入庫ライン所有権 (whinh3521m000)

セッションの目的:  入庫ラインにある在庫の所有権を表示してメンテナンスします。

所有権レコードの作成

入庫オーダラインに入庫がリンクされると所有権レコードが作成されます。入庫オーダラインの在庫処理タイプと所有権設定によって、入庫ラインにある商品の所有権が判別されます。入庫のリンク先となるオーダラインは次のとおりです。

  • 所有権タイプが委託の倉庫オーダライン。購買元取引先が商品の所有者になります。この場合は、供給先からの委託商品が VMI 倉庫に入庫されます。
  • 非所有の在庫を含む入庫転送オーダライン。関連した出庫オーダラインの出庫が消費の場合は、所有権が会社所有になります。たとえば、商品が VMI 倉庫から出庫されて工程倉庫に入庫された場合がこれに当てはまります。

    出庫が消費でない場合は、関連した出庫勧告所有権ラインまたは出荷ライン所有権ラインの所有権レコードから入庫所有権がコピーされます。たとえば、商品が VMI 倉庫から出庫されて別の倉庫に入庫された後で消費された場合がこれに当てはまります。

  • 所有権フィールドの値が出庫済として返品の転送返品オーダライン。商品が委託在庫に返品され、供給先がもう一度所有者になります。

  • 所有権フィールドの値が出庫済として返品以外の転送返品オーダライン。「消費する側の」 取引先が所有者になります。
所有権レコードの更新および削除

入庫ラインの入庫数量を変更すると、現在の所有権入庫ラインの数がチェックされます。所有権入庫レコードが 1 つだけ存在する場合は、その所有権入庫レコードが自動的に更新されます。所有権入庫レコードが複数存在する場合は、ユーザがこれらのレコードを更新する必要があります。

入庫ヘッダから入庫ラインを削除またはリンク解除すると、その入庫ラインの所有権レコードが削除されます。

入庫確認処理中に、関連したすべての入庫ライン所有権レコードの合計入庫数量がその入庫ラインの入庫数量と一致しているかどうかがチェックされます。数量が一致していない場合は、エラーメッセージが表示され、その入庫が確認済になりません。

マニュアルでの所有権詳細の入力、変更、または削除

次の場合は、所有権詳細をマニュアルで作成、変更、または削除することができます。

  • 現在の入庫ラインが確認されていない
  • これまでに入力された所有権詳細の合計数量が入庫ラインの数量以下である
  • 入庫ラインにリンクされた倉庫オーダの在庫処理タイプ転送であり、転送オーダの出庫オーダラインに関連した出荷ラインの所有権詳細が存在する
  • 入庫ラインに記載された品目がロット品目でも少量シナリオのシリアル番号付品目でもない
  • 入庫ラインにリンクされた倉庫オーダが返品オーダであり、所有権フィールドの値が出庫済として返品である

 

一般
入庫

入庫の識別番号

入庫ライン

入庫ラインの番号

連番

入庫ラインの所有権レコードの連番

オーダ発生元

入庫ラインにリンクされた入庫オーダラインのオーダ発生元

オーダライン

入庫ラインにリンクされた入庫オーダラインの識別コード

部品表ライン

部品表内のライン番号

部品表ライン連番
一般
所有権
会社所有在庫

このチェックボックスがオンの場合、出庫勧告の作成対象の在庫が会社所有になります。

このチェックボックスがオンになるのは、所有者フィールドに所有者が入力されていない場合または倉庫の内部取引先所有者フィールドに入力されている所有者と一致している場合に限ります。

所有権

入庫ラインに記載された商品の所有権

所有者

入庫ラインに記載された在庫を所有している取引先。このフィールドが未入力の場合は、自社が在庫を所有しています。所有者が購買元取引先と異なる場合、その所有者は、海外部署など自分の組織内にある他の企業単位内部取引先に該当します。購買元取引先が所有者の場合は、品目が非所有委託で保持されます。品目が会社所有の場合、このフィールドは空です。ただし、内部取引先がこのフィールドに挿入された所有者である場合を除きます。このケースでは、内部取引先が所有者である限り、品目を会社所有にすることができます。

前の所有者

入庫中の商品を所有している取引先。

このフィールドにデータが入力されるのは、委託在庫から出庫された後で消費されることなくその倉庫に返品された商品が記載された返品オーダに入庫ラインが関連している場合です。条件に基づくと、このような商品は、委託在庫ではなく、このフィールドに表示された取引先 (在庫を消費した取引先) が所有している在庫に返品できます。

数量
入庫数量

所有者フィールドに挿入された取引先が所有している数量

現在の入庫ラインに指定されたすべての所有者の合計数量は、その入庫ラインの合計数量以下でなければなりません。たとえば、入庫ラインの合計数量が 100 であり、A と B がその入庫ラインの商品の所有者である場合、取引先 A と B に対して指定する合計数量は 100 以下でなければなりません。

入庫単位

入庫数量を表す棚卸単位

入庫数量 (棚卸単位)

入庫ラインに指定されたすべての所有者に対して入力された合計入庫数量

棚卸単位

入庫数量を表す棚卸単位

勧告

現在の所有者に対して勧告された実際の数量 (棚卸単位)

現在の所有者に対して勧告された数量は、マニュアルで変更することができません。

プットアウェイ数量

プットアウェイされる入庫ライン数量。数量は棚卸単位で表されます。

承認済数量 (承認単位)

検査後に承認された入庫数量。現在の入庫の倉庫手順に対して検査ステップが定義されていない場合は、このフィールドに入庫数量が入力されます。

クロスドック

クロスドッキングされた入庫ラインの数量

検査
検査
数量
破壊済

検査中に破壊された数量

不合格数量 (不合格単位)

検査後に不合格となった数量

廃棄

検査中に廃棄された不合格数量。

不合格処理フィールドと隔離検査の設定によって、不合格商品を廃棄できるかどうかが決まります。

不合格在庫支払元

非所有の不合格在庫の支払元

指定可能な値

  • 条件に従う

    不合格在庫の所有者が未出荷商品の分を支払います。ただし、ロジスティック条件 (tctrm1140m000) セッションの取引先による在庫不一致の調整チェックボックスがオフになっている場合は、自社が支払います。

    入庫検査の場合、このフィールドは、発生元が転送または転送 (マニュアル) の倉庫オーダから開始された検査にしか使用できません。

  • 所有者
    不合格在庫の所有者が未出荷商品の分を支払います。
  • 自社
    自社が未出荷商品の分を支払います。
注意

検査ラインが処理済の場合、このフィールドは使用できません。

検査の実施対象となるオーダのオーダ発生元と所有権によって、このフィールドのデフォルト値だけでなく、このフィールドを読み書き可能にするか読取専用にするかについても決定されます。詳細については、不合格在庫支払元 - 入庫検査のプロパティを参照してください。

検査数量から勧告

検査後に入庫勧告が作成された現在の所有者の数量

検査からのプットアウェイ

検査後にプットアウェイされた現在の所有者の数量