見積を予算にローンチするには

見積をプロジェクトにローンチできるのは次の場合です。

  • 作業を開始できる
  • 入札が受け入れられる
  • 長期リードタイム品目がオーダされている

見積をローンチして、見積ラインからプロジェクト予算ラインを作成します。

以下のいずれかについて、ローンチできます。

  • 完全なプロジェクト構造。全見積ライン、または選択した見積ラインを含みます。
  • 構造の一部。選択構造が階層の場合、ノードを指定する必要があります。この結果、このノードの構造要素にリンクされているすべての構造要素と見積ラインがローンチされます。階層が定義されていない場合、単層構造になり、要素や見積ライン連番を範囲指定できます。範囲内のすべての見積ラインがローンチされます。
  • 構造要素の見積タイプが 「ボトムアップ」 であり、活動タイプが 「WBS 要素」 または 「計画パッケージ」 の場合、構造要素は予算にローンチできません。「トップダウン」 見積タイプでも、第一構造として活動構造を使用している場合は同じルールが適用されます。
  • ローンチされる見積ライン。この場合、先にローンチ済の見積ラインと予算ラインを削除する必要があります。削除しない場合、予算ラインが重複して表示されます。
注意

見積を予算にローンチした後は、見積ラインと予算ラインは無関係です。

間接原価/付加費用を見積バージョンで使用する場合は、見積をローンチするときに予算ラインの付加費用額の値をゼロに変更するか、見積ラインの間接原価を直接原価に変更する必要があります。変更しない場合、付加費用が計算されて実際プロジェクトの間接原価に追加されるため、不正確な予算が生成されます。見積の精度を高めるには、雑費を使用して付加費用によって予算を更新します。雑費ラインのローンチグループボックスで、見積と予算の合計値を清算するためのチェックボックスをオンにします。

見積を予算にローンチするときに、以下の予算タイプを使用できます。

注意

ローンチ済トップダウン予算とボトムアップ予算は関係付けられていません。ローンチ後にトップダウン予算に対してラインのコピーまたは生成を実行することもできます。

見積をトップダウン予算にローンチするには

トップダウン予算をローンチできるのは次の場合だけです。

  • 第一構造が活動基準です。トップダウン見積をトップダウン予算にローンチできます。
  • トップダウンバージョン状況は 「フリー」 でなければなりません。プロジェクト予算にバージョンを使用する場合、見積を新しいトップダウン予算バージョンにローンチできます。
  • プロジェクト状況は 「フリー」 または 「有効」 でなければなりません。
  • プロジェクト状況が 「有効」 の場合、プロジェクト計画はプロジェクトの先行計画である必要があります。
  • ローンチ前に、構造の整合性を検証します。見積バージョン構造がプロジェクト活動構造と異なる場合、メッセージログ (tpest0505m000) セッションでエラーメッセージが表示されます。
  • 実際のプロジェクトに先行計画が存在しない場合、このプロジェクトは、見積を予算にローンチ (tpest2200m000) セッションのコピー先計画であるローンチ計画によって更新されます。活動構造がローンチ計画に存在しない場合、計画の見積バージョン構造が予算にコピーされます。
見積をボトムアップ予算にローンチするには

選択している見積ラインごとに、予算ラインの情報は次のルールに基づいて自動的に設定されます。

  • 見積バージョン構造が予算にコピーされる場合、要素または活動構造が見積バージョンにリンクされていることを確認します。
  • 見積予算へのローンチ時に、要素コードが見積ラインで使用されない場合、デフォルトの要素が使用されます。結果として、見積ラインはこのデフォルト要素でローンチされます。同じ処理方法が、活動にも適用されます。
  • 活動タイプが WBS 要素活動または計画パッケージ活動の場合、その活動は見積には使用できますが、予算にはローンチできません。
  • 「合計」 レベルタイプ (レベルタイプは構造要素 (tpest1120m000) セッションで決定される) のボトムアップ見積ラインは、原価タイプが定義されていませんが、原価額を持つことができます。この場合、見積ラインをローンチするため、見積を予算にローンチ (tpest2200m000) セッションからデフォルト原価タイプと対応するデフォルト原価対象が使用されます。原価対象のタイプが 「管理コード」 で、チェックボックスがすべてオンの場合、セッションで新しい原価対象が生成されて予算ラインで使用されます。そうでない場合、見積ラインの原価対象が予算ラインで使用されます。予算ラインで使用される原価対象記述は、標準原価対象記述ではありません。
  • 原価対象が見積ラインで定義されておらず、[指定しない原価対象] フィールドのチェックボックスがすべてオンの場合、生成されたコードが予算ラインで使用されます。そうでない場合、原価タイプのデフォルト原価対象が使用されます。
  • プロジェクト - 原価管理レベル (tppdm6102m000) セッションの原価構成要素の原価管理レベルチェックボックスのいずれかがプロジェクトについてオンであり、原価構成要素が構造要素の 1 つとして定義されている場合、その原価構成要素が予算ラインで使用されます。そうでない場合、原価対象の原価構成要素が予算ラインで使用されます。
  • 拡張が構造要素の 1 つとして存在する場合、拡張が予算ラインで使用されます。[コピー先拡張] フィールドに入力すると、このコピー先拡張によって構造要素とコピー先拡張が上書きされ、予算で使用されます。
  • 拡張タイプが 「決済対象数量」 、請求方法が 「予算原価」 の場合、販売価格は予算ラインのみで指定されます。
  • 付加費用額、偶発金額、上昇金額を雑費ラインとしてローンチできます。
注意: 連番について

見積を予算にローンチ (tpest2200m000) セッションの [原価対象] チェックボックスのいずれかをオンにすると、対応する値がプロジェクトパラメータ (tppdm0100s000) セッションの [連番] グループボックスに入力されます。

管理コードが見積ラインにリンクされると、連番を管理コードに追加して新しい原価対象コードが生成されます。

連番の長さは、プロジェクトパラメータ (tppdm0100s000) セッションの最大長を示す値、およびデータディクショナリで定義されている原価対象コードの長さによって決まります。範囲の連番が使用済である場合、ZZZ00001 で始まる新しいシリーズが生成されます。

たとえば、管理コード 20 が 2 回出現し、連番の長さが 2 であるとします。この場合、コード 2001 と 2002 が生成されます。設備コードでは、桁数の最大値が 10 であるとします。この場合、連番を割り当てるには、見積ライン (tpest2100m000) セッションで入力するオリジナルコードが 10 文字未満でなければなりません。Infor LN は、次に空いている連番を管理コードに割り当てます。