販売スケジュールの調整

非参照販売スケジュールが承認される前に、販売スケジュールの超過納入または不足納入をチェックできます。

注意
  • 参照販売スケジュール、資材発行、ピックアップシート、および納入契約の超過納入または不足納入はチェックまたは調整されません。
  • 販売スケジュールの調整は、販売スケジュール手順ではオプションのステップです。
  • 外部構成要素データに基づいて販売スケジュール累計を同期すると、引き続き調整機能を実行できます。ただし、スケジュール調整は外部構成要素によっても処理される可能性があるので、これは論理的ではありません。詳細は、次の情報を参照してください: 累計基準の外部構成要素データを同期するには

受領した販売スケジュール要件を調整するには、次のいずれかを実行します。

注意

販売スケジュールが条件契約にリンクされた販売契約に基づく場合、また条件契約についてスケジュール条件 (tctrm1131m000) セッションの販売スケジュールの調整活動適用チェックボックスと販売スケジュールの自動調整チェックボックスがオンになっている場合、販売スケジュールの調整は自動的に行われます。

不足納入または超過納入を特定するために実行される計算は、使用する累計モデルによって異なります。この累計モデルは、品目 - 販売取引先 (tdisa0510m000) または販売契約ラインロジスティックデータ (tdsls3102m000) セッションの累計モデル使用フィールドで指定されます。

次の累計モデルを使用できます。

  • オーダ基準
  • 入庫基準
注意

すべての販売スケジュールの累計について累計リセット日が等しい場合のみ、超過納入または不足納入が計算可能になります。

オーダ基準

取引先とオーダ基準累計モデルを使用することを合意する場合、取引先は販売スケジュールの新しい所要量を送信するときに優先所要累計を提供します。取引先が所要量を送信するたびに、新しい販売スケジュール改訂番号が作成されます。

オーダ基準 CUM モデルの超過納入または不足納入を判断するため、次の計算が実行されます。

合計調整数量 = 出荷済累計 - 優先所要累計
            
注意

販売スケジュール (tdsls3111m000) セッションで、出荷済累計優先所要累計を表示できます。

この計算結果がマイナスの場合、出荷数は取引先が必要とする数量を下回っています。このため、合計調整数量について新しい販売スケジュールラインが作成されます。この販売スケジュールラインの所要量タイプは、即時です。

この計算結果がプラスの場合、出荷数は取引先が必要とする数量を上回っています。このため、次の販売スケジュールラインの所要数量が合計調整数量で減算されます。販売スケジュールラインの所要数量が減ると、その販売スケジュールラインの状況は調整済になります。合計調整数量が次の販売スケジュールラインの所要数量以上の場合、この販売スケジュールラインは取り消されます。そのため、合計調整数量のバランスが取れるまで、販売スケジュールラインが取り消され、販売スケジュールライン所要量が調整される間、取消済状況が維持されます。所要数量がゼロの販売スケジュールラインの詳細は、販売スケジュールラインのゼロ所要数量を参照してください。

注意

計算結果がプラスの場合、その結果は、まず超過納入ライン (存在する場合) から差し引かれ、次に未納入のラインから差し引かれます。

購買管理の次のスケジュール出庫日: 9 月 18 日

日付17-0918-0919-0920-0921-09
ライン番号1--23
オーダ済10--1010
入庫済10--100
不足分----10

 

ライン番号 2 は次のスケジュール出庫日前にすでに入庫しているため、数量 10 は在庫に保管されます。9 月 20 日に 10 個という需要が 9 月 19 日に 20 個という需要に変更された場合、企業計画は在庫の 10 個を使用し、残りの 10 個については別のラインが追加されます。

日付17-0918-0919-0920-0921-09
ライン番号1-423
オーダ済10-101010
入庫済10-0100
不足分--10-10

 

購買管理から販売管理に数量が通知されると、次の出庫日以降に納入されるスケジュールライン数量は超過納入とみなされますが、次のように、スケジュール出庫日の 1 つのラインで通知されます。

日付17-0918-0919-0920-0921-09
オーダ済-1010-10

 

販売管理で合計出荷済数量が 20 の場合次の計算が実行されます。

合計出荷済累計 (20) - 優先所要累計 (10) = 10

販売管理は、次のように過剰納入を調整します。

日付17-0918-0919-0920-0921-09
オーダ済--10-10

 

最初の販売スケジュールライン、つまり購買管理の納入済ラインの所要数量が調整されます。

入庫基準

取引先と入庫基準累計モデルを使用することを合意した場合、取引先は販売スケジュールの新しい所要量を送信するときに入庫済累計を提供します。入庫済累計には取引先がこれまでに販売スケジュールで受領したすべての数量の合計が含まれています。取引先が所要量を送信するたびに、新しい販売スケジュール改訂番号が作成されます。

入庫基準累計モデルについて超過納入または不足納入が判断可能になるように、次の計算が実行されます。

合計調整数量 = 出荷済累計 - 入庫済累計
            
注意

販売スケジュール (tdsls3111m000) セッションで、出荷済累計入庫済累計を表示できます。

この計算結果がプラスの場合、出荷数は取引先が受領した数量を上回っています。この結果、出荷済累計入庫済累計の差異の分は輸送中であるとみなされます。このため、次の販売スケジュールラインの所要数量から合計調整数量が減算されます。販売スケジュールラインの所要数量が減ると、その販売スケジュールラインの状況は調整済になります。合計調整数量が次の販売スケジュールラインの所要数量以上の場合、この販売スケジュールラインは取り消されます。そのため、合計調整数量のバランスが取れるまで、販売スケジュールラインが取り消され、販売スケジュールライン所要量が調整される間、取消済状況が維持されます所要数量がゼロの販売スケジュールラインの詳細は、販売スケジュールラインのゼロ所要数量を参照してください。

この計算結果がマイナスの場合、出荷数は取引先が受領した数量を下回っています。この場合、販売スケジュールラインは調整されませんが、レポートに警告メッセージが追加されます。この理由は、入庫基準 CUM モデルでは、取引先が差異を解決する責任を担っているからです (購買スケジュール累計も参照)。この場合、販売スケジュール請求ライン (tdsls3140m200) セッションでの修正レコードの作成を決定できます。請求書訂正に関する情報の詳細は、販売スケジュールと請求を参照してください。

調整処理が実行された後で、調整された販売スケジュールラインと新しく作成された販売スケジュールラインがまだ承認されていない場合、販売スケジュールの承認 (tdsls3211m000) セッションで承認できます。