モデル管理モジュールのデータベーステーブルが複数会社環境の会社間で共有されるためです。

その結果、それぞれの会社でこのデータが同一になるため、複数会社環境全体でこの活動を同時に実行できます。

前提条件

有効化プロセスを開始する前に、目的の企業構造の設計を作成して、使用するサイト、各サイトで実施する活動、および各サイトに含める倉庫と部署を指定します。

企業計画が実装されている場合、使用する計画クラスタを指定し、計画をまとめて実行する倉庫に計画クラスタをリンクします。指定した計画クラスタとリンクした倉庫は、サイトの作成に影響します。

[企業単位別標準原価] マルチサイトコンセプトを有効化する前に、標準原価計算を実行するレベルを特定します。会社と企業単位のいずれであるかを特定します。レベルが企業単位になる場合、標準原価を計算する企業単位を特定します。

品目グループが、サイトまたは会社レベルでの品目のデフォルトデータの作成に影響するため、品目グループを設定します。

推奨されるアクション

  • テーブル共有を実行します。『Infor LN User Guide for TableSharing (comtableshug U9505)』 を参照してください。
  • 既存の複数会社構造の会社をアーカイブします
  • 実際にマルチサイト機能を適用する前に、テスト環境でサイトの有効化処理を実行します。