積荷構築処理の実行例以降の例では、輸送オーダのグループから積荷と出荷を作成するために積荷構築エンジンが行う各ステップの結果を示します。最初のステップで作成された結合輸送オーダ、2 番目のステップで作成されたストップと運送は中間データであり、実際の計画結果、および最後のステップで作成された積荷と出荷を分析するために使用されます。まず、積荷計画が作成される入力データを示します。この入力データには、以下の情報が含まれます。
最初のセットの輸送オーダについては、直接出荷計画方法および統合計画方法を使用して積荷計画が作成されます。2 番目のセットの輸送オーダについては、プール計画方法を使用して積荷計画が作成されます。 入力データ 以下の輸送オーダについて、直接出荷計画方法を使用して積荷計画 1 が作成され、統合計画方法を使用して積荷計画 2 が作成されます。
輸送オーダ 001、002、003 では、以下の運送業者を使用できます。
積荷計画 2 では、標準経路 OW-A-B が使用されます。この標準経路は、所有倉庫、顧客 A、および顧客 B がある住所をカバーします。 以下の輸送オーダでは、プール計画方法を使用して積荷計画 3 が作成されます。
輸送オーダ 004 および 005 では、経路計画 CH-SE (Central Holland - South England) が使用されます。この経路計画には、以下のプロセスが含まれます。
輸送オーダ 004 はハーグからロッテルダムまでトラックで輸送されます。輸送オーダ 005 はアムステルダムからロッテルダムまでトラックで輸送されます。ロッテルダムで、両方の輸送オーダが貨物船に積み込まれ、英国のシーアネスに輸送されます。シーアネスで、商品はトラックに積み込まれ、輸送オーダ 004 はルートンへ、輸送オーダ 005 はウィンザーへ輸送されます。 輸送オーダ 004 および 005 では、以下の運送業者を使用できます。
Speedex Int BV は、ハーグ、アムステルダム、ロッテルダムからの輸送を担当します。Overseas Ltd. はロッテルダムから北海を渡りシーアネスへ商品を輸送し、TransIt Ltd. は英国内の輸送を担当します。 この例の輸送オーダにおいて、積込住所から荷降住所までの距離および運送時間は以下のとおりです。
運送時間は、距離と輸送手段グループの平均速度から求めます。
注意
便宜上、これらの例では、積込および荷降しの時間、積込および荷降しの待ち時間は使用しません。 結合輸送オーダ 輸送オーダから出荷と積荷を作成するために積荷構築エンジンが行う最初のステップは、結合輸送オーダの作成です。これには、積荷/荷降住所、タイムウィンドウ、およびその他いくつかの属性別の輸送オーダラインのグループ化が含まれます。これについては、積荷構築処理で説明します。 輸送オーダ 001、002、003 について積荷構築を行う場合、積荷構築エンジンは以下の結合輸送オーダを作成します。 輸送オーダ 001、002、003: 積荷計画 1 直接出荷、積荷計画 2 統合
この表は、結合輸送オーダの最も重要なデータを示しています。詳細については、結合輸送オーダ (fmlbd1520m000) セッションで示します。オーダラインの積込/荷降日、積込/荷降住所、その他のプロパティが一致しているので、輸送オーダ 001 と 003 の輸送オーダラインが結合され、結合輸送オーダ 100001 になります。
注意
どの計画方法を使用しても、輸送オーダの結合方法には影響ありません。このため、直接出荷、統合、プールのどの計画方法を使用しても、輸送オーダ 001、002、003 は同じように結合されます。 輸送オーダ 004 および 005: 積荷計画 3 プール 輸送オーダ 004 および 005 に対して積荷計画を作成した場合、以下の結合輸送オーダが作成されます。
この表は、結合輸送オーダの最も重要なデータを示しています。詳細については、結合輸送オーダ (fmlbd1520m000) セッションで示します。輸送オーダ 004 および 005 では、これらの輸送オーダのオーダラインの積込/荷降日、住所、その他のプロパティが一致していないので、個別の輸送オーダが作成されています。 ストップおよび運送 積荷構築処理の 2 番目のステップは、結合輸送オーダからのストップおよび運送の作成です。 輸送オーダ 001、002、003: 積荷計画 1 直接出荷 積荷計画 1 については、積荷構築エンジンは以下の運送およびストップを作成します。
運送は、運送 (fmlbd2500m000) セッションに表示されます。 この運送業者が選択されているのは、運送業者のカレンダー、積込住所と荷降住所のカレンダーによれば運送業者が使用可能であり、積荷計画に使用される運送業者/LSP 選択基準の基準を満たしているためです。 この輸送手段グループが選択されているのは、これが選択した運送業者に割り当てられている輸送手段グループであり、また、輸送オーダラインの輸送手段グループおよび品目の組合せコードや輸送タイプといったプロパティが競合しないためです。運送業者/LSP 選択基準の詳細については、輸送計画パラメータ (fmlbd0100m000) を参照してください。この例では、運送業者および輸送手段グループは、輸送オーダまたは輸送オーダラインに入力されていません。 運送 000000000150 について、LN はストップコード 100000000001 を作成します。ストップコード 100000000001 には、積荷ストップと荷降ストップがあります。運送 000000000151 について、LN はストップコード 100000000002 を作成します。ストップコード 100000000002 には、積荷ストップと荷降ストップがあります。 ストップは、ストップ (fmlbd1500m000) セッションに表示されます。
注意
LN では、小数点以下の分数は切り捨てられます。たとえば、運送時間が 01:19:20 の場合は、01:19 になります。この変換により、計画の計算に若干の影響が生じます。
積込日および荷降日のフィールドについて、ストップの積荷日と荷降日フィールドを参照してください。 輸送オーダ 001、002、003: 積荷計画 2 統合 積荷計画 2 については、積荷構築エンジンは以下のストップおよび運送を作成します。
この運送業者が選択されているのは、運送業者のカレンダー、積込住所と荷降住所のカレンダーによれば運送業者が使用可能であり、積荷計画に使用される運送業者/LSP 選択基準の基準を満たしているためです。 この輸送手段グループが選択されているのは、これが選択した運送業者に割り当てられている輸送手段グループであり、また、輸送オーダラインの輸送手段グループおよび品目の組合せコードや輸送タイプといったプロパティが競合しないためです。運送業者/LSP 選択基準の詳細については、輸送計画パラメータ (fmlbd0100m000) を参照してください。この例では、運送業者および輸送手段グループは、輸送オーダまたは輸送オーダラインに入力されていません。 この標準経路が選択されたのは、積荷計画 2 が基づく輸送オーダの積荷住所と荷降住所をこの経路がカバーしていて、積荷計画に使用される運送業者/LSP 選択基準を満たしているためです。
注意
統合計画方法を使用して作成された積荷計画 2 には、所有倉庫から顧客 A、顧客 B までの運送が 1 つあり、ここですべての商品が 1 台の車両を使用して輸送されます。直接出荷計画方法が使用される積荷計画 1 には運送が 2 つあり、1 つは所有倉庫から顧客 A まで、もう 1 つは所有倉庫から顧客 B までで、それぞれの運送に別々の車両が使用されます。 運送 000000000153 について、LN はストップコード 100000000001 と 100000000002 を作成します。ストップコード 100000000001 には、積荷ストップと荷降ストップがあります。ストップ 100000000002 には、荷降ストップがあります。
積込日および荷降日のフィールドについて、ストップの積荷日と荷降日フィールドを参照してください。
注意
LN では、小数点以下の分数は切り捨てられます。たとえば、運送時間が 01:19:20 の場合は、01:19 になります。この変換により、計画の計算に若干の影響が生じます。 輸送オーダ 004 および 005: 積荷計画 3 プール 輸送オーダ 004 および 005 が含まれる積荷計画 3 については、積荷構築エンジンは積荷計画に選択されている経路計画の各プロセスごとに運送を 1 つずつ作成します。各運送ごとにストップが 1 つずつあり、それぞれのストップに積荷ストップと荷降ストップがあります。 下表に、それぞれの運送がカバーする輸送オーダ、経路計画プロセス、積荷/荷降住所を示します。
下表に、ストップおよび運送の最も重要なデータを示します。ストップおよび運送の詳細は、ストップ (fmlbd1500m000) セッションおよび運送 (fmlbd2500m000) セッションに表示されます。
最小および最大積込日ならびに最小および最大荷降日のフィールドの詳細については、ストップの積荷日と荷降日フィールドを参照してください。 積荷と出荷 積荷構築処理の 3 番目のステップは、直前のステップで作成したストップおよび運送から積荷と出荷を作成することです。 輸送オーダ 001、002、003: 積荷計画 1 直接出荷 積荷計画 1 については、積荷構築エンジンは以下の積荷および出荷を作成します。
輸送オーダ 001 と 003 が結合され、出荷 SHP0105 に変換されて、積荷 LD0250 に取り込まれます。目的地が異なる輸送オーダ 002 は出荷 SHP0106 に変換され、積荷 LD0251 に取り込まれます。これらの積荷は直接出荷計画方法で計画されているため、個別に輸送されます。 輸送オーダ 001、002、003: 積荷計画 2 統合 積荷計画 2 については、積荷構築エンジンは以下の積荷および出荷を作成します。
統合計画方法は、輸送経路が重複している場合は必ず、それらの出荷を結合して積荷にまとめます。積荷計画 2 では、それぞれの出荷で積荷住所が同じであり、選択されている標準経路で荷降住所がカバーされています。この積荷計画の出荷では同じ標準経路が使用されるので、同一の積荷に出荷が統合されます。 輸送オーダ 004 および 005: 積荷計画 3、プール 積荷計画 3 については、積荷構築エンジンは以下の積荷および出荷を作成します。
経路計画の各先行プロセスおよび後続プロセスごとに、それぞれのプロセスの経路が異なるため、個別の積荷が作成されます。これらの各プロセスごとに、出荷が 1 つずつあります。 メインプロセスは、商品すべてを積荷 LD0254 という 1 つの積荷で輸送する輸送経路部分です (この貨物船には、商品すべてを輸送できるだけの十分な積込能力があります)。積荷 LD0254 では、積荷計画 3 の輸送オーダごとに 1 つずつ、合わせて 2 つの出荷が輸送されます。この表の 「輸送オーダ/ライン」 カラムは、輸送オーダの商品がどの積荷および出荷で輸送されるのかを示しています。 計画積荷日は、積荷ストップの最適日と同じです。計画荷降日は、荷降ストップの最適日と同じです。計画の積荷および出荷の作成元である輸送オーダおよび輸送オーダラインの概要は、計画別輸送オーダライン (fmlbd3150m100) セッションに示します。出荷明細は出荷 (fmlbd3100m000) および出荷ライン (fmlbd3150m000) セッションに表示され、積荷明細は積荷 (fmlbd4100m000) に表示されます。
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