作業外注の設定

製造工程の一部を外注し、外注先に資材を供給することができます。

ステップ 1. 導入済ソフトウェア構成要素

導入済ソフトウェア構成要素 (tccom0500m000) 詳細セッションの資材フローで外注チェックボックスをオンにします。

部分組立品を一意に識別する必要がある場合、同じセッションで需要ぺギングまたはプロジェクトペギングチェックボックスをオンにできます。

ステップ 2. 管理倉庫

倉庫 (whwmd2500m000) セッションで管理倉庫を定義します。管理倉庫とは、外注先にある外部倉庫を指します。販売先フィールドと出荷先フィールドに外注先データを定義します。このデータは、製造工程で外注購買オーダを作成する場合に必要となります。

次のチェックボックスを考慮します。

  • 在庫管理チェックボックスをオフにすると、外注先が倉庫の入庫活動を遂行することになります。これは、外注の場合の適切な選択肢です。次のいずれかの方法で入庫手順を行う必要があります。

    • 自動倉庫手順を使用します。詳細については、倉庫オーダを参照してください。
    • [納入の入庫] メッセージに基づいて在庫を更新します。詳細については、入庫納入メッセージを参照してください。

    在庫管理チェックボックスをオフにしてマニュアル入庫処理可能チェックボックスをオンにした場合、在庫管理は実行されませんが、入庫をマニュアルで行うことができます。

    在庫管理チェックボックスをオンにした場合は、自動倉庫手順も使用する必要があることに注意してください。

  • 企業計画に含む
    企業計画に含むチェックボックスをオンにします。
ステップ 3. 外注品目と部分組立品の品目データ
  • 完成品

    品目 - 製造 (tiipd0101m000) セッションで、1 つまたは複数の作業の外注対象とし、かつ資材フローのサポート対象とする完成品を検索します。この品目用に資材フローで外注チェックボックスをオンにします。

    標準原価の計算 (ticpr2210m000) セッションで、その完成品の標準原価 (トップダウン) を計算します。

  • 部分組立品

    品目 (tcibd0501m000) 詳細セッションで、カスタマイズ済チェックボックスをオンにする 2 つの品目を定義します。これらの品目はそれぞれ、製造元から外注先に発送される部分組立品と外注先から作業終了後に返送される部分組立品になります。外注先に品目を発送せずに自社でその品目を製造する可能性を残しておく場合は、外注先から受け取る部分組立品の品目タイプを製造または製品に設定します。

    製造元から外注先に部分組立品ではなく資材だけを発送する場合は、外注先で作成される部分組立品の品目コードのみ定義する必要があります。

    部分組立品に関する次のデータを定義します。

    • 倉庫

      品目 - オーダ処理 (tcibd2100m000) セッションで、定義した部分組立品を検索します。外注先に発送する部分組立品について、その部分組立品の出庫元の倉庫を倉庫フィールドに入力します。外注先から受け取る部分組立品について、その部分組立品の入庫先の倉庫を入力します。

    • 標準原価

      有効原価構成要素構造を生成するには、品目 - 原価計算 (ticpr0107m000) セッションで組立の原価計算データを定義します。標準原価の計算 (ticpr2210m000) セッションの標準原価の実現および在庫の再評価チェックボックスをオンにして、標準原価の計算と実現を行います。

    • 供給

      外注購買オーダを使用して外注先に部分組立品を発送します (オーダ固有の供給)。倉庫別品目データ (whwmd2510m000) 詳細セッションで、外注先に発送する部分組立品と管理倉庫の正確な組合せに対して供給システムオーダ管理/個別供給を定義する必要があります。この供給システムは、部分組立品に対して使用できるただ 1 つの供給システムになります。

    • 価格

      外注先から返送される品目について、外注先に支払う価格を決定する必要があります。品目 - 購買 (tdipu0101m000) セッションの価格基準フィールドを使用して、外注費レート価格帳/契約のどちらかを選んで価格を決定します。最終作業を外注する場合は、部分組立品ではなく完成品の価格を定義する必要があります。

      品目 - 購買 (tdipu0101m000) セッションの価格基準フィールドが外注費レートに設定されている場合は、外注費レート (ticpr1160m000) セッションで外注費レートを定義する必要があります。プロジェクト、価格計算コード、親品目、外注先の正確な組合せに対してタスク別のレートを定義します。

      価格基準フィールドが価格帳/契約に設定されている場合は、この設定が外注費レート (ticpr1160m000) セッションにも適用されます。これは、タスクの原価構成要素がこのセッションで定義されているためです。プロジェクトフィールド、親品目フィールド、および部分組立品フィールドは、空のままでかまいません。

ステップ 4. 構成要素の供給データ

外注先への構成要素の供給を調整します。次の 2 とおりの方法があります。

  • オーダ固有の供給

    オーダ固有の供給とは、外注購買オーダに供給がリンクされることを指します。供給数量は、購買オーダに必要な数量です。オーダ固有の供給を使用するには、構成要素と管理倉庫の正確な組合せに対して倉庫別品目データ (whwmd2510m000) セッションでその構成要素の供給システムオーダ管理/個別供給にする必要があります。

    オーダ固有の供給は、製造元と外注先の間で発生するか、または発注先と外注先の間で直接発生することがあります。

    発注先 - 外注先

    • 構成要素と管理倉庫の正確な組合せに対して倉庫別品目データ (whwmd2510m000) 詳細セッションの供給元倉庫チェックボックスをオフにします。
    • 出荷元取引先フィールドと購買元取引先フィールドに発注先を入力します。
    • 購買オーダで供給が実行されます。
ステップ 5. 条件

次の場合に条件を定義します。

  • 構成要素が販売オーダで出荷される場合
  • 構成要素を計画する責任が製造元にある場合

次のステップを実行します。

  1. 条件 (tctrm1100m000) セッションから条件 (tctrm1600m000) セッションを開始して、条件合意を定義します。条件タイプフィールドを販売に設定する必要があります。

  2. 検索属性 1 フィールドを品目グループに設定し、検索属性 2 フィールドを倉庫に設定して、条件検索レベルを定義します。オーダチェックボックスと計画チェックボックスをオンにします。

  3. 定義した検索レベルをダブルクリックして、検索条件検索レベル (tctrm1610m000) セッションを開始します。このセッションで、合意が適用される品目を定義します。

  4. 定義した品目をダブルクリックして、条件ライン (tctrm1620m000) セッションを開始します。[計画] タブまたは計画条件 (tctrm1135m000) セッションで、供給計画の担当チェックボックスをオンにします。[オーダ] タブまたはオーダ条件 (tctrm1130m000) セッションで、転送タイプフィールドから販売オーダ転送を選択します。

合意の詳細については、条件の設定を参照してください。

ステップ 6. 販売契約

構成要素が外注先によって計画されるか、または販売オーダで出荷される場合は、販売契約 (tdsls3500m000) セッションで契約を定義します。販売先取引先フィールドに外注先のコードを入力する必要があります。条件 ID フィールドを使用して、該当する条件合意をリンクさせます。

販売契約ライン (tdsls3501m000) セッションで残りの契約を定義します。

ステップ 7. ユーザプロファイル購買

外注購買オーダを適切に生成および処理できるように、購買管理でユーザプロファイルを定義しておきます。

ステップ 8. 外注ワークセンタおよび工程倉庫

LN システムで、外注作業が行われる場所を示すように外注ワークセンタを定義する必要があります。ワークセンタ (tirou0101m000) セッションで、ワークセンタタイプが外注の外注ワークセンタを定義します。

次の情報を外注ワークセンタにリンクさせます。

  • 外注先フィールドに外注先のコードを入力します。
  • 工程倉庫フィールドに管理倉庫を入力します。管理倉庫は、通常倉庫または工程倉庫のいずれかになります。この倉庫は外注先にある倉庫を表し、部分組立品と構成要素の在庫レベルのモニタに使用されます。
ステップ 9. 工順

工順作業 (tirou1102m000) セッションで、定義された部分組立品、倉庫、および外注ワークセンタをリンクさせます。

ステップ 10. 部品表

部品表 (tibom1110m000) セッションの外注先による供給チェックボックスを使用して、外注活動用の資材を外注先に供給する方法を決定します。

作業フィールドに、外注先が資材を必要とする作業の作業番号を入力します。