原価計算の複数通貨様相

単一通貨システム

原価、レート、および付加費用はすべて、ロジスティック会社の通貨で定義、転記されます。

独立通貨システム

グループ内の財務会社およびロジスティック会社は、2 ~ 3 通貨で運用されます。そのため、原価計算データはその全通貨で入力する必要があります。データの入力には、その日の為替レートを使用します。為替レートが変動しても、すでに入力されているデータには影響が及びません。標準原価、評価額、および販売価格は、それぞれの通貨で計算されます。

依存通貨システム

依存通貨システムでは、複数の通貨を同一のロジスティック会社に使用できます。ほとんどのエンティティでは使用通貨が財務会社によって決定されます。マスタデータは財務会社にリンクされていないため、通貨の入力は必須です。次のエンティティ用に通貨を定義しておく必要があります。

  • 品目
  • 品目グループ
  • 作業費レート
  • 外注費レート
  • シミュレート購買価格

標準原価は品目の通貨で表されます。一部の標準原価を別の通貨で計算しておくことも可能です。金額を目的の品目の通貨で再計算する際は、計算の時点で有効な国内為替レートが使用されます。

評価額は品目の通貨で表されます。これらの原価が変動するのは、次の場合です。

  • 原価計算構造が変化した場合
  • 国内為替レートが変化した場合