マルチサイトの例 - 関係会社間取引シナリオにおける品目データ

各サイトで、完成した航空機は、検査倉庫から最終商品倉庫に内部で転送されます。検査倉庫は企業単位 EUA、EUB、EUC に属し、すべての最終商品倉庫は EUS に属します。

Eagle Long Range はサイト A で製造されます。この航空機は、検査倉庫から最終商品倉庫に転送されます。この検査倉庫は企業単位 EUA に属し、最終商品倉庫は企業単位 EUS に属します。EUA は、付随する転送費用を内部で EUS に請求します。

同様に、サイト SB およびサイト SC では、Eagle Midrange および Buzzard Pro が製造されますが、この航空機は、検査倉庫から最終商品倉庫に転送されます。この検査倉庫はそれぞれ EUB および EUC に属し、最終商品倉庫は EUS に属します。EUB および EUC は、付随する転送費用を内部で EUS に請求します。

各製造単位と販売単位 S の間の関係会社間取引価格を定義するには、関係会社間取引関係を、EUA と EUS、EUB と EUS、EUC と EUS の間に設定します。

関係会社間取引シナリオでは、完成した航空機の品目原価計算データは、次の企業単位に設定します。

  • EUA
  • EUB
  • EUC
  • EUS

企業単位 EUA、EUB、EUC で、サイト SA、SB、SC で製造される航空機の標準原価が計算されます。企業単位 EUS で、販売オフィス SO によって EUA、EUB、EUC から内部で購入された航空機の標準原価が計算されます。販売オフィス SO では、完成した航空機を部顧客に販売します。

次の品目データは、完成した航空機に設定する必要があります。

  • サイト別品目

    [サイト別品目 (tcibd1550m000)] セッションで、すべてのサイトの供給ソースを [ジョブショップ] に設定します。構成やカスタマイズ設定などのデータも指定できます。
  • サイト別品目 - オーダ処理

    [サイト別品目 - オーダ処理 (tcibd2150m000)] セッションで、サイトごとに、完成した航空機の出荷元の倉庫のデフォルト値を指定する必要があります。
  • 企業単位別品目原価計算

    企業単位 EUA、EUB、EUC について、[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションで、完成した航空機タイプ別に、原価計算ソース [ジョブショップ] およびサイトごとの検査倉庫を指定します。この倉庫で、完成した航空機が製造から入庫されて、検査を受け、最終商品倉庫に転送されます。

    これにより、選択した倉庫のサイトに関連する [サイト別品目 - 製造 (tiipd0151m000)] セッションのデータが、標準原価の計算に使用されます。

    企業単位 EUS では、[品目 - 原価計算 (ticpr0107m000)] セッションで、完成した航空機のタイプごとに、次の情報を指定します。

    • 原価計算ソース[関係会社間転送]
    • 航空機が入庫される最終商品倉庫

      • Eagle Long Range の場合、これがサイト SA の最終商品倉庫です。
      • Eagle Midrange の場合、これがサイト SB の最終商品倉庫です。
      • Buzzard Pro の場合、これがサイト SC の最終商品倉庫です。
    • 航空機の転送元の企業単位

      • Eagle Long Range の場合、これが企業単位 EUA です。
      • Eagle Midrange の場合、これが企業単位 EUB です。
      • Buzzard Pro の場合、これが企業単位 EUC です。

    これにより、航空機タイプごとに、販売および購買企業単位間で指定された関係会社間取引価格に基づいて標準原価が計算されます。

    • Eagle Long Range の場合、これが、企業単位 EUA および EUS の間の関係会社間転送に指定された関係会社間取引価格です。
    • Eagle Midrange の場合、これが、企業単位 EUB および EUS の間の関係会社間転送に指定された関係会社間取引価格です。
    • Buzzard Pro の場合、これが、企業単位 EUC および EUS の間の関係会社間転送に指定された関係会社間取引価格です。
注: 

個別のサイトで特定の品目データを指定するには、前のリストに記載されているサイト関連のセッションで [グローバルの使用] チェックボックスをオフにします。