加速償却

加速償却とは、特定年度における追加額で資産を減価償却することをいいます。加速償却を年次標準減価償却額の最大 100% まで (資産価値がゼロに達するまで) 許可している国もあります。加速償却を行うと、減価償却期間が短縮されます。加速償却取引は、特定の元帳勘定に転記する必要があります。

加速償却金額 (減価償却累計額の割合として表す) は必須入力です。割合は 100% 以下でなければなりません。

加速償却は標準減価償却と同じルールに従います。標準減価償却が中断されると、加速償却も中断されます。資産の実際の使用が変更された場合、その変更に応じて加速償却を短縮または中断することができます。

注意

加速償却の場合、以降の期間は通常減価償却額を変更できません。

加速償却を実行するには

一括減価償却累計額 (tffam1208m000) セッションを使用すると、特定範囲の資産帳簿を追加金額で減価償却できます。この減価償却の実行可能頻度は、年 1 回のみです。

任意の期間に対して加速償却を実行できるようにするには、加速償却実行の対象となる最初の期間開始まで資産を減価償却しておく必要があります。以降の期間は減価償却を実行しないでください。

この処理を確実に行うために、一括減価償却累計額 (tffam1208m000) セッションを実行する場合、LN は資産帳簿の最終減価償却日に基づいて、それまでの期間については通常減価償却を実行し、それ以降の期間については必要であれば減価償却を修正します。

LN で加速償却を実行すると、加速償却および追加の減価償却が計算されて転記されます。詳細については、固定資産/加速償却を参照してください。

資産帳簿 (tffam1510m000) セッションの加速償却チェックボックスで、資産の加速償却を実行するかを指定します。

加速償却の振戻

加速償却を振り戻した場合、LN で加速償却が振り戻され、加速償却の処理日以降の期間の通常減価償却も振り戻されます。振戻後は、振戻処理の実行年度以降は、減価償却をマニュアルで実行する必要があります。

過去の特定年度を対象範囲に加速償却を振り戻した場合、加速償却を振り戻した最終期間以降の期間については、通常減価償却をマニュアルで実行する必要があります。

作成済振戻取引については、一括減価償却累計額 (tffam1208m000) セッションの仕訳を入力しないチェックボックスのオン/オフとは無関係に、オリジナル取引の仕訳がある場合にのみ LN によって仕訳が作成されます。

資産に対して実行された加速償却をすべて振り戻すと、LN により資産帳簿 (tffam1510m000) セッションの加速償却チェックボックスがオフになります。