同期オブジェクト (danch2510m000)

セッションの目的:  同期オブジェクトを表示して保守します。セッションを開始すると概要ダイアログが起動します。同期オブジェクトを追加または更新すると、詳細ダイアログが起動します。

概要ダイアログ

このダイアログには、既存の同期オブジェクトの概要が表示されます。同期オブジェクトは追加または削除することができます。同期オブジェクトは、実行中の場合には削除することができません。

注意

変更発行 (PublishChanges) メソッドおよび 変更非発行 (UnpublishChanges) メソッドをビジネスオブジェクト層で有効なメソッドとして使用すると、同期オブジェクトが自動的に追加および削除されます。

既存の同期オブジェクトを複製すると、選択とフィルタテキストも複製されます。また、ランタイム情報 (構成ライブラリ、監査プロファイルおよび日付/時刻) は元の同期オブジェクトにのみ属するので、この情報はリセットされます。

詳細ダイアログ

このダイアログには、同期オブジェクトの詳細が表示されます。同期オブジェクトを更新できます。ただし、サーバが現在実行中である場合、設定の変更はサーバを停止してから続行するか、再起動した後にのみ有効になることに注意してください。サーバ実行中に変更を保存すると、このことを説明する警告メッセージが表示されます。

また、サーバ実行中あるいは以前から実行中のときに、ビジネスオブジェクト名選択、またはフィルタを変更すると、警告が表示されます。これらの変更は、既存のクライアントに影響を及ぼします。

ビジネスオブジェクトと同じ名前の同期オブジェクトが、パブリックインターフェイスではなく、セッションを介して作成されている場合は、パブリックインターフェイスを介してこのオブジェクトを変更したり削除したりすることができます。この理由から、このセッションには次の制約が課されます。

  • ビジネスオブジェクトと同じ名前の同期オブジェクトは、「マニュアル」 で作成できません
  • そのような同期オブジェクトに対するビジネスオブジェクト名は変更できません。その他の設定は変更可能で、開始や停止も実行できます
  • ビジネスオブジェクト名を持つ同期オブジェクト (すなわち、パブリックインターフェイスを介して作成された同期オブジェクト) の選択またはフィルタを変更すると、警告メッセージが表示されます。ビジネスオブジェクト名と同じ名前の同期オブジェクトに対する選択を、ユーザが変更できなければならない点に注意してください。これは、パブリックインターフェイスでは 「includeUnchanges」 の設定を変更できませんが、顧客による変更要求が予想されるためです。このようなオブジェクトを変更する唯一の方法として、「同期オブジェクト」 セッションを使用します。

制限事項: ビジネスオブジェクトが後から配布されても、同じ名前を持つ同期オブジェクトがすでに存在するかどうかはチェックされません。したがって、このような同期オブジェクトは、変更発行 (PublishChanges) 要求によって上書きすることができます。

 

同期オブジェクト
同期オブジェクト記述
同期オブジェクトの論理名または記述
ビジネスオブジェクト名
ビジネスオブジェクトリポジトリからのビジネスオブジェクトの名前

ビジネスオブジェクト (ttadv7503m000) セッションにズームできます。このセッションには、現在のビジネスオブジェクトが表示され、開発 VRC は表示されません。

このフィールドには値を入力する必要があります。

選択
どの構成要素および属性を含めるのか、また、変更がない場合にどの構成要素および属性も含めるのかを定義する XML 構造のテキスト

テキストはセッションに直接表示されます。

テキストは、次の 2 つの方法で編集できます。

  • セッションで直接編集
  • セッションの標準ツールバーにあるテキスト編集コマンドを使用して編集。このコマンドを実行すると、別個のウィンドウでテキストエディタが起動します。テキストの幅や長さによっては、このテキストエディタが役立ちます

例を含む詳細については、選択 を参照してください。

フィルタ
どんなオブジェクトまたは構成要素インスタンスを含めるかを定義する XML 構造のテキスト

このフィールドが空の場合は、フィルタは使用されません。

テキストはセッションに直接表示されます。

テキストは、次の 2 つの方法で編集できます。

  • セッションで直接編集
  • セッションの標準ツールバーにあるテキスト編集コマンドを使用して編集。このコマンドを実行すると、別個のウィンドウでテキストエディタが起動します。テキストの幅や長さによっては、このテキストエディタが役立ちます

例を含む詳細については、フィルタ を参照してください。

バッファサイズ
バッファで使用されるメモリ (Mb 単位)

バッファは、変更および未変更のデータ (異なる時点で読み取られる可能性がある) に矛盾がないことを確認するため、訂正機構に使用されます。バッファサイズが超過すると、データはファイルにスワップされます。

読取遅延
監査ファイルへのトランザクションの記録から、同期サーバによるトランザクションの読取までの間の遅延 (秒単位)。削除遅延は、「dirty read」 を使用するデータベースにのみ必要です。

Oracle (DB2、SQL Server、Informix) 以外の他のデータベース管理システム (DBMS) を使用すると、その DBMS では 「dirty read」 モードが使用されます。つまり、ある処理からコミットされていない (かつ不完全な) トランザクションを他の処理で読み取ることができます。

不完全なトランザクションが読み取られないようにするには、「読取遅延」 を指定します。読取遅延は、監査証跡によって記録されてから 1 秒または数秒経過したトランザクションのみ選ばれることを示します。これによって、完全なトランザクションのみ確実に選ぶことができます。

DBMS の使用が 「dirty read」 を伴う場合は、数秒間の読取遅延を設定する必要があります。通常は 4、5 秒にしておくと安全です。負荷の大きいシステムでは、少し高い値を選択することができます。Oracle を使用する場合は、読取遅延設定を 0 にすることができます。

調査頻度 (秒単位)
処理中のトランザクションがない場合に、監査証跡がチェックされる頻度を示します。デフォルトの設定は 1 秒に 1 回ですが、頻度を加減することができます。

調査頻度は 0 より大きくします。調査頻度を高く (10 より大きく) すると、パフォーマンスへの影響に関する警告メッセージが表示されます。

注意

同期サーバが監査証跡からトランザクションを読み取ると、これらのトランザクションが選ばれて迅速に処理されます。ただし、新しいトランザクションが到着しない場合、デフォルトによりサーバは 1 秒に 1 回の調査を行います。監査証跡が非常に大きい場合 (たとえば、数年間削除されていなかったため)、この頻度で調査を行うとシステムにとって相当なオーバーヘッドになります。このような理由から、調査頻度を下げることができます。1 秒あたりの試行回数の代わりに、1 試行あたりの秒数を設定します。1 秒あたりの再試行回数 1 ~ 99、または 1 回の再試行あたり 1 ~ 99 秒を指定できます。デフォルト値は 1 です (1 秒あたりに 1 試行と 1 試行あたりに 1 秒は同じです)。

調査頻度が比較的高い場合は、システムパフォーマンスへの影響 (大きい負荷による) に関する警告メッセージが表示されます。調査頻度が比較的低い場合は、バックログの増加と不整合の危険性 (未変更のデータをビジネスオブジェクトの変更に追加する場合) に関する警告メッセージが表示されます。再試行回数が 1 秒あたり 1 回より少ない場合、入ってくるトランザクションがしばらくの間処理されないので、サーバのバックログが増加します。この理由から、使用可能な再試行 1 回あたりの秒数に境界が設定されます。

ログフォルダ
エラーが記録されるフォルダ

ログフォルダを指定すると、そのフォルダが存在するかどうかチェックされます。フォルダが存在しない場合は、新たに作成されます。

フォルダを作成できない場合や、フォルダにファイルを書き込みできない場合には、エラーメッセージが表示されます。

ログフォルダは、常に指定する必要があります。

変更同期の追跡
このチェックボックスがオンの場合、追跡が行われます。詳細な技術情報は、ログフォルダの追跡ファイルに記録されます。

追跡ログはトラブルシューティングに使用できます。追跡ログからは、サーバログファイルより詳細な情報が分かります。このファイルには、どのトランザクションが読み取られたか、どのように処理されたかなど、サーバのアクティビティが示されます。例外だけでなく、正常に処理されたトランザクションも記録されます。

記録されるデータ量は、同期オブジェクトに指定された追跡レベルによって異なります。

注意

追跡オプションはトラブルシューティングにのみ使用してください。追跡によりパフォーマンスが低下します。

追跡レベル
追跡の詳細レベル 次のレベルのいずれかを選択できます。
  • 低: サーバアクティビティと実行中の処理ステップを示すイベントのみ記録されます。処理中のトランザクションごとに、トランザクション ID とコミット時刻のみ書き込まれます
  • 中: イベントのほか、一部のトランザクションデータが記録されます。トランザクションデータについては、処理の開始時 (監査証跡からトランザクションを読み込んだ直後) の状況、処理の終了時の状況、およびエラー発生時の状況のみ記録されます
  • 高: イベントとトランザクションデータの詳細が記録されます。各処理ステップ後のトランザクションデータの状況が記録されます。このため、追跡ファイルが非常に大きくなる場合があります
現行仮想マシンで変更同期用にサーバを実行
このチェックボックスがオンの場合、 同期サーバは、BW インターフェイスと同じ仮想マシンで実行します。この設定は、構成ライブラリのデバッグまたはプロファイリングを行う場合に必要です。現行仮想マシンで実行することにより、単一の仮想マシンで複数のサーバを実行することもできます。ただし、サーバのパフォーマンスに影響を及ぼします。同期サーバを起動した後は、BW インターフェイスの実行を維持しなければならないことに注意してください。
注意

このチェックボックスは、トラブルシューティングの場合にのみオンにしてください。通常、このチェックボックスはオフにしておきます。同期サーバは、ユーザインターフェイスのない別個の仮想マシンでバックグラウンドで実行します。したがって、処理を中断することなく、1 つまたは複数のサーバを起動した後に BW クライアントを閉じることができます。

構成ライブラリ
監査プロファイル
生成された監査プロファイル (存在する場合) の名前
最終定義時刻
この日付/時刻は、新規の同期オブジェクトが作成されるときに設定され、ビジネスオブジェクト名選択、またはフィルタが変更されるときに更新されます。
インポート日付
この日付/時刻は、構成ライブラリが (再) 生成されるときに設定または更新されます。
注意

インポート日付が空であるか、最終定義時刻より前である場合には、構成ライブラリは最新の状態にありません。その場合には、ランタイム構成ライブラリが生成されていないこと、または、ランタイム構成ライブラリが古く再生成する必要があることを示す警告メッセージが表示されます。

実行状況
最高値のサーバ実行の状況

実行が存在しない場合、状況は 「アイドル」 です。

バックログ
現在の時刻 -/- 処理済みのコミット時刻の最高値です。バックログは、値と時間単位 (秒、分、時、または日) で表されます。時間単位は次のフィールドに表示されます。

分と時間は、小数第 1 位に丸められます。日数は、10 に満たない場合に同じ方法で丸められます。バックログが 10 日 を超える場合は、小数なしで丸められます。

バックログ
前のフィールドに表示されているバックログ値の時間単位 (秒、分、時、または日)

 

ランタイムの作成
このコマンドを実行すると、ビジネスオブジェクトと定義された選択およびフィルタを基準にして構成ライブラリが (再) 生成されます。このコマンドにより、ビジネスオブジェクトの現行バージョンを含むパッケージ VRC の同期オブジェクト用に構成ライブラリが生成されます (この場合、同期オブジェクトが定義されている会社のパッケージの組合せに対応する VRC と同じ VRC である必要はありません)。

また、このコマンドによって、監査プロファイルが (再) 生成されます。監査プロファイルを作成または変更した場合は、ランタイムへの変換を行う必要があることを示すメッセージが表示されます。構成ライブラリの生成がエラーに終わると、監査プロファイルは生成されません。

監査プロファイルに対するランタイムへの実際の変換は、アプリケーション管理者が実施します。使用するセッションは 監査定義のランタイムの作成 (ttaud3200s000) です。これは監査プロファイル (ttaud3110m000) セッションから開始します。

監査プロファイルの名前は 15 文字以内です。監査プロファイルの命名規則は次のとおりです。「sync」、会社 (3 桁の数字)、同期オブジェクトの最初の 5 文字 (小文字)、および順序番号 ( 3 桁の数字) です。

記述は、「Generated for <同期オブジェクト>」 となります。

監査プロファイルは構成ライブラリと同様に処理されます。つまり、同期オブジェクトが削除されると監査プロファイルも削除されます。生成された監査プロファイルを所有する会社ごとに会社グループが作成されます。会社グループがすでに存在する場合は、その会社グループが再利用されます。

リセット
このコマンドはすべてのサーバ実行を削除します。このコマンドが実行される前に、処理を確認するように求められます。