ネットチェンジシミュレーション

企業計画 での計画実行またはシミュレーションには、次の 2 種類の実行モードがあります。

  • 再生
  • ネットチェンジ

これはマスタ計画にもオーダ計画にも該当します。

再生計画実行

再生シミュレーションでは、計画データが前回の実行以降に変更されかどうかに関係なく、各計画品目の計画供給が再計算されます。

再生シミュレーションは長時間かかる場合があります。

ネットチェンジ計画実行

計画実行では、以前に計算してから計画データが変更された計画品目、およびその変更によって影響を受ける計画品目についてのみ、マスタ計画または計画オーダが再生成されます。

ネットチェンジ実行は一般的に、再生実行ほどは時間がかかりません。

LN で考慮される変更は、次の 2 とおりです。

  • 品目の品目構造 (たとえば、部品表 (BOM)) の変更
  • 品目に関して記録された在庫処理 (たとえば、販売オーダや購買オーダに関連する在庫移動) の変更
ネットチェンジ日付

品目 - 計画 (cprpd1100m000) セッションのネットチェンジチェックボックスは、計画品目が前回の計画実行後に変更されたかどうかを示します。これらのうち最早の変更 (ネットチェンジ日付) が、LN のネットチェンジ日付フィールドに記録されます。

計画品目のネットチェンジ状況は、LN でのシミュレーション時にリセットされます。

注意

LN ではマスタ計画およびオーダ計画の両方に対して 1 つのネットチェンジ日付がメンテナンスされます。

ネットチェンジ品目とクラスタ品目

倉庫を使った特定のクラスタに関連する特定の変更については、LN では関連クラスタ品目が 「変更済」 としてマークされます。

LN では、クラスタに関連のない変更については、その品目に対する計画品目がすべて 「変更済」 としてマークされます。

次のようなイベントが発生したと仮定しましょう。

  • 5 月 1 日に、再生計画を実行します。

    すべての計画品目のネットチェンジインジケータが LN によりリセットされます。

  • 5 月 2 日に、品目 X の BOM 変更を定義します。BOM 変更は 6月 15 日に有効になります。

    LN ではどのクラスタに対しても品目 X が 「変更済」 としてマークされ、ネットチェンジ日付が 6月 15 日に設定されます。

  • 5 月 3 日に、品目 X 500 個に対する新規の販売オーダを受けます。6 月 20 日が配送予定日です。

    BOM 変更は販売オーダよりも前に有効になるため、品目 X のネットチェンジ日付は 6月 15 日のままです。

  • 5 月 4 日に、品目 X の販売オーダがキャンセルされました。その販売オーダは、計画納入日付が 5 月 30 日で、クラスタ JP の倉庫から納入される予定でした。

    計画品目 JP X のネットチェンジ日付が、LN により 5 月 30 日に設定されます。他のクラスタ内の品目 X は変更されていません。

ネットチェンジ計画実行を行うには

マスタ計画実行およびオーダ計画実行では、ネットチェンジ計画を行うことができます。

  • マスタ計画
    ネットチェンジマスタ計画実行を行うには、マスタ計画の生成 (cprmp1202m000) セッションのネットチェンジを実行チェックボックスをオンにします。
  • オーダ計画
    ネットチェンジオーダ計画実行を行うには、オーダ計画の生成 (cprrp1210m000) セッションまたはオーダ計画の生成 (品目) (cprrp1220m000) セッションのネットチェンジ計画の実行チェックボックスをオンにします。タイムフェンスのネットチェンジをリセットチェックボックスの設定は、タイムフェンス内の計画アルゴリズムに影響します。詳細については、タイムフェンス前のネットチェンジ日付を参照してください。
注意
  • ネットチェンジ実行は、実際シナリオでのみ行うことができます。
  • 計画データがシナリオレベル (たとえば、計画期間定義) で変更された場合は、再生計画実行を行う必要があります。
ぺギングネットチェンジ

再生実行またはネットチェンジ計画実行が 2 回にわたる場合、ペギング情報のネットチェンジ更新を複数回にわたって行うことができます。詳細については、計画オーダのペギングを参照してください。