請求対象のオーダデータの選択

生成される請求書に使用する請求データの選択範囲を作成するには、請求バッチを作成する必要があります。

請求バッチ (cisli2100m000) セッションで新規の請求バッチを作成するには、その請求バッチについて請求バッチテンプレートを 1 つ選択する必要があります。請求バッチテンプレートにより、その請求バッチに対して選択可能な請求書データラインのタイプと件数を決定します。

注意

テンプレートには、1 つの請求バッチとして作成する請求書の元になるオーダについて、その件数とタイプを明確に定義する必要があります。したがって、請求バッチテンプレートに定義した選択範囲と一致しないオーダを請求バッチの中に組み込むことはできません。すべてのオーダの種類についてテンプレートで複数を選択可能に定義すると、デフォルトではすべての範囲の請求データが請求バッチの中に組み込まれます。請求バッチにはデフォルトよりも狭い範囲を指定できますが、なしを選択することはできません。

たとえば、利息請求書のみを作成するための請求バッチテンプレートでは、利息請求書の対象外となるすべてのオーダタイプの設定値をなしにする必要があります。

請求バッチによって選択されたデータに基づいた請求書を構成する場合、請求書データラインごとに別個の請求書を生成したり、請求書データを複数の請求書に構成したりすることができます。

請求書データを 1 件の請求書にまとめるかどうかは、以下の基準とパラメータによって決定します。

  • 取引タイプとシリーズ
    請求書の伝票番号に使用される取引タイプとシリーズ。生成された請求書伝票番号に使用されている取引タイプとシリーズの両方または一方が異なるオーダ同士は、1 件の請求書にまとめることはできません。
    • 請求取引タイプ (cisli0101m000) セッションを使用すると、すべてのオーダの種類について、請求書の伝票番号に使用されるデフォルトの取引タイプとシリーズを定義できます。このようにすれば、請求書ラインを請求書ごとにグループ化するデフォルトの基準を設定できます。数種類のオーダを 1 件の請求書にグループ化するには、それらのオーダの種類に対して同じ取引タイプとシリーズを指定します。

      特定のソースタイプにおいて、グループ化は通常の取引タイプに基づいて行われます。最終請求書が貸方票の場合、そのソースタイプの貸方票取引タイプが利用されます。ただし、異なる請求書のソースタイプをグループ化する場合 (請求方法に基づき、ソースタイプと同じ取引タイプに設定する)、貸方票取引タイプをそれらのソースタイプと同じ値に設定します。

    • 請求バッチの選択に返品オーダのオーダ請求書と関連する貸方票が含まれている場合、まず貸方票とともにオーダ請求書が決済され、残余額の販売請求書が生成されます。オーダ請求書の運営会社、および請求書取引タイプ、請求書番号は請求において使用できる必要があります。
    • 請求オプション (cisli1120s000) セッションを使用すると、請求バッチの作成時に取引タイプを上書きできるよう指定することができます。この機能により、請求書ラインをグループ化するデフォルトの方法を上書きできます。
  • 構成基準
    複数の請求書ラインの構成基準に同じ値が設定されている場合、それらの請求書ラインは同一の請求書上にのみグループ化できます。たとえば、請求先取引先が異なる請求書ラインを 1 件の請求書にグループ化することはできません。定義済の構成基準のリストについては、構成基準を参照してください。
  • 請求方法
    請求方法には、1 件の請求書にさまざまなオーダとオーダの種類をグループ化できるようにするかどうかを定義します。請求方法は請求方法 (tcmcs0155s000) セッションで定義し、請求先取引先 (tccom4112s000) セッションでその請求方法を取引先にリンクさせます。
  • 請求バッチテンプレート
    請求バッチテンプレートは、ある請求バッチ内で請求対象として選択できるオーダの件数とタイプを管理します。請求バッチテンプレートおよび適用される請求方法の定義で複数のオーダタイプをグループ化できるようにした場合、最小限のオーダタイプによるグループ化が行われます。
取引タイプおよびシリーズを上書きするには

請求バッチテンプレートで許可されている場合は、伝票番号の生成時に使用される取引タイプとシリーズを請求バッチ (cisli2100m000) セッションで入力できます。これにより、請求取引タイプ (cisli0101m000) セッションで請求書と貸方票請求書に定義されている取引タイプとシリーズが上書きされます。

この機能は次の 2 つの用途に使用できます。

  • さまざまなデフォルトの取引タイプとシリーズで定義してあるオーダを、数種類選択できるようにした請求バッチテンプレートを使用している場合に、該当する数種類のオーダを 1 件の請求書にまとめる場合。
  • 1 つの定期請求バッチにまとめる複数の請求バッチを作成する場合に、オーダを 1 種類選択できるようにした請求バッチテンプレートを使用しており、生成される請求書を部門別などで区別する必要のある場合。詳細については、請求書のジョブ処理を参照してください。
オーダの種類ごとに別の請求書を作成するには

請求書には、販売請求書、プロジェクト請求書、サービス請求書などさまざまなタイプがあります。オーダの種類ごとに別の請求書を作成するには、必要に応じて次のステップの一部または全部を実行します。

  • 請求方法 (tcmcs0155s000) セッションで、オーダのタイプごとに別個の請求方法を定義します。
  • 請求取引タイプ (cisli0101m000) セッションで、さまざまなオーダの種類に対して複数の取引タイプやシリーズを入力します。
  • 複数の請求バッチテンプレートを作成し、それぞれで単一の請求データタイプが選択されるようにします。