完成品単位原価 (ticst0510m000)

セッションの目的:  見積完成品単位原価と実際完成品単位原価の計算値を表示します。 製造オーダの完成品について、見積原価と実際原価が計算されます。

このセッションには、次の 2 つの表示があります。

  • ワークセンタベースの原価: ワークセンタ別の原価が表示されます。 原価は、詳細原価構成要素別に表示されます。
  • 品目ベースの原価: 完成品 (つまり、製造オーダ) 別の原価を表示します。 原価は、有効な原価構成要素構造の総計となります。

複数通貨システムを運用している場合、適切なメニューで通貨を切り替えることができます。

注意

製造オーダがクローズしている場合は、最終製品の実際完成品単位原価のみを表示できます。

製造オーダ (tisfc0501m000) 詳細セッションのワークセンタ別会計取引チェックボックスがオンの場合、製造オーダの仕掛品がワークセンタ別に記録されます。

 

製造オーダ
指定された納期で指定された数量の品目を製造するオーダ
製造オーダ
製造オーダの進捗状況を示す、製造オーダに割り当てられている状況。計画済文書出力済発行済などがあります。

指定可能な値

オーダ状況

品目
製造オーダによって製造される品目
原価を表示
完成品単位原価を表示する方法
ワークセンタ
原価のリンク先となるワークセンタ
顧客所有
このチェックボックスがオンの場合、原価がリンクされているワークセンタで使用される資材の一部は、顧客支給資材です。
計算日
見積最終単位原価の計算が最後に行われた日付

見積完成品単位原価の計算 (ticst0210m000) セッションで入力された計算日が現在の日付と異なる場合、入力された日付がこのフィールドに保存されます。

計算結果が完成品単位原価 (ticst0510m000) セッションに保存された場合にのみ、この日付が記入されます。 この日付を使用して、資材の原価の発効日を決定します。

見積原価を凍結
このチェックボックスがオンの場合、見積オーダ原価が凍結されます。

関連トピック

ワークセンタ別会計取引
このチェックボックスがオンの場合、ワークセンタごとの製造結果を表示できます。材料費および時間原価は、それらの原価が適用されるワークセンタに転記されます。

このチェックボックスがオフの場合、製造オーダごとの製造結果を表示できます。材料費、時間原価、および付加費用は、製造オーダの計算オフィスに転記されます。

注意

また、計算オフィス通貨は、製造オーダ (作業もワークセンタもなく、資材のみがある場合) にも使用されます。

通貨

見積原価を計算するとき、依存通貨システムを使用する場合は、使用する通貨もワークセンタ別会計取引チェックボックスによって決定されます。

  • チェックボックスがオンの場合 (ワークセンタ別製造結果)、原価計算の対象になっている原価計算ワークセンタの現地通貨が使用されます。
  • チェックボックスがオフの場合 (製造オーダ別製造結果)、計算オフィスの通貨が使用されます。

見積完成品単位原価

見積完成品単位原価の計算は、ワークセンタ別会計取引チェックボックスおよび原価を表示に応じて決まります。すなわち、原価の計算基準がワークセンタか品目かに依存します。

ワークセンタ別会計取引ワークセンタ基準原価品目基準原価
オフ12
オン34

 

1: 合計完成品単位原価は、詳細な原価構成要素ごとに各ワークセンタに転記されます。使用可能なワークセンタは計算オフィスのみです。原価は計算オフィスの通貨で表されます。

2: 合計完成品単位原価は、品目の有効な原価構成要素構造ごとに計算オフィスに転記されます。原価は計算オフィスの通貨で表されます。

3: 合計完成品単位原価は、詳細な原価構成要素ごとに原価計算ワークセンタまたは計算オフィスに転記されます。ワークセンタの原価には作業費および材料費が含まれます。計算オフィスの原価には、完成品付加費用およびリンクされていない資材の原価が含まれます (追加されます)。原価は原価計算ワークセンタの現地通貨で表されます。

4: 合計完成品単位原価は、品目の有効な原価構成要素構造ごとに計算オフィスに転記されます。原価は計算オフィスの通貨で表されます。

注意

完成品単位原価は、ワークセンタ基準および品目基準のどちらでも、完成品単位原価 (ticst0510m000) セッションで表示することができます。

仕掛品振替

ワークセンタ別会計取引チェックボックスがオフの場合、仕掛品振替は計算されません。製造結果は製造オーダ別に表示されるので、原価は製造オーダの計算オフィスに転記され、ワークセンタには転記されません。その結果、異なるワークセンタ間の仕掛品振替を計算する必要がありません。

能率差異および価格差異の計算

製造オーダがクローズされると、ワークセンタ別会計取引チェックボックスにより、能率差異および価格差異をどのレベルで計算するかが決定されます。ただし、転記は次のフィールドで定義される転記方法に依存します。

  • 能率差異の転記方法
  • 価格差異の転記方法
  • 能率差異の転記方法
  • 価格差異の転記方法

パフォーマンスについての注意

このフィールドの設定は、システムパフォーマンスやデータベースの拡張に影響することがあります。 詳細は、次の情報を参照してください: ワークセンタ別会計取引

原価構成要素
原価を分類するためにユーザが定義するカテゴリ

原価構成要素には次の機能があります。

  • 品目の標準原価、販売価格、または評価額を細分化する
  • 見積の製造オーダ原価と実際の製造オーダ原価との比較レポートを作成する
  • 製造差異を計算する
  • 原価計算モジュール内で、特定の原価の配分をさまざまな原価構成要素について表示する

原価構成要素は次のような原価タイプから成ります。

  • 材料費
  • 作業費
  • 材料費付加費用
  • 作業費付加費用
  • 仕掛品振替費用
  • 一般費用
注意

組立管理 (ASC) を使用する場合、一般費用タイプの原価構成要素は使用できません。

追加原価
このチェックボックスがオンの場合、製造中に原価が追加されます。

関連トピック

原価構成要素タイプ
原価タイプの登録に使用する分類。原価タイプによって、原価のソースをより詳しく表示することができます。

指定可能な値

使用可能な原価タイプ

通貨
原価を表す通貨
見積単位数
計算された見積単位数。 これらの数は、製造オーダの出庫資材 (ticst0101m100) セッションおよび見積/実際時間原価 (ticst0502m000) セッションで製造オーダに関して概算されます。
見積額
計算された見積単位原価の金額。 これらの原価は、製造オーダの出庫資材 (ticst0101m100) セッションおよび見積/実際時間原価 (ticst0502m000) セッションで製造オーダに関して概算されます。
実際単位数
在庫から出庫される実際の単位数。 この数によって、実際原価が決まります。

実際原価は、次の理由によって、見積値と異なる可能性があります。

  • 最終調整
  • 資材の交換
  • 産出率の変動
実際額
最終製品の実際完成品単位原価

実際原価は、次の理由によって、見積値と異なる可能性があります。

  • 最終調整
  • 資材の交換
  • 産出率の変動

 

通貨オフィス/現地の切替
LN によって、通貨システムが複数通貨から単一通貨、または単一通貨から複数通貨に変更されます。