倉庫管理の輸出コンプライアンス

出荷ラインは、以下のような場合に輸出コンプライアンスチェックを受けます。

  • 輸出チェックボックスが貿易管理パラメータ (tcgtc0100m000) セッションでオンである
  • 出荷元倉庫と出荷先倉庫の所在国が異なる
  • 貿易コンプライアンスの遵守チェックボックスが品目 (tcibd0501m000) セッションでオンである
  • オーダが購買返品オーダではない
  • 品目のタイプが以下のタイプ以外である

    • [外注サービス]
    • [設備]
    • [リスト]

以上の条件のどれも当てはまらない場合、貿易コンプライアンスチェックは適用されず、コンプライアンス状況は [適用なし] に設定されます。

出荷 (whinh4130m000) セッションと出荷 - ライン (whinh4131m000) セッションの伝票コンプライアンス状況フィールドには、輸出コンプライアンスチェックの進捗状況と結果が表示されます。

輸出コンプライアンスチェックは、凍結ステップと確認ステップの際に実行されます。凍結ステップでコンプライアンスチェックに合格した場合でも、確認ステップでチェックが再度行われます。検証に合格した出荷および出荷ラインは、コンプライアンス状況が[検証済]になります。

凍結ステップを出荷手順に適用できない場合は、確認ステップの際にのみ、輸出コンプライアンスチェックが実行されます。

注: 

凍結ステップは倉庫手順の活動ではありませんが、倉庫オーダタイプ (whinh0110m000) セッションで凍結必須をオンにすることで、倉庫オーダタイプに凍結ステップを強制的に適用することができます。

出荷ラインを確認できるのは、コンプライアンスチェックに合格した場合か、権限のあるユーザが不合格を無効にした場合のみです。

ただし、状況が [検証中] または [検証エラー] で、品目数量が 0 の出荷ラインは確認することができます。これが必要となるのは、コンプライアンスチェックが完了する前に、商品を在庫に戻して別の需要に提供できるようにする必要がある場合です。この場合は、数量全体を [未出荷] に設定して、出荷ラインを確認する必要があります。

出荷のすべての出荷ラインの検証状況が [検証済] に設定されている場合は、その出荷の貿易コンプライアンス状況も [検証済] に設定されます。出荷を確認できるのは、すべての出荷ラインが貿易コンプライアンスチェックに合格した場合のみです。不合格になった出荷ラインを持つ出荷を確認しようとすると、合格した出荷ラインのみが確認され、出荷自体は未確認のままになります。

伝票のコンプライアンスチェック結果 (tcgtc1510m000) セッションで、コンプライアンスチェック情報を表示することができます。このセッションへは、出荷 (whinh4130m000) および出荷 - ライン (whinh4131m000) セッションの該当するメニューからアクセスできます。

検証エラー

出荷ラインの凍結または確認後に [検証エラー] 状況が返された場合は、輸出コンプライアンスエラーを修正する必要があります。

[凍結済] 出荷ラインの検証エラーを修正するには

ライセンスなどの品目コンプライアンスデータの修正中は、出荷ライン状況が [凍結済] のままになり、貿易コンプライアンス状況が [検証エラー] のままになります。修正が完了したら、出荷ラインを確認するか、出荷 - ライン (whinh4131m000) セッションの適切なメニューにある伝票コンプライアンスのチェックオプションを使う必要があります。その後、コンプライアンス状況が [検証済] に変わります。

品目数量やその他のストックポイント詳細などの出荷ラインデータの修正、または扱い単位の構成を行うには、出荷ラインを再オープンする必要があります。出荷ライン状況が [オープン] に戻り、検証状況が [検証予定] になります。修正が完了したら、出荷ラインを再凍結する必要があります。その後、コンプライアンス状況が [検証済] に変わり、出荷ラインを確認できます。

[検証済] 状況ではなく [検証中] 状況が表示される場合、コンプライアンスチェックは実行されますが、承認が必要です。

承認

出荷ラインのコンプライアンスチェックに合格しても、承認が必要な場合には、検証状況が[検証中]に設定されます。伝票のコンプライアンスチェック結果 (tcgtc1510m000) セッションでコンプライアンスチェックが承認されると、出荷ラインの検証状況が [検証済] に設定されます。

出荷ラインの確認後に検証エラーを修正するには

ライセンスなどの品目コンプライアンスデータの修正中は、出荷ライン状況が [オープン] のままになり、貿易コンプライアンス状況が [検証エラー] のままになります。修正が完了したら、出荷ラインを確認する必要があります。その後、コンプライアンス状況が [検証済] に変わります。

品目数量やその他のストックポイント詳細などの出荷ラインデータの修正、または扱い単位の構成を行う場合は、出荷ライン状況が [オープン] のままになり、検証状況が [検証予定] になります。出荷ラインの修正が完了したら、出荷ラインを確認する必要があります。確認すると、コンプライアンスチェックが開始されます。その後、コンプライアンス状況が [検証済] に設定されます。

注: 

凍結中に出荷ラインの検証が正常に行われた後でも、出荷ラインの確認時に有効性確認エラーの状況が表示されることがあります。たとえば、凍結ステップで検証が正常に行われた後でコンプライアンス要件が変更された場合などに、このような状況が発生します。

コンプライアンス不合格の上書き

出荷ラインのコンプライアンスチェックが不合格になった場合でも、権限のあるユーザが [コンプライアンスチェック結果の上書きワークベンチ (tcgtc1610m100)] セッションでその不合格を無効にすることができます。上書きが完了すると、その出荷ラインの [検証エラー] 状況が [検証済] に変わります。

梱包票

グローバル貿易コンプライアンス機能が設定されている場合は、梱包票に以下の情報が出力されます。

  • [ITAR/武器]
  • [ECCN]
  • [ライセンスタイプ]
  • [ライセンス番号]

特定の基準を満たす、米国からの出荷の梱包票には、以下のフッタテキストが出力されます。

「これらの製品、技術、ソフトウェアは米国から輸出されました (輸出管理規則を遵守しています)。米国の法律に反する転用は禁止されています。」

基準は以下のとおりです。

  • 少なくとも 1 つの出荷ラインの品目が輸出管理されている
  • 少なくとも 1 つの出荷ラインの品目に対し、[品目出庫コンプライアンスデータ (tcgtc0110m000)] セッションで [ITAR/武器] または [EAR/軍民両用] フィールドが指定されている
  • 米国からの出荷である