データの消去

大きなテーブルからレコードを取得する方が、小さなテーブルからデータを取得するよりも時間がかかります。このため、パフォーマンスとデータ増加の観点からは、テーブルはできる限り小さくする必要があります。このためには、次の操作を実行できます。

  • レコードの削除
  • アーカイブ: 別の会社へのレコードの移動
  • 履歴ログ: 別のテーブルへのレコードのコピー
注意

詳細については、Infor LN アーカイブユーザガイド (U9352* JA) を参照してください。

レコードの削除

パフォーマンスを改善し、データベースの増大を抑えるために非常に効果的な方法は、レコードの削除です。レコードの削除の不利な点は、そのデータがそれ以降は使用できなくなることです。ただし、通常はすべてのレコードを保存しておく必要はありません。

たとえば、ライン活動は倉庫別に保存されます。通常、これらのレコードを保持しておく必要はありません。このため、倉庫オーダのクローズ後、ライン活動は削除できます。Infor LN アーカイブユーザガイドでは、旧データの削除に使用できるいくつかのセッションについて説明しています。その他の品目や取引先などのデータは必要なときに確認することができ、必要なくなった時点で後から削除できます。

すべてのオーダおよび契約のテーブルでは、セッションを使用して古いオーダをアーカイブおよび削除できます。これらのセッションでは、日付や状況など、複数の条件を指定して削除するオーダを選択できます。これらのセッションは定期的に実行します。

アーカイブ

今後の分析や確認のために必要ではあるが、実働会社に保存しておく必要のないデータは、アーカイブできます。つまり、そのデータを実働会社から削除し、別の会社、いわゆるアーカイブ会社に移動します。パフォーマンスの観点から言えば、アーカイブは実働会社からデータがなくなるため、レコードの削除と同じくらいの効果があります。ただし、データはアーカイブ会社で使用できる状態であるため、合計データ量は変わりません。LN のセッションには、アーカイブに使用できる場所がいくつかあります。データベースの増大の観点から言えば、アーカイブと削除は効果的なオプションです。

履歴

実際のオーダテーブルに負荷をかけずに特定のオーダの変更を追跡するために、データを履歴テーブルに書き込むことができます。オーダが作成されると、履歴にコピーされ、実際のオーダの更新のたびに履歴テーブルに新しいレコードが書き込まれます。

実働会社にデータが存在する必要のあるプロセスもあります。たとえば、販売と調達の販売統計、購買統計、調整などです。取引オーダテーブルの負荷を減らすために、これらのプロセスは履歴データを利用するため、データは早い段階で取引オーダテーブルから削除できます。また、倉庫管理などでも、履歴ログを使用して特定の倉庫オーダを記録できます。

履歴ログを使用する場合は、定期的に履歴テーブルでデータのアーカイブと削除を行う必要があります。ほとんどのデータは、ログ直後でもアーカイブと削除を実行できます。購買オーダ履歴や販売オーダ履歴などのデータの場合は、削除、またはアーカイブの時機は調整などその他のビジネスプロセスによって決まります。

まとめ

実働環境のデータは定期的に削除する必要があります。今後の分析で必要なデータはアーカイブします。履歴ログは、必要な場合のみ使用します。データはできる限り速やかにアーカイブし、実働環境から削除します。