財務取引先データ

取引先の財務データは、複数会社環境における財務会社、または [両方] タイプの会社において定義されています。

財務データは、次の取引先役割 (複数の場合もある) に対して定義されます。

  • 請求先取引先
  • 回収先取引先
  • 請求元取引先
  • 支払先取引先

たとえば、財務データには次のものが含まれます。

  • 通貨および為替レートタイプ
  • 請求方法
  • 与信チェックの詳細
  • 銀行リレーションおよび銀行口座番号
  • 支払条件
  • 買掛金または売掛金の財務取引先グループ

その他の取引先の財務データは、構成済請求残高、未決済請求残高、および履歴概要で構成されます。オーダ残高は販売オフィスまたは購買オフィスにて保存されます。請求残高は会計オフィスにて保存されます。

デフォルトの財務取引先データ

取引先のデフォルトの財務詳細を指定する必要があります。これは、特定の財務会社にリンクされません。LN では、財務会社に特定の詳細が定義されていない場合に、このデフォルトの詳細が使用されます。デフォルトの取引先の財務詳細を定義するにあたっては、複数会社構造における任意の財務会社、または [両方] タイプの会社での作業が可能です。

財務取引先役割の最初のインスタンスを定義する際に、デフォルトデータが指定されます。役割の最初のインスタンスを定義する際、部署は指定できません。したがって、特定の部署でデータが指定されていない限り、複数会社構造内のすべての会社のすべての部署にデータが適用されます。取引先の財務詳細を財務会社別に定義するにはを参照してください。

財務会社別の取引先データ

複数財務会社構造では、取引先の財務データは財務会社ごとに異なることがあります。たとえば、単一のロジスティックに属する財務会社が別々の国に分散しているような複数財務会社構造では、財務データが異なることがあります。

たとえば、さまざまな国で、取引先が別々の請求方法や銀行リレーションを使用することもあります。このような場合、取引先の財務役割を財務会社ごとに別々に定義できます。

LN では、財務会社の会計オフィスを使用して、特定の財務取引先の詳細を財務会社にリンクします。財務会社の会計オフィスは、財務会社の [財務会社パラメータ (tfgld0503m000)] セッションで定義されます。

特定の財務会社または [両方] タイプの会社用の財務取引先のデータを指定するには、この会社内で作業する必要があります。財務データがこの会社に適用されることを示すには、会社の会計オフィスを選択する必要があります。取引先の財務詳細を財務会社別に定義するにはを参照してください。

部署別特定データ

財務会社内で、取引先役割ごとに、財務データが特定の部署に応じて異なる場合があります。たとえば、ドイツとイギリスに会社の販売オフィスがあり、両方とも同じ取引先と事業を行っている場合があります。このように異なる国では、取引先に対して別々のデフォルト通貨および請求方法を使用できます。

注: 

財務取引先データを定義するとき、次のルールが適用されます。

  • 取引先の与信限度額は、デフォルト財務データの一部として指定でき、会社構造におけるすべての会社内のすべての部署に対して、または財務会社別に指定できます。取引先の与信限度額を参照してください。
  • ロジスティック会社では財務データのテーブルが存在しないため、財務データを入力することはできません。財務取引先データを指定するには、複数会社構造内で、財務会社の 1 つまたはタイプが [両方] の会社に変更する必要があります。