輸送手段選択

輸送は、個々の輸送手段に対して輸送計画ができるようにします。この機能では、独自の輸送体系を持つ組織の輸送計画をサポートしますが、所有していない輸送手段の計画を立てることもできます。

輸送オーダのある範囲に対して積荷構築を行ったとき、選択された輸送オーダから作成された積荷に使用可能な輸送手段がスケジュールされます。輸送手段が定義されていない場合、具体的な輸送手段を割り当てずに積荷が作成されます。利用可能な輸送手段が不足している場合、利用可能な輸送手段は、輸送オーダに対して作成された最初の積荷にスケジュールされ、その後の積荷に対しては輸送手段はスケジュールされません。このような場合、輸送は輸送手段を割り当てない旨の警告を表示しません。

輸送手段はまず、運送時間 (開始日から終了日まで) が最も長い積荷に割り当てられます。運送時間が同じ積荷が存在する場合は、開始日が最も早い積荷に割り当てられます。これにより、運送時間が短い数多くの運送に複数の輸送手段が割り当てられるのを防ぐことができます。複数の輸送手段を多数の短い運送に割り当てると、長い運送用に利用可能な輸送手段が残らない場合があります。

積荷構築の実行後は、マニュアルで輸送手段を変更したり、積荷に割り当てることができます。

実際の積荷計画

積荷計画が実際になると、LN はこの積荷計画の輸送手段がまだ利用可能かどうかをチェックします。先に実際になった別の積荷計画にすでに輸送手段が割り当てられていたり、カレンダーが変更された (使用可能時間の変更) 場合は、その輸送手段が使用できなくなることがあります。

輸送手段が使用できなくなった場合は、エラーメッセージが表示されます。そのような場合は、別の輸送手段を選択する必要があります。利用可能な輸送手段が残っていない場合は、輸送手段なしで計画を立てることができます。その場合は積荷から輸送手段を削除する必要があります。

計画積荷

計画積荷で輸送手段をマニュアルで変更する場合、輸送手段の利用性がチェックされます。変更した輸送手段が利用できない場合、その旨の警告が表示されます。

期限切れ積荷

積荷計画が期限切れに設定された場合、使用可能基準を満たしていれば、この計画の積荷に割り当てられた輸送手段が他の計画で再度使用できるようになります。

注意

輸送オーダライン (fmfoc2101m000) セッションの輸送手段フィールドにマニュアルで入力した輸送手段に対しては、異なる方法で積荷構築が動作します。

輸送手段の使用可能基準

積荷がスケジュールされるには、輸送手段が使用可能である必要があります。輸送手段の利用性は輸送手段カレンダーに表示されます。このカレンダーは、輸送手段カレンダー (fmlbd0560m000) セッションに表示されます。 輸送手段カレンダーには、輸送手段に使用される実際カレンダーからのデータ、および特定の積荷に対してスケジュールされている輸送手段の使用不可状況が表示されます。

輸送手段が使用可能か使用不可かどうかは、以下の基準により決まります。

  • 輸送手段は、その輸送手段に対して選択された実際カレンダーにしたがって使用できる必要があります。輸送手段に実際カレンダーが定義されていない場合、その輸送手段に関係する運送業者の取引先のカレンダーまたは会社のカレンダーを選択できます。
  • 輸送手段はまず、運送時間 (開始日から終了日まで) が最も長い積荷に割り当てられます。運送時間が同じ積荷が存在する場合は、開始日が最も早い積荷に割り当てられます。これにより、運送時間が短い数多くの運送に複数の輸送手段が割り当てられるのを防ぐことができます。複数の輸送手段を多数の短い運送に割り当てると、長い運送用に利用可能な輸送手段が残らない場合があります。
  • 輸送手段の運送業者および輸送手段グループまたは輸送手段の組合せは、積荷に対して選択されたものと同じである必要があります。
  • 同じ期間の同じ積荷計画にある積荷ですでに使用している場合は、その輸送手段を利用できません。
  • 積荷が重複しない場合は、輸送手段を積荷計画の複数の積荷に利用できます。
  • 実際状態の積荷計画において、一定の期間輸送手段が存在している場合、その輸送手段は同じ期間に他の積荷計画で使用できません。
  • 積荷計画に対して複数計画の輸送手段を認可チェックボックスがオンで、同じ期間にまだ実際状況になっていない他の計画に輸送手段がすでに存在している場合は、その輸送手段を積荷計画で使用できます (輸送手段が他の計画の計画状況の積荷に存在している場合は、その輸送手段を使用可能です)。輸送手段が複数の計画で計画される可能性のある場合、既存の計画で一番使用度の低い輸送手段が最初に選択されます。このオプションにより、すべて実際状況になる複数の計画に同じ輸送手段を割り当てた場合に生じる競合を回避することができます。1 つの積荷計画だけを実際状況にすることができます。他の積荷計画には、別の輸送手段を選択する必要があります。
  • 積荷計画に対して複数計画の輸送手段を認可チェックボックスがオンでなく、同じ期間にまだ実際状況になっていない他の計画に輸送手段がすでに存在している場合は、その輸送手段を積荷計画で使用できません。なお、実際に使用し、実際状況にする積荷計画は 1 つだけであるものの、代替の積荷計画を多数生成した場合、使用可能な輸送手段がなくなる可能性があります。
  • 前回の積荷の荷降住所から次の積荷の積荷住所まで時間内に移動できる場合のみ、輸送手段が利用可能になります。これは、同じ積荷計画にあるすべての積荷と、その輸送手段が割り当てられている他の積荷計画にある実際状況のすべての積荷に適用されます。