仕掛品振替ライン間での仕掛品振替がサポートされており、手順は次のように大別されます。
仕掛品振替の目的 仕掛品振替を実行すると、製造オーダの仕掛品が常に、オーダを実際に処理するワークセンタに記録されます。この機能は、WIP の値が大きい場合や、製造リードタイムが長い場合、たとえば資本財、車輛、機械の製造などの製造状況において特に有用です。 ワークセンタが複数の企業単位に所属していて複数のレポート通貨を保有する場合、税金レポートにおいて WIP の値も重要な係数となります。企業単位間の請求関係もまた定義できます。 会計取引 オーダの完了レポート (tisfc0520m000) セッションの入庫転記に実際原価を使用チェックボックスがオンの場合、仕掛品振替および完了の原価は実際原価に基づきます。 製造オーダパラメータ (tisfc0100s000) セッションのワークセンタ別会計取引チェックボックスがオンの場合、ワークセンタと原価構成要素別の仕掛品を空にするために仕掛品振替が使用されます。 製造オーダパラメータ (tisfc0100s000) セッションのワークセンタ別会計取引チェックボックスがオフの場合、原価構成要素レベルで仕掛品を空にするために完了が使用されます。 仕掛品振替金額の実際の値は、作業セットに関連するすべての入金会計取引から出金会計取引を差し引いたものを選択することで計算されます。この結果は、現在の入庫数量を合計入庫数量で除算した値で乗算されます。 完成品の有効な原価構成要素構造に転送済のすべての原価は、完了取引を使用して処理されます。
注意
入庫転記に実際原価を使用チェックボックスがオフのときに 「資材フローで外注」 が使用された場合、仕掛品振替時に、部分組立品の値が、属している外注作業に追加されます。 プロジェクトペギングが、入庫転記の実際原価を使用してジョブショップオーダ用に実装されている場合、仕掛品振替および完了は必須です。 作業が資材フローで外注される場合、ワークセンタ別の仕掛品は、外注機能によって処理されます。 完成品が在庫に移送された場合、またはワークセンタレベルで品目が隔離検査に移送された場合に完了が発生します。 仕掛品振替の方式 仕掛品振替は、組立が別のワークセンタに移動されると実行されます。実行方式は次のどちらかです。
仕掛品振替は製造オーダパラメータ (tisfc0100s000) セッションで以下の条件を満たしたときのみ使用可能です。
外注および仕掛品振替 部分組立品が外注先に委託されると、原価が外注仕掛品 (ticst0607m000) セッションに登録されます。これらの原価は、指定したパラメータに応じて、製造原価の見積または実際額に基づき計算できます。 部分組立品は、一部入庫を通じて工程から在庫へ納入できます。これが行われると、発生した実際製造オーダ原価の該当する部分が、出庫部分組立品の外注仕掛品の値に追加されます。 部分組立品入庫転記に実際評価を使用チェックボックスの設定に応じて、この金額は見積または実際額に基づきます。
部分組立品が倉庫に入庫されるたびに、外注作業にかかる実際原価の該当する部分が決定されます。この金額は、入庫部分組立品の外注仕掛品の値とみなされます。外注先に支払われる金額を取得するには、入庫数量と、購買オーダラインにリストされた価格を乗算します。 入庫部分組立品の実際の値は、さまざまな要素から構成され、すでに在庫内にある入庫部分組立品の入庫時の値を反映したものになります。
注意
外注先も作業を外注する場合、金額を所有部分と非所有部分に分割できます。これは顧客所有チェックボックスで指定します。 マルチサイト ワークセンタが複数の企業単位に属している場合、関係会社間取引モジュールのマルチサイト機能を使用することができます。マルチサイト機能は、会社間請求や文書出力などの手順から構成されています。
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