資源所要量計画の実行 (品目選択)

ここでは、LN のオーダ計画の生成 (cprrp1210m000) セッションおよびオーダ計画の生成 (品目) (cprrp1220m000) セッションで計画対象の品目が選択される仕組みについて説明します。

ネットチェンジ計画

各計画品目について、最後のシミュレーション以降に変更 (たとえば、部品表の変更や需要数の変更など) が行われているかどうかが LN によって記録されます。また、変更が発生した最も早い日付 (ネットチェンジ日付) も記録されます。

オーダ計画セッションでは、前回の計画実行以降に計画データが変更された品目のみを計画できます。

ボトムアップ品目選択

多数の完成品に使用されている任意のクリティカル構成要素の可用性変化の影響を調査する際には、ボトムアップ品目選択機能を使用することができます。

LN でのボトム計画実行では、当初選択された計画品目の可用性に幾分依存する品目が計画されます。

トップダウン品目選択

優先順位の高い複数の販売オーダ (たとえば、精巧にカスタマイズされた (受注設計) 完成品) に対して完全な計画実行を行う際には、トップダウン品目選択機能を使用することができます。

LN でのトップダウン計画実行では、購買品目およびサブアセンブリのうち、当初選択された計画品目の製造に影響しうるタイムリーな可用性を持つものがすべて計画されます。

制約

LN は以下の制約を適用して、Infor ERP がオーダ計画を生成する計画品目を選択します。

  • LN が選択対象に含めるのは、指定された計画レベルで定義された計画品目のみです。
  • ボトムアップ品目選択は、標準生産 (STO) 構造を持つ品目に対しては機能しません。
  • トップダウンとボトムアップの両方とも、1 つのサイトで関連品目を選択します。サイト変更が検出されると、ただちに選択アルゴリズムが停止します。
選択手順

LN で計画される一連の計画品目は、次の方法で決定されます。

  1. 選択範囲
    LN は、オーダ計画の生成 (品目) (cprrp1220m000) セッションで指定した計画品目またはオーダ計画の生成 (cprrp1210m000) セッションで指定した計画品目の範囲を選択します。
  2. ボトムアップ選択

    選択された計画品目の親品目を含むチェックボックスがオンの場合に LN が選択対象に含める品目には、次のものがあります。

    • 部品表 (BOM) の親品目
    • 供給関係 (cprpd7130m000) セッションで指定される受取品目
    • 品目の範囲に含まれる一般品目に対する、一般部品表 (BOM) の親製品
    • 派生品目: 製造のプロジェクト管理モジュールでプロジェクトを作成したプロジェクト品目
    • 代替
      • 選択された品目の使切資材および代替資材
      • 選択された品目が使切資材または代替資材であるすべての品目

    ボトムアップ選択は複数レベルで機能します。たとえば、LN での親品目の選択では、顧客に販売することの可能な完成品に至るまで、さらに上位の親品目が選択されていきます。

  3. トップダウン選択

    選択された計画品目の子品目を含むチェックボックスがオンの場合に LN が選択対象に含める品目には、次のものがあります。

    • 部品表の構成要素
    • 供給関係 (cprpd7130m000) セッションで指定した供給品目
    • 品目の範囲に含まれる一般品目に対する、一般部品表 (BOM) の構成要素
    • 派生元品目: 製造のプロジェクト管理 (PCS) モジュールでプロジェクト品目の作成に使用する一般品目または通常品目で、この品目から、指定された品目範囲に含まれるプロジェクト品目が派生します。

      オーダ基準計画中にプロジェクト品目のプロジェクト構造を構築しなければならない場合、これもトップダウン品目選択アルゴリズムに合せて実行されます。たとえば、オーダ基準計画中に、プロジェクト品目 PX に対して供給を生成しなければならないことを LN が検出すると、Infor ERP は品目 X の構造をコピーします。その場合、LN は新規プロジェクト品目を作成する必要があります。計画中には、これらの新規に作成されたプロジェクト品目も考慮されます。

    • 代替
      • 選択された品目の使切資材および代替資材
      • 選択された品目が使切資材または代替資材であるすべての品目

    トップダウン選択は複数レベルで機能します。たとえば、LN での構成要素の選択では、購買部品に至るまで、さらに下位の構成要素が選択されていきます。

  4. 制約
    LN では 「制約」 一覧に表示された制約が、計画品目の選択に適用されます。
  5. ネットチェンジ計画の実行チェックボックスがオンの場合、LN での計画実行の対象は、前回のオーダ計画実行以降に計画パラメータまたは品目構造が変更された計画品目だけに制限されます。詳細については、ネットチェンジシミュレーションを参照してください。
  6. ファントム品目
    選択された計画品目について、部品表 (tibom1110m000) セッションの親品目がファントムの場合、倉庫を継承チェックボックスがオンの場合、企業計画は資材のすべてのクラスタについて計画品目を選択します。詳細については、直接資材供給 (DMS) を参照してください。

この手順の例については、オーダ計画での品目選択の例を参照してください。