データ言語を移行するには

Infor Enterprise Server 8.4.1 以降では、データ言語のコーディングは ISO 639-1/ISO 3166-1 標準に基づいています。以前のバージョンでは、コーディングは ISO 639-2 標準に基づいていました。詳細については、複数言語アプリケーションデータを参照してください。

Infor Enterprise Server は、まだ、古い ISO 639-2 データ言語で動作します。しかし、新しいデータ言語コーディング標準を使用するためには、既存のデータ言語を移行することが必要な場合があります。

移行が必要かどうかを見極めるためには、データ言語 (ttaad1111m000) セッションを開始して、データ言語プロパティを表示します。状況 「有効」 または 「基本言語」 をもつ ISO 639-2 データ言語がある場合、移行は必要です。次のセクションで説明している手順に従って、これらの言語を移行します。

注意

状況 「有効」 または 「基本言語」 をもつ ISO 639-2 データ言語がない場合、移行は必要ありません。ただし、状況 「追加保留中」 や 「削除保留中」 をもつデータ言語をすべて削除する必要があります。そうしないと、新しいデータ言語をランタイムに変換できないためです。

データ言語を移行するには
ステップ 1. 新しい ISO 639-1/ISO 3166 データ言語を定義する

次の手順を行います。

  1. ISO 639 言語コード (ttaad1512m000) セッションを開始し、ISO 639-1 に基づく言語が存在するかどうか確認します。存在しない場合は、適切なメニューで、インポートをクリックして、不足している言語をインポートします。
  2. ISO 3166-1 国コード (ttaad1513m000) セッションを開始し、ISO 3166 に基づく国コードが存在するかどうか確認します。存在しない場合は、適切なメニューで、インポートをクリックして、不足している国をインポートします。
  3. データ言語 (ttaad1111m000) セッションを開始します。状況 「有効」 または 「基本言語」 をもつ各 ISO 639-2 データ言語について、新しい ISO 639-1/ISO 3166 標準に基づいて新規データ言語を定義します。新規データ言語には、状況 「追加保留中」 があります。
ステップ 2. データ言語マッピングを定義する

古い ISO 639-2 に基づく言語コードと新しい ISO 639-1/ISO 3166 に基づく言語コードとの間のマッピングを定義するには、次の手順を実行します。

  1. ISO データ言語移行 (ttaad1211m000) セッションを開始します。
  2. マッピングをクリックします。ISO データ言語マップ (移行) (ttaad1114m000) セッションが開始されます。セッションでは、データ言語 (変換元) フィールドに、状況 「有効」 または 「基本言語」 をもつ古い ISO 639-2 データ言語が表示されます。
  3. 新旧のデータ言語間でのマッピングを定義します。表示される古いデータ言語ごとに、対応する新しい ISO 639-1/ISO 3166 データ言語をデータ言語 (変換先) フィールドに指定します。例については、セッションヘルプを参照してください。注意: 状況 「有効」 または 「基本言語」 をもつ古いすべてのデータ言語をマップする必要があります。
  4. 保存して終了するをクリックして、マッピングを保存してISO データ言語移行 (ttaad1211m000) セッションに戻ります。
ステップ 3. データ言語を移行する

データ言語を移行するには、次の手順を実行します。

  1. ISO データ言語移行 (ttaad1211m000) セッションのダンプファイルの基本名フィールドで、セッションが生成する順編成ダンプファイルのパスを含めた、基本名を入力します。例: /home/ISOdump
    • このセッションで、各パッケージコンビネーションにダンプファイルが個別に生成されます。パッケージコンビネーションコードは、基本ファイル名の接頭語として自動的に追加されます。
    • 順編成ダンプファイルには、有効な登録済複数言語フィールドをもつ全テーブルのレコードおよびデータディクショナリが含まれます。
  2. エラーファイルの基本名フィールドで、セッションが生成するエラーファイルのパスを含めた、基本名を入力します。例: /home/ISOerr
    • このセッションで、各パッケージコンビネーションにエラーファイルが個別に生成されます。パッケージコンビネーションコードは、基本エラーファイル名の接頭語として自動的に追加されます。
    • このエラーファイルにはエラーメッセージおよび統計が含まれています。
  3. 移行処理を開始するには、移行をクリックします。

重要 この処理は中断しないでください。

移行処理中に、次のステップは自動的に実行され、進捗状況バーによって示されます。

  • 上で説明している順編成ダンプが生成されます。
  • 順編成ダンプから、ステップ 2 で定義されたとおりのデータ言語マッピングスキームを使用して、データが再度インポートされます。このステップでは、既存の翻訳が新規データ言語にリンクされます。
  • データ言語マッピングスキームに基づいて、古い ISO 639-2 データ言語にリンクされているユーザおよびソフトウェア言語が、該当する新規データ言語にリンクされます。

    移行を実行するユーザがデータ言語にリンクされていない場合、このユーザは、移行処理によって基本言語にリンクされます。これは、移行後にマニュアルで変更できます。

  • 処理が正常に実行されると、Migration data languages completed successfully というメッセージが表示されます。
  • 処理が正常に実行されなかった場合は、Migration data languages NOT completed successfully というエラーメッセージが表示されます。$BSE/log フォルダ内のログファイル 「log.mle_conv」 で、考えられる原因を調べ、問題を解決して、移行処理を再開します。
  • 元の ISO 639-2 データ言語は、状況が 「移行済」 になります。新しい ISO 639-1/ISO 3166-1 データ言語は、状況が 「使用可」 になり、マップ済基本言語は状況が 「基本言語」 になります。

たとえば、移行が正常に実行された後、次のデータ言語が存在しています。

データ言語状況
dutDutch; Flemish移行済
ENUSアメリカ英語基本言語
eng英語移行済
frBEベルギーのフランス語有効
freフランス語移行済
gerドイツ語移行済
NLNLオランダ語 (オランダ)有効

 

上の例で、$BSE/lib/data_langs ファイルの内容は次のとおりです。

en_US:b
fr_BE:a
nl_NL:a
ステップ 4. 移行の終了処理を行う

移行の終了処理を行うするには、次のステップを実行します。

  1. ログオフしてから再度ログオンします。
  2. 変更のランタイム DD への変換 (ttams2200m000) セッションを開始し、すべてのユーザデータをランタイムに変換します。

重要

  • 移行が正常に実行された後で、指定したデータ言語マッピングを削除しないでください。このマッピングは、監査管理機能で使用されます。
  • 移行が正常に実行されると、新しい ISO 639-1/ISO 3166 標準に基づいて新規データ言語を追加できます。詳細については、複数言語アプリケーションデータを参照してください。