GDPR 匿名化

GDPR の消去権を順守するために、個人用データは匿名化できます。

匿名化とは、文字をアスタリスクやユーザが選択できる他の記号に置き換えることで、名前や住所などを認識できないようにすることを意味します。

また、レコードを匿名化する場合、そのレコードに関連する、参照制約のないデータが削除されます。たとえば、取引先レコードを匿名化すると、備考や活動などの関連データが削除されます。GDPR 匿名化 - 関連データの削除を参照してください。

参照制約は、他のデータへのリンクによる制約です。参照制約のあるデータを削除すると、リンクされているデータにアクセスできなくなり、データベースが破損します。

設定

匿名化機能を使用するには、[COM パラメータ (tccom0000s000)] セッションで匿名化チェックボックスをオンにし、匿名化文字フィールドで匿名化文字を選択します。これにより、次に挙げるセッションで [匿名化] コマンドが利用可能になります。

この機能を使用するには、ユーザは完全権限を持つ必要があります。

セッション

個人用データは、次のセッションで匿名化できます。

  • [取引先 (tccom4100s000)]
  • [取引先 (tccom4500m000)]
  • [住所 (tccom4130s000)]
  • [住所 (tccom4530m000)]
  • [窓口 (tccom4540m000)]
  • [窓口 (tccom1640m000)]
  • [従業員 360 (bpmdm0101m100)]
  • [従業員 (bpmdm0601m000)]

個人用データの匿名化

データを匿名化するには

  1. 窓口、取引先、住所、または従業員を選択します。
  2. 適切なメニューで、以下を実行します。
    • [匿名化] を選択して Infor ERP LN の個人用データを匿名化します。
    • または、[匿名化およびレポート] を選択してレポートや証明書を生成し、個人用データを匿名化します。
  3. 匿名化の確認または取消を求めるダイアログで [更新] をクリックします。

これにより、次の処理が実行されます。

  1. 名前や住所などのフィールドで、文字が匿名化文字に置き換えられます。この匿名化文字は [COM パラメータ (tccom0000s000)] セッションの匿名化文字フィールドで指定します。
  2. カレンダーコード、郵便番号、生年月日などのフィールドの値が消去されます。
  3. 画像が削除されます。
  4. ライフサイクル状況が [無効] に設定されます。
  5. 個人用レコードに関連する参照制約のないデータが削除されます。たとえば、取引先レコードを匿名化すると、備考や活動などの関連データが削除されます。GDPR 匿名化 - 関連データの削除を参照してください。
注: 

匿名化および個別の個人用データの関連データの削除を取り消すことはできません。匿名化データを復元するには、匿名化フィールドに新しい情報を指定し、削除済の関連データを再作成する必要があります。

従業員レコードに制約が適用される場合、[匿名化] コマンドは利用できません。購買元または販売先取引先に制約が適用される場合、メッセージが表示され、匿名化処理が取り消されます。