先行見積タイプを使用するには見積タイプを使用すると、トップダウン見積とボトムアップ見積を切り替えることができます。当初は、プロジェクト原価の詳細情報が入手できないため、プロジェクトの見積はトップダウン構造を使用して決定されます。 見積作業の一環として、プロジェクトのおおまかな目標標準原価を計算することによって、まず顧客にとって現実的な入札を作成します。この原価額を使用して、必要な作業や関連部署に見積を割り当てることができます。 たとえば、顧客から豪華なヨットの概算費用の問合せがあったとします。造船所は要望に応じて見積作業を実施します。販売価格は約 6,500 万ユーロと決まりました。ヨットは、プロジェクト管理 (PM) 部署と建造部署の専門知識を駆使して建造する必要があります。プロジェクト管理部署では、ヨットの既存の CAD 図面を設計しなおす必要があります。この原価は 900 万ユーロです。建造部署ではヨットの建造に約 5,000 万ユーロ必要で、ヨットの内装は外注します。 見積バージョン (tpest1100m000) セッションで以下の見積を指定します。
注意
配分金額は 0 ユーロ、未配分金額は 6,000 万ユーロと表示されます。 トップダウン見積 (通常、見積処理の後の段階で定義されます): 最上位の金額を 6,000 万ユーロとして定義します。配分金額は 6,000 万ユーロです。 ヨット建造の活動構造:
01、02、03 は子活動として最上位にリンクされます。 見積を構造化するには 見積を作成するために、トップダウン先行見積タイプの構造要素が必要です。構造要素 (tpest1120m000) セッションでは、見積タイプをトップダウン、またはボトムアップとして定義できます。構造要素の先行見積タイプによって見積の計算方法が決まり、見積タイプを修正することもできます。 見積ライン (tpest2100m000) セッションで、ライン番号、活動、記述、見積タイプ、ラインレベルタイプ、金額 (ユーロ) などのトップダウン見積を入力します。
要素 03、ライン 25 は別の会社に外注されます。見積依頼を外注先に送りますが、原価の見積は 100 万ユーロです。 見積ライン 詳細な見積ラインを指定し、見積構造全体を定義する必要があります。子活動では、さらにボトムアップ情報が使用できるため、「ボトムアップ」 先行見積タイプを使用します。
構造要素 011 は 01 にリンクされます。構造要素 021、022、および 023 は 02 にリンクされます。リンクに基づいて、02 の 「造船」 親活動は予測間接費のためトップダウン活動のままです。
見積詳細 この例では、トップダウン見積を使用して金額を割り当てています。しかし、このプロジェクトに関与している 2 つの社内部署は、ヨットの製造見積をそれぞれ独自に用意しています。各部署はそれぞれの評価に基づいて、詳細な計算を提供します。このラインと関連情報を見積バージョンで指定します。
活動 011 の詳細を表示すると、トップダウン合計が 500 万ユーロになることが期待されます。ところが、011 の 2 つのボトムアップ詳細ラインを加算すると、ラインレベルタイプによって、ヨットの該当部分は 300 万ユーロまたは 500 万ユーロになります。必要な見積ラインをすべて指定している場合、合計を集計して先行見積タイプの見積金額を確認できます。計算の公式については、見積ライン (tpest2100m000) セッションを参照してください。 レベルタイプを使用するには 構造要素 (tpest1120m000) セッションの先行見積タイプ (LET) が 「ボトムアップ」 の場合、「合計」 および 「詳細」 レベルタイプの見積合計を計算できます。構造要素の先行見積タイプが 「トップダウン」 の場合、レベルタイプ集計を適用できませんが、レベルタイプを使用してトップダウンラインの整合性をチェックすることはできます。 トップダウン見積ラインのレベルタイプ:
トップダウンレベルタイプ ユーザプロファイル (tppdm0101s000) セッションで、整合性チェックの設定を定義できます。また、トップダウン見積の整合性の検証 (tpest2220m000) セッションのチェックを各フィールドまたは各レコードに対して実行するかどうかも定義できます。見積ライン (tpest2100m000) セッションで入力した [レベル] フィールドのタイプを使用して、チェックは次の順番で実行されます。
注意
「原価タイプ」 - 「詳細」 ライン金額チェックは、トップダウン見積の整合性の検証 (tpest2220m000) セッションを実行した場合のみ実行されます。 ボトムアップレベルタイプ ボトムアップラインには、レベルタイプは次の 2 つしかありません。「合計」 と 「詳細」。構造要素 (tpest1120m000) セッションで単位原価を入力して追加すると、ボトムアップ見積でどのレベルタイプを使用する必要があるか決定できます。[原価レベル] フィールドと [販売レベル] フィールドの値によって、原価または販売に集計するラインが決まります。[ローンチ] フィールドのレベルタイプによって、定義されたレベルタイプにリンクしている見積ラインのうち、予算編成にローンチされるラインが決まります。レベルタイプの設定が 「合計」 の場合、そのレベルタイプのすべての見積ラインがプロジェクト予算にローンチされます。 先行見積タイプ (LET) 計算 見積ライン (tpest2100m000) セッションで総計合計をクリックします。先行見積タイプの構造要素の合計金額が見積ラインを使用して計算されます。この金額は、さまざまな先行見積タイプの合計フィールドに表示されます。ボトムアップ見積を使用する場合、この計算は構造要素 (tpest1120m000) セッションのレベルタイプ設定にも左右されます。たとえば、要素 011 の先行見積タイプはトップダウンであり、011 には 3 つのトップダウンラインと 2 つのボトムアップラインがあります。この結果、先行見積タイプ計算には 3 つのトップダウンラインのみが使用されます。 合計レベルタイプの計算 見積ライン (tpest2100m000) セッションに、見積ライン合計の計算が表示されます。たとえば、先行見積タイプを 6,000 万ユーロとします。表示される金額はビューの設定に基づいています。ビューの設定が 「最上位」 要素であると、「トップダウン合計」 次の数が表示されます: 6,000 万ユーロ。 ボトムアップ構造の計算は異なります。構造要素金額が加算され (011 + 023 + 022 = 5 + 15 + 1 = 2,100 万ユーロ)、選択した金額の決定には「原価レベル」 フィールドタイプが使用されます。 ボトムアップ見積の場合は、「詳細」 レベルタイプでも合計を計算できます。構造要素 (tpest1120m000) セッションで 「原価レベル」 フィールドタイプが 「詳細」 に設定されている場合、次の結果が表示されます: 3 + 1 + 0 + 15 + 0,5 = 1,950 万ユーロ。 011 のボトムアップラインを見ると金額に差異があります。「合計」 ラインの金額は概算の金額ですが、「詳細」 ラインは正確な労働時間です。[原価レベル] フィールドタイプが 「詳細」 の場合、011 に設定されている 270 万と 30 万の組合せに基づき、011 の合計は 300 万になります。 先行見積タイプ (LET) の 「詳細」 レベルタイプの計算
先行見積タイプ合計および原価合計を使用して、入札を送付する前に、さまざまな見積について計算および再計算することができます。この計算の目的は、原価見積を作成することです。同じ見積について、必要な詳細レベルで販売見積を提示することができます。
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