購買請求書の照合
購買請求書を照合するには
個々の購買請求書および輸送請求書を処理するには、次の方法があります。
自動
登録済購買請求書は購買オーダ、梱包票、または積荷/出荷と自動的に照合されます。請求書を部分的にしか照合できない場合、残りの未割当金額をマニュアルで照合することができます。
マニュアル
関連オーダ番号、梱包票、または積荷/出荷が不明な場合や、請求書を複数のオーダと照合したい場合は、請求書をマニュアルで照合することをお勧めします。
ジョブでの処理
登録済請求書を範囲指定し、バックグラウンドジョブで照合して承認することができます。
購買請求書ラインを照合するには
購買請求書にリンクされた請求書ラインには、請求書を購入オーダや梱包票、輸入仕入原価と照合するときに使用する購買オーダ番号、梱包票、品目などの情報が記載されています。請求書ラインの請求書ラインタイプがオーダである場合、請求書ラインが購買オーダと入庫で照合されます。請求書ラインタイプが輸入仕入原価の場合、請求書ラインは輸入仕入原価と照合されます。
オーダに関連する請求書ラインに購買オーダと梱包票がどちらも定義されていない場合は、請求書ヘッダの購買オーダと梱包票を使用して請求書ラインが照合されます。請求書ラインに指定された品目は、同じ品目コードの購買オーダおよび入庫と照合する場合にのみ使用されます。
購買請求書の照合方法には、次の 2 とおりがあります。
- 請求書ラインを購買オーダおよび入庫に直接照合できます。
- 請求書を購買オーダおよび入庫に照合するオーダ、梱包票、および品目が請求書ラインによって決まります。
輸入仕入原価概念が有効な場合、輸入仕入原価請求書ラインが購買および倉庫入庫の輸入仕入原価で照合されます。
請求書ラインを購買オーダおよび入庫と直接照合する
請求書ラインを購買オーダと入庫に照合するときは、請求書ライン数量、単価、および正味ライン金額が使用されます。請求書ラインは価格差額と自動的に照合できます。価格差額が請求元取引先別自動照合設定 (tfacp0107m000) セッションの価格差額のある照合の許容パーセントおよび価格差額のある照合の許容金額フィールドの値を超える場合、または買掛金パラメータ (tfacp0100m000) セッションの受取済請求書価格差額許容範囲フィールドの値を超える場合、請求書ラインを購買オーダおよび入庫と照合することはできません。買掛金パラメータ (tfacp0100m000) セッションの自動照合手順フィールドで指定した値に基づいて、請求書ラインは購買オーダまたは購買入庫のいずれかと照合されます。
購買オーダと照合
請求書ラインを購買オーダおよび入庫に直接照合すると、請求書は部分照合または完全照合されます。照合できない場合、請求書は未照合状態のままとなります。
請求書を購買オーダおよび入庫と照合する
このステップでは、購買オーダおよび入庫と直接照合されない請求書ラインが照合用に選択されます。請求書ラインの品目、購買オーダ、梱包票のような項目が、購買オーダおよび入庫との照合時に使用されます。請求書ラインに購買オーダと梱包票が指定されていない場合は、請求書ヘッダに指定された購買オーダと梱包票を使用して請求書が照合されます。購買オーダおよび入庫を照合できる場合は、利用可能な承認済入庫数量が照合されます。Infor LN では、請求元取引先別自動照合設定 (tfacp0107m000) セッションの照合設定に基づいて、この種の請求書を照合できます。設定には次の 2 種類があります。
- 照合する正味請求書ライン金額の合計とオーダ金額の合計との差額が、定義された許容範囲内でなくてはいけません。または、
-
差額限度額の承認を請求額が照合金額を上回るまたは請求額が照合金額を下回るに適用しなくてはいけません。
自動照合の場合、照合済金額と請求書金額の差額が定義された許容範囲内である場合、正味請求書ライン金額の合計と照合済オーダー金額の合計との差額は、追加原価ラインとして自動的に転記される価格差額です。
注意
自動転記は、自動照合が実行可能な場合にのみ処理されるため、差額限度額の承認が適用されていない場合や差額が限度額を超えている場合、自動照合は取消され、追加コストラインが自動的に生成されることはありません。
請求書ラインと輸入仕入原価の照合
輸入仕入原価請求書ラインが輸入仕入原価と照合されます。発注先が購買オーダと入庫の請求とともに輸入仕入原価の請求を行う場合、輸入仕入原価は購買オーダに関連する請求書の一部として含めることができます。輸入仕入原価関連の請求書には、輸入仕入原価の請求書ラインのみが記載されます。
輸入仕入原価と輸入仕入原価請求書ラインの自動照合は、次の場合にのみ開始されます。
- 輸入仕入原価概念が有効かつ
- 請求書に輸入仕入原価請求書ラインのみが含まれている、または
- 輸入仕入原価請求書ラインおよびオーダ関連請求書ラインが請求書に記載されており、かつ
- オーダに関連する請求書ラインが正常に一致している、かつ
- 照合済購買オーダの入庫が請求書ラインと一致している、かつ
- 請求書ライン数量はオーダ/入庫数量と完全に一致している
輸入仕入原価請求書ラインを自動的に照合できない場合、請求書の照合状況は、不照合または部分的に照合済のままです。
2 種類の請求書が自動的に照合されます。
購買オーダに関連する請求書の輸入仕入原価の照合
輸入仕入原価請求書ラインは、請求書ラインにある購買オーダおよび梱包票と照合されます。購買オーダと梱包票が請求書ラインに含まれていない場合は、同じ請求書に照合される適切な購買オーダに輸入仕入原価ラインが適用されます。
輸入仕入原価請求書ラインは、選択した輸入仕入原価ラインが以下のような場合に照合されます。
- 請求書の照合済入庫に属している、かつ
- 以下の請求書ライン属性すべて (該当する場合) に一致している:
- 品目
- 輸入仕入原価タイプ
- オーダ
- 梱包票
- 支払合意 (請求書から)
-
請求元取引先別自動照合設定 (tfacp0107m000) セッションにおける価格差額と割合を超過していない場合、またはこの情報が存在しない場合
-
買掛金パラメータ (tfacp0100m000) における価格差額と割合を超過していない。
それぞれ選択済輸入仕入原価ラインの照合対象となるのは、請求書の未決済輸入仕入原価額、またはこの金額の一部のみです。ここにおける一部金額は、照合済受領の照合済入庫数量と承認済数量によって定義されます。
それぞれ選択済輸入仕入原価ラインの照合対象となるのは、請求書の未決済輸入仕入原価額のみです。
輸入仕入原価額、および照合済輸入仕入原価ラインと請求書ラインの請求額は、関連する輸入仕入原価ラインと請求書ラインに配分されます。
例 1:輸入仕入原価ライン 1 と 2 が、1 つの請求書ラインに一致
- 輸入仕入原価ライン 1、輸入仕入原価額:$ 100
- 輸入仕入原価ライン 2、輸入仕入原価額:$ 300
- 請求書ライン、請求額:$ 440
照合結果
照合済ライン | 輸入仕入原価額 | 請求書ライン金額 |
---|
輸入仕入原価ライン 1/請求書ライン | $100 | $110 |
輸入仕入原価ライン 2/請求書ライン | $300 | $330 |
例 2:単一の輸入仕入原価ラインが 2 つの請求書ラインに一致
- 輸入仕入原価ライン 1、輸入仕入原価額:$ 900
- 請求書ライン 1、請求額:$ 700
- 請求書ライン 2、請求額:$ 300
照合結果
照合済ライン | 輸入仕入原価額 | 請求書ライン金額 |
---|
輸入仕入原価ライン/請求書ライン 1 | $630 | $700 |
輸入仕入原価ライン/請求書ライン 2 | $270 | $300 |
請求書ラインを購買オーダ、入庫、および輸入仕入原価に照合する場合は、エラーログ (tfacp2580m000) に情報、警告、エラーメッセージを記録できます。
輸入仕入原価照合を行うには、以下の条件が必要となります。
- 請求書が完了している (請求書で輸入仕入原価請求書ラインが欠落していない)
- 倉庫管理の購買オーダおよび入庫の輸入仕入原価ラインが完了している (入庫で輸入仕入原価ラインが欠落していない)