原価構成要素設定
品目の原価、販売価格、評価額を分解するには、原価構成要素を使用します。原価構成要素を使用すれば、標準原価計算モジュールで見積原価と実際原価を比較できるほか、製造差異の計算、原価の分析が可能です。
原価構成要素を詳細に設定すると、品目 - 計算済評価額 (ticpr2540m000) セッションと品目 - 標準評価額 (ticpr3540m000) セッションで詳細レコードが作成されます。統合取引は原価構成要素別に記録されるため、追加の財務統合取引が作成されます。また、詳細な原価構成要素設定では、販売や倉庫管理などの領域でも追加の原価詳細が作成されます。これによりデータベースが増大し、パフォーマンスが悪化します。特に、製造完了処理や品目入庫処理時はその影響が顕著になります。
有効な原価構成要素構造 (ticpr0112m000) セッションに表示される有効原価構成要素構造の原価構成要素の数をできるだけ少なくします。最も少ない場合で、総計原価構成要素が 3 つになります。資材、作業、付加費用にそれぞれ 1 つずつです。パフォーマンスの観点からは、次のようにすることが推奨されます。
原価構成要素の数を減らす
- すべての作業費レートに 1 つの作業費構成要素
- すべての外注費レートに 1 つの原価構成要素
- 品目付加費用および倉庫付加費用に 1 つの原価構成要素
- 実際労務費レートに 1 つの原価構成要素 (従業員管理)
必要な原価構成要素のみを使用するようにしてください。
総計原価構成要素を使用する
原価は、マルチレベル部品表の (詳細) 原価構成要素を使用して計算されます。評価額 (実際価格) の同様の計算でも、製造品目の場合は特に多数の原価構成要素を持つ価格構造になります。倉庫移動、仕掛品に出庫などの場合は、すべての原価構成要素について転記が生じます。ただし、この詳細原価情報によって倉庫管理に機能的な値が増えることはありません。原価構成要素を総計する場合、会計取引の原価構成要素の数が減ります。このため、品目 - 原価計算 (ticpr0107m000) セッションで定義されている 3 つの原価構成要素に、作業費、材料費、付加費用を総計してください。
品目 - 原価計算 (ticpr0107m000) セッションで標準原価構成要素体系を入力しない場合、製造オーダ原価、製造オーダ差異、付加費用は総計原価構成要素別に転記されます。これにより、パフォーマンスが改善され、データベースの増大が抑えられます。
パフォーマンスについての注意
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CPU への影響:
Yes
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データベース拡張への影響:
Yes